サンライズに乗ろうと誘われた以外何も決まってない旅 2日目
前回の続き。
僕の家はJRからそこそこ近い。サンライズで走っている間、家のそこそこ近くを走る。
僕は、かなり忘れ物の多い人だ。今回の旅も、iPhoneの充電器を家に忘れた。
何が言いたいかって、家のそこそこ近くをサンライズで通過したが、忘れ物を取りにいけないというもどかしさがあった。
今回乗ったのは、シングルツイン。個室の中に二段ベッドのある座席だ。
上段の窓は、車体に合わせて曲がっていて、横だけでなく上も少し見えるのが良い。カーテンを開けたまま寝ていたら、横浜あたりで起きた。周りはかなりあかるくなっていて、通勤ラッシュも始まっている。
そんな中、優雅に二段目から通勤電車を見るのは新鮮な気分だった。
東京駅で友人と別れ、今日なにするか考えた。行きたい博物館が2つほどあったが、どちらも閉館。今日は外で遊ぶしかなさそうだ。
玉川上水
玉川上水は江戸時代に玉川兄弟によって作られた。大都市江戸に水を行き渡らせるため、羽村で多摩川から取水し、武蔵野台地を東に進み江戸まで水を届けていた。その一部分は、現在でも東京都水道局によって使われている現役の施設だ。
これを上から下まで辿ってみたいとおもったが、そこには問題があった。
というのも、玉川上水、上から下まで40kmを超える。徒歩でもギリギリ歩けなくはないが、丸一日かかる。自転車でも行けなくはないが、往復80kmの走行なんて久しくしていないので自信がない。
原付の旅
原付のレンタルは1日4000円ほど、まあまあ高いと思いながら、借りた。
原付も原付で初めて乗る、最初は路肩に寄るのが怖くて自転車にすればよかったとおもったが、自転車よりも安定感はある。数キロ乗ったら慣れた。
吉祥寺から一路羽村へ向かう。原付では走りながら地図を見れないのが困ったが、何度も止まりながら行った。
羽村駅の周りで迷いながら、河岸段丘を下ると多摩川と羽村堰があった。羽村堰で堰き止められた水は全て玉川上水に入ったのちに、一部川に戻されているがまあまあの量の水が玉川上水に流れ込んでいるようだ。
上水を下る
ここから、新宿、淀橋浄水場跡方向を目指して進む。
しばらくは、河岸段丘を登っていく。車道と上水が離れたところにあってしばらくは上水が見れなかった。
少し進んでいくと、住宅地に入る。しばらく見ないうちに流量がかなり減っていた。後で調べたことによると、取水堰から500メートルほど下流のあたりにある送水管から狭山湖や多摩湖に水を送っているらしい。
ここからは上水の左右をウネウネと進んでいくことにした。
拝島駅の周辺で迷いながらも武蔵野台地の上に出た。この辺りから、玉川上水は西武拝島線と並行に東に向かう。上水に沿うように道があったのでスイスイと東に向かった。
その途中で残堀川とクロスする。かつては、残堀川も玉川上水と合流していたそうだが、今は残堀川の下を玉川上水がサイフォンで通過しているそうで、その手前には上水に落ちた木が積み上げられていた。
国立音楽院のあたりでまた迷い、玉川上水駅に着いた。西武と多摩モノレールがクロスする位置にあり、ほとんど駅の斜め下あたりに玉川上水が通っている。
通り過ぎてから気がついたことだが、この駅を境に玉川上水の雰囲気はガラッと変わる。ここより上流は堤防の草が綺麗に刈り取られており、背より高いフェンスにずっと囲われている。現在でも実際に使われている水道施設である。
一方で、ここから下流は今は使われていない施設である。堤防には木々が多い繁っており、草も繁っている。フェンスもない。ここから下流は、淀橋浄水場が閉鎖されてから、使われなくなったところに、高度処理された下水を流している。公園の小川的な存在になった。
その境目を見事に見落とした僕は、玉川上水に沿った道をまっすぐ東に向かった。境浄水場の脇を通り過ぎ、三鷹駅に来た。
三鷹駅、北西から南東方向に向かって、玉川上水が串刺しになるように駅の下を流れている。駅前からも木が多い繁った道があって三鷹のなんともいい雰囲気は玉川上水が作っているのかもしれない。(写真は次の日に撮りに行ったけど、暗すぎて何も分かんない)
井の頭公園を通り過ぎたら、ここまで平らだった台地から起伏のある地形に変わっていった。上水の谷も深くなり、カーブも多かった。上水に沿った遊歩道を原付を押して歩いたが、周りの道も狭く坂の多い住宅地を走っていた。
東八道路と合流したところで、ここから広い道を進んでいく。上下二車線と広い歩道の間に玉川上水がある広い道を下り、中央自動車道の高架と合流したところで暗渠となってしまった。
上北沢駅付近まで下ると、玉川上水第二公園がある。暗渠の上に盛り土がされてさながら廃線跡のような公園が続いていた。
バイクの返却時間があるので、今日はここまで。新宿まではあと8kmほどなので、上北沢駅から徒歩で続きを挑戦したいと思っている。
(追伸)玉川上水の周りには「上水」とか、「玉川」のような玉川上水由来の自治体名がまあまああった