「何者かになりたい」プレッシャーに負けそうだった自分自身を打ち砕いたとき、本当にやりたいことが見えてきた。
現在31歳のTさんは、新卒で入社した会社で営業職として勤務していました。しかし入社して5年ほど経過した頃から「いい営業って何だろう?」「自分はこのままやっていけるのだろうか?」といった疑問や不安を感じるようになっていました。営業成績を上げている同僚やプレゼンにたけた先輩を見るたびに、「自分はココを目指すんだろうか」「本来の自分の居場所は営業だったのだろうか」「転職したほうがいいのか?」と自問自答する日々。
モヤモヤを解消しようと沢山の自己啓発系の書籍を購入して読みあさりました。一瞬解決したような気持ちになるも、結局すぐモヤモヤの気持ちがでてきてしまい、解決できない…。
そんな時に、出会ったのがキャリアステージでした。
経歴と抱えていた悩み
新卒で入社した会社は、自分自身の希望通りの会社でした。学生時代の夢が叶う形で入社したのですが、実際に仕事をしていると、「営業」という仕事について、思い悩むようになっていきました。
「営業」という仕事である以上、やはり売り上げをあげていけなければいけません。そこは自分でも理解していましたし、そのために努力もしてきました。しかし「売り上げをあげる=いい営業」なのか、効率よく、手早く、商品をどんどん売れば評価される、それはわかっているけれど、それが自分のやりたいことだったのか、そこがどうしても腑に落ちず、モヤモヤとした気持ちが続いていました。
自分自身は法学部の出身で、常に「誰かのために何かをしたい」という気持ちを持っていて、お客さんの悩みを解決するような、そんなことをしたかったんです。そこのギャップが一人ではどうしても埋められない。そんなマインドで仕事をしているとミスをしてしまう。そんな悪循環が続いてしまっていました。
単発のキャリアコーチングを利用するも、モヤモヤが消えない。
一人で解決できないし、会社の先輩や上司にも相談できなかったこともあり、インターネットでキャリアコーチングを探しました。単発で1回60分、8000円くらいするサービスでした。
単発のキャリアコーチングの場合、どうしても60分という短い時間の中で悩みを話し、その上で目標設定から行動宣言する、というところまでやるんですよね。第三者に相談したこと自体は決して無意味ではなかったのですが、やはり60分で解決策まで見出すことができず、ちょっと消化不良に終わってしまったんです。無理やり“行動宣言”はするのですが、納得していないので何もアクションにつながりませんでした。そんな経験もあって、単発ではない、カリキュラム型のキャリアステージのセッションに申し込みました。
最初の無料体験は45分だったのですが、すごくゆっくり、話を聞いてくれたのです。その45分で無理やり解決しようとせず、しっかり自分の発話をまってくれたのです。コーチのその姿勢にすごく信頼感を感じることができました。“本当に自分のためのキャリアコーチングをしてくれている”という期待感が持てたので、有料セッションを申し込むことにしました。
「売上をあげなければ」“コト”に執着していた自分を手放したら、本当の自分が見えてきた。
実際のセッションでは、自分が抱えていたモヤモヤをひも解くところから始まりました。夢の職業だったはずなのに、なぜモチベーションがあがらないのか?そんな自分の感情をひとつひとつ分解していただいて、結果、「仕事には満足しているが、人のつながりや環境に違和感を感じているのではないか」という一つの結論がでたのです。
それは、すごく大きな発見でした。入社以来、自分自身「何者かにならなければならない」という気持ちを持っていて、それがプレッシャーになっていました。幼いころから両親に「1番になれ」と言われてきたこともあり、受験勉強などを頑張ってきたからかもしれません。
入社してからも、その気持ちを持ち続けていて、「すごい人にならなければならない」「誰かに認められなければならない」「そのためには営業で売り上げをあげなければいけない」と勝手に自分でプレッシャーを感じて押しつぶされそうになっていた…そんな自分に改めて気づかされたのです。
コーチは「何者かにならなければいけない。売り上げをあげなければいけない」と、何か“コト”に執着しているけれど、もっと自分が関心をもっていた“人”のためになりたいという気持ちを大事にして“人”について考えてみたらいいのではないか?と言われました。
そこですごく未来が開けたような気がしました。自分が持っていた固定観念をコーチの質問でうまく崩していただいた感覚です。すごく気持ちが楽になった瞬間でした。
「誰かのために役立つ仕組み作り」を。それが本当の夢だった。
その後、ワークを進める中で「仕事を通じて実現したいこと」を深く検討していきました。自分の心の内を理解したうえで、次のアクションを考えていったのでとてもスムーズでした。この流れを60分の単発セッションでやろうとしていたなんて、今考えれば無理なことだなと感じます(笑)
自己分析がすごくしっかりできていたので、宿題になっているワークをやってる時間もすごく楽しくて。毎週土曜日、カフェにいってワークをしていたのですが、この時期が本当に楽しく向き合えていました。
結果、自分がやりたいことは「売り上げをあげること」ではなく、「営業に携わる人たちの力が底上げできるような、そんな枠組みを作ること」だと気づいたんです。営業は、どうしても人によって売上に差が出てしまいます。コミュニケーションが上手な人、下手な人、効率よくやる人、やれない人、
沢山います。そんな人たちをただ一律に売上で評価するのではなく、組織作りによって苦手をカバーできたり、みんなで最大化できるような、そんな仕組みを作りたいなと。そこが自分が実現したいことだったと気づけた。ああ、あのモヤモヤに苦しんでいたのは、目指していたものが違ったからなんだと、ようやく理解できた。大げさでなく、衝撃的な瞬間でした。
初めてアクションにつながった。これからも、もっともっと行動に繋げていきたい。
セッションが終わり、さっそく行動に移しました。いま、リーダーの立場なので、まずは営業間で情報をシェアできるサイトを自分で作り、運用してみました。それぞれが持っているノウハウを共有したりできるサイトです。一から自分で調べて作ったのですが、これが好評で、社内でも評判になりました。次年度は、もっとこうした組織の枠組み作りに携われそうな業務にどんどん手を上げていこうと思っています。いまは仕事が本当に楽しいです。
誰かに認められるための「何者かになりたい」ーずっと囚われていたこの気持ちは、今はないですね。もう自分の軸がはっきりわかっているので自分の理想に向かって突き進みたいなと思っています。
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