BTCUSDは続落、引き続き利益確定の売りが優勢、ETFは6営業日ぶりに流出 ビットコイン・デイリーレポート2024.11.27(2024. 11.26)
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市況概況(ビットコイン)
26日のビットコインは続落。BTCUSDは日本時間帯中盤までは前日までの下落が一旦落ち着くなか94,980ドル付近まで強含む場面も見られたが、全般的には上値の重い展開が続いた。また、日本時間午後に出揃った25日の米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローがマイナス4億3838万ドルとなり、6営業日ぶりに流出となったことが嫌気されると徐々に売りが優勢となり、欧州時間帯には前日の安値を割り込み91,550ドル付近まで下落した。
米国時間帯には94,000ドル台を回復する場面も見られたが、米大統領選でのトランプ氏の勝利を受けたトランプトレードの上昇が一巡するなか、再び利益確定の売りが優勢となり、終盤の取引では90,780ドル付近まで下落した。暗号資産デリバティブデータ分析プラットフォームCoinGlassによると、26日のビットコイン先物のロングポジションの清算は7536万ドルに達した。尚、急落した前日は1億1788万ドルのロングポジションが清算されている。また、未決済建玉も引き続き高水準ながら11月22日のピーク時640億3000万ドルから日本時間27日午前6時現在までに593億ドルへと減少した。トランプ次期政権は閣僚人事を含め政権移行への準備や調整を優先的に進めており、暗号資産関連への発言が途絶えていることも利益確定の売りを誘う要因になっていると見られる、ただ、前日にはカナダやメキシコへの25%の関税を課すと発言するなど、トランプ氏の不規則発言は市場を大きく動かす力を持っており、当面は予断を許さない状況が続くと見られる。
一方で米Fox Businessは26日、事情に詳しい関係筋の話としてトランプ次期政権は米商品先物委員会(CFTC)にデジタル資産関連の規制権限を与えることを検討していると報じた。ただ、選挙戦当時からトランプ氏は既に米証券取引委員会(SEC)からCFTCへの権限移譲についての方針を示していたこともあり、特に市場への影響は見られなかった。
26日のBTCJPYは続落。引き続き戻りを売られる軟調な展開となり、米国時間帯終盤には1395万円付近まで下落した。BTCUSD同様に高値更新後の利益確定の売りが続いている模様。
市況概況(イーサリアム)
26日のイーサリムは反落。ETHUSDは日本時間帯では売り買いが拮抗し3435ドル付近で方向感を探る展開となっていたが、欧州時間帯に入ると徐々に軟化し、米国時間帯には一時3255ドル付近まで下落した。米国時間帯終盤には下落が一巡し下げ止まったものの、戻りは3335ドル付近までがやっとで欧州時間帯以降は終始前日比マイナス圏での推移となった。一方、日本時間午後に出揃った25日の米国のスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはプラス283万ドルとなり、低水準ながら2営業日連続での流入となった。
26日のETHJPYは反落。ETHUSDに連動して軟調に推移すると米国時間帯には一時500,500円付近まで下落した。その後は節目の500,000円割れを回避したものの、戻りは511,000円付近までで限定された。
(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)
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