【読書感想文】鴻上尚史 空気を読んでも従わない
#鴻上尚史 さんの #空気を読んでも従わない を読んだ。本のなかでは日本における「世間」と「社会」を解説する。日本人は優しい、という説が一般的ではあるが、町でベビーカー、車椅子の方、重たい荷物を持つ女性や高齢者を見かけた場合に、海外のほうが自然と手助けをする(らしい)。なぜか。
日本は「社会」ではなく「世間」を重視する。「世間」のルールは、
・年上がえらい
・「同じ時間を生きる」ことが大切
・贈り物が大切
・仲間外れを作る
・ミステリアス
とのこと。
話をタイトルに戻すと、うちの組織はあいさつが少ないという話がよーく持ち上がる。なぜか?
外部専門家や他の組織からの職員が多いから?年に一度の大規模な人事異動で人間関係が構築しづらいから?
それもあるかもしれない。
ただ、日本特有の「世間」の強さも影響してるんじゃないかなと思う今日この頃。
海外では、会議の前に早く集まった人がいると、自然と雑談が始まるという。なぜか。
海外では「世間」の概念は弱く、「社会」の概念が強い(らしい)。日本では「世間」のなかでお互いに知ってる人じゃないと雑談しないが、海外では「社会」の意識が強いため、初対面の会議の場で出くわした人と雑談することに抵抗がない(らしい)。
話をタイトルに戻したつもりが、また脱線したので、もう一度。なぜあいさつが少ないか、それは、一度でも顔をみて仕事をしたことがない人は「世間」の人ではないため、あいさつをする必要がないという意識があるからではないだろうか。
そんなカルチャーの組織を、ドライな印象から少しウォームな感じにするにはどうしたらよいか。
あいさつ励行週間を作って、朝エントランスでたすきをかけて声掛けをしてもいいが、「世間」の意識に影響があるかどうかはよく分からないなぁ。
ちなみに、この記事のなかで「海外では」と始まる文の最後に(らしい)をつけているのは、僕の海外経験がハネムーンのイタリア(と北海道と九州と沖縄)という事実によるものに他ならない。