【創作雑記】約6年前のキャラデザを再利用する - ボツ企画の歴史 -
はじめに
ただいま制作中作品の舞台や歴史や登場人物の設定を進めるなかで、過去にボツになった企画のキャラを利用することを思いつきました。
引っ張り出す度に紡がれるボツ作品の歴史。以降各作品のちょっとした紹介をしつつ振り返っていきます。
年表
~2009年 数十、数百……たくさんのアレコレ
小説、BGM、ツクール製ゲーム、アナログ絵、ドット絵……。ボツとはまた違いますが、遊びながら生み出した作品の大半が未完のままでした。全体像を捉え方向性を固め完成を目指したものの、技術や気力不足で挫折した経験は数知れずあります。しかし当時は「この企画はダメだ。諦めよう」という意識はまるでありませんでした。純粋無垢に創作を楽しんでいた時期です。
完成○ 2010年?~ 長編小説+中編小説
1つは初めてコンテストに応募した長編小説。そして、別件で出版社から連絡がきたことをキッカケに自費出版とは知らずに毎日目標文量を設定し書き上げた中編小説がもう1つ。どちらも完成させたものの青臭く恥ずかしい内容です。書く体力はこの時期に養われたのかなと思います。
完成○ 2011年 暗澹たる闇を
とにかく「自分のやりたいこと=ヤバイものを作る」を目標にホラーやグロ要素を盛り込んだ手作り感満載の初公開デジタルノベル。フリーゲームサイトにて部門賞を受賞したものの、自作BGM、自作SE、自前写真、そして物語は伏線回収率が少ない雰囲気再重視作品であり、問題は山積みでした。紹介ページ⇒http://bonyari.club/antan/index.html
ボツ✖ 2012年~? DIM(でぃむ)
静かで幻想的かつ不思議な世界観を目指した異国ファンタジーノベル。イメージBGMは「ICO」。前作が現代の日本を舞台にしていたことを受けて、方向転換させようと考えたような気がします。すでにこの時点でファンタジー世界を築きあげたいという創作欲があったのですが、経験値が足らず、イメージだけに留まり進展しませんでした。
ボツ✖ 2012年~? バニラ
上の年表画像の右下にいる男(バニラ)が主人公の「コメディADV」を想定していました。ここで生まれた「女性キャラ」と「オヤジキャラ」は現在もまだ温まっています。イマイチアイディアが出ず制作に至らず。
ボツ✖ 2014年~? clear
世界の秘密を知るため記憶を失った青年が旅をするRPGツクールVX Ace製ADVを想定。かなり綿密なシナリオ設計と演出につながるゲーム性を考えていたものの、主にマップグラフィック作りのハードルが高すぎて力尽きたことが原因でボツになりました。ここで考えていたキャラたちを今回ブラッシュアップし再利用しようと考えています。
ボツ✖ 2015年~2016年 ゆるぱぁ
バニラの強化版コメディデジタルノベル(ADV)。
完成○ 2016年 静かに翳る
現代の日本を舞台にした長編デジタルノベル。2012年から構想を続けた創作人生の全盛期の一つを築く、思い入れがあり過ぎて心臓がキツくなる作品。グラフィックを動かした演出を今後取り入れたい思い、以降企画にはそのノウハウを利用しようと考えていました。紹介ページ⇒http://bonyari.club/shizukage/index.html
ボツ✖ 2017年?~ 日常を覗き見る観察ゲーム
テキスト表示のない演出と雰囲気に力を入れたADV? 操作せずとも勝手にアニメーションで動く風景や人物を眺めつつ、クリックでボタンを押すことで世界に干渉するというもの。
ボツ✖ 2017年?~ 探索メインのダークファンタジーSLG
ボツ✖ 2018年?~ 祭壇に生贄を捧げる儀式系SLG
ボツ✖ 2019年~ 夢のぬけがら
2016年から作品の完成に至らず、色々な事情から創作の気力と物理的時間を奪われていたなかで、「再起」の意味合いを込め企画したビジュアルノベル。こちらのボツの理由は⇒https://note.com/bc_madoromi/n/ne318a7cd2b0f
2019年~ 魔王志望
現在制作中の作品の前進に当たるものです。「探索メインのダークファンタジーSLG」「祭壇に生贄を捧げる儀式系SLG」で考えていた探索とファンタジー要素を含めた「コメディチック&カジュアルなシナリオ中心のADV(ビジュアルノベル)」を想定していました。探索などゲーム部分以外のシナリオをそのまま引き継ぐ形となりました。なので、元々採掘してアイテムを集めるための「鉱山の街」が舞台として制作中作品に登場しています。
まとめ
こうして振り返ってみると、不完全燃焼が続いていたためか、昔からやりたかったことは大きくは変わっていません(未だ残存しているとも言える)
客観的に見ると、文章をメインに取り扱うコンテンツの公開達成率が高く、独力でクリアできる許容量をオーバーしている場合の挫折率が高いことが分かります。後者は当たり前といえばそうなのですが、私は理想とこだわりが高いせいで自らハードルを上げがちな傾向にあり、挑戦するものの結果ハードルを越えることができなかった場合がほとんどです。
完成しなければ世間的には「0」ですが、過去に試行錯誤して得た経験やスキルが蓄積されていくことや、その際に制作したデータが今回のような再利用に繋がっていくことを考えると、「決して無駄にはならないのだな」と感じます。
打率低いですが、創作に年齢制限はないので、個人的にはまだまだこれからだと思っています。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。