【漫画】二階堂地獄ゴルフが面白かった
夏休み。
家族に邪魔をされずコンテンツを楽しめる、わずかな時間。
世の中は「地面師たち」の中、私は友人の薦めで「二階堂地獄ゴルフ」の一気読みに費やした。
感想は、圧倒的、僥倖(ぎょうこう)・・!
簡単なあらずじ。
「カイジ」シリーズの福本伸行氏、完全新作‥! 所属クラブに支援を受けつつプロテストに挑戦するも10年連続で不合格‥の二階堂進、35歳。プロゴルファーの称号をどうしても諦めることができない彼の未来を追う漫画。
電子コミックでは3巻まで発売されていないが、コミックDaysで最新話まで読んだ。3巻まではある種前振りなので、ぜひその続きも読んでほしい。
個人的には3巻の第25話が痺れた。名台詞、名シーン。
「それでも男は去って行った」
そして
「傷だらけの一本の道」
※詳細はネタバレになるため割愛。
福本作品は、損得を超越した価値観を主人公が持っている。
そんな主人公を、はじめのうちは周囲の人間は嘲笑う。
自分もそうかもしれない。
あぁ、またあいつやっちゃいけないことやってるよ。
けど、周囲にいくら馬鹿にされても、蔑まれても、ずっとやり続けている。
すると、そんな男の姿が少しずつ気になり始める。
うまくいかないのにやり続けることって、実はすごいんじゃないか。
福本作品を読んでいると、漫画ではなく、自分自身の「心」にベクトルが向いてくる。
アイツはあんなに頑張ってんのに、俺はこの俺でいいのか?
アイツはなんであんなに頑張れんだろ。アイツが抱く哲学は?
自分の心の中で、主人公の存在がどんどん膨らむ。
主人公が気になる。応援したくなる。それを応援している自分も好きなる。
そうして毎週、二階堂が読みたくなる。哲学に触れたくなる。
二階堂が住む世界の住人が居続けたい。