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Flex-N(Zadara) Wizardを利用したVPCの作成と削除

ブロードバンドタワー サービスマネージメントグループの井上です。
今回はブロードバンドタワークラウドサービス「c9 Flex-N」にてVPCを作成する流れをご紹介します。

Flex-Nはブロードバンドタワーがご提供するクラウドサービスです。
基盤にZadaraを採用しております。

VPCとは論理的に分離された仮想ネットワークです。
VPCを作成したいとき、Wizardを利用するとサブネット等と一緒に簡単に作成できます。
Wizardの作成では以下のパターンが選べます。

  1. VPCとパブリックサブネット

  2. VPCとプライベートサブネット

  3. VPCとパブリックサブネット、プライベートサブネット

パブリックサブネットとは、インターネットへのルートがあるサブネットです。
プライベートサブネットとは、インターネットへのルートがないサブネットです。

まずは1番目のパターンで作成してみます。

作成するVPC構成

Wizardで作成されるVPC構成を図で表してみました。
かっこ内はリソース名です。
このパターンではVPC、サブネットのほかにInternet Gateway, Route Tableも一緒に作成されます。

VPC構成 その1

Wizardで作成する場合

コントロールパネルにログインした後、以下の操作を行います。
Menu > VPC Networking > VPCs > Wizard をクリック

Menu
VPCをWizardで作成

VPC構成の選択

VPC with a Single Public Subnet を選択し、Nextをクリック

VPC Wizard (Configuration)

VPCおよびInternet Gatewayの作成

VPC Name, CIDR, Internet Gateway Nameを入力し、Nextをクリック

VPC Wizard (VPC)

Public Subnetの作成

Public Subnet Name, CIDRを入力し、Finishをクリック

VPC Wizard (Public Subnet)

このようにWizardに沿って、設定値を入力または選択するだけで作成できます。

後からPrivate Subnetを追加する場合

このVPC構成にPrivate Subnetを追加する場合は、以下の操作が必要になります。

  • Private Subnetの作成

  • NAT Gatewayの作成

  • Route Tableの作成

  • Route TableにPrivate Subnetを関連付け

  • Route Tableにデフォルトルートを追加

最終的なVPC構成図は以下の通りです。

VPC構成 その2

例えば、Public SubnetにWEBサーバを配置し、Private SubnetにDBサーバを配置する構成があるとします。
DBサーバでアップデート作業に伴いパッケージリポジトリにアクセス、つまりインターネットへ直接アクセスするためには、NAT Gatewayの作成やRoute Tableのルート編集をする必要があります。
NAT Gatewayはネットワーク アドレス変換 (NAT) ゲートウェイです。
Route Tableはサブネットまたはゲートウェイからのネットワークトラフィックの経路を判断します。
これらを作成、設定することで、Private Subnet内のリソースがElastic IP アドレスを介してインターネットにアクセスできるようになります。

Private Subnetの作成

Menu > VPC Networking > Subnets > Create をクリック

Subnetの作成

Name, CIDRを入力、VPCを選択してOkをクリック

Create Subnet

NAT Gatewayの作成

Menu > VPC Networking > NAT Gateways > Create をクリック

Menu
NAT Gatewayの作成
  • Nameを入力、Subnetで「public01」を選択

  • Elastic IPは「+」をクリックして払い出す

  • Okをクリック

Create NAT Gateway

Route Tableを作成

VPC作成時にRoute Tableが自動的に作成されますが、ここでもう1つ手動で作成します。
Menu > VPC Networking > Route Tables > Create をクリック

Menu
Route Tablesの作成

Nameを入力、VPCを選択してOkをクリック

Create Route Table

Route TableにPrivate Subnetを関連付け

Menu > VPC Networking > Route Tables > rt02 をクリック

rt02の画面

画面中央部の Subnet Associations > Associate をクリック

rt02にSubnetを関連付け

Subnetで「private01」を選択しOkをクリック

Associate Subnet

Route Tableにデフォルトルートを追加

画面下部にRoute一覧が表示されるので、「Create」をクリック

rt02にRouteを追加
  • Destination CIDRに「0.0.0.0/0」を入力

  • Target Typeで「NAT Gateway」を選択

  • NAT Gatewaysで「natgw01」を選択

  • Okをクリック

Create Route

Route一覧にNAT Gatewayをターゲットとしたデフォルトルート(0.0.0.0/0)が追加されます。

rt02のRoute

Wizardで削除する場合

上記で作成したVPC構成を削除する場合もWizardが利用できます。

  • Menu > VPC Networking > VPCs > vpc01 をクリック

  • Deleteをクリック

vpc01の削除
  • Delete Wizardをクリック

Delete VPC
  • Deleteをクリック

VPC Delete Wizard

注意事項

サブネット内にインスタンスやロードバランサーが存在する状態では、WizardでVPCおよびサブネットを削除することはできません。
先にインスタンスやロードバランサーを手動で削除してください。

最後に

作成したいVPC構成に合わせてWizard利用を取り入れると効率よく作成できるかと思います。
参考になりましたら幸いです。

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