人生本当のスタート
中学のころ不登校であったとき、今で言う、いわゆる【引きこもり】であまり家から出なかった。
周りの同世代が学校にいる時間に出かけるのは変に思われるんじゃないかと思っていたし、学校終わりの時間は、同級生などに遭遇したくないと思っていた。
ただ、自分の場合は、家にいる時間が増えたことで、どこかで目を反らしていた家庭の悪い部分が見え、当時は悩み、ストレスでもあったが、さけられない現実を直視することになった。
父は元々、酒飲みで毎晩飲み、休みの日は昼間から飲んでいた。別段、虐待をうけるといったこともなく、性格的には穏やかであったと思う。外では人当たりも良い方だったように思う。
しかし、基本自分の意思を通す人だったので、人の意見を考慮して考えを変えてくれることはなかった。
自分の不登校についても、深入りすることはなかったので、父との確執はここから始まっていたように思う。
母は、パートに出ていたりはしていたが、自分が不登校になってからは、家にいてはくれた。ある程度自分のことを気にかけてくれたようには思うし、どうしても何か気に障ることがあると、当たる対象になっていたので、大人になった今では申し訳なかったとは思う。
ただ、何が一番の原因かは分からないが、ある時から、家を空けることが増え、その日数も徐々に増えていき、自分が中学を卒業して働きだして1年?2年?くらいで完全に家に帰って来なくなる。
祖母も同居であったが、自分は反りが合わず、何かと反抗していた。
そんな環境でありながら不登校当時は引きこもるしかなかった。
自分で稼げるわけでもなく、そのすべも知らない。
つまりは、そこ(家)にいるしかない。
ここからは少しポジティブな話しをしたいのだけれど、子供のときは、思い悩み、引きこもりっていることに罪悪感を感じたりするかもしれない。自分はそうだった。
子供時代には狭い世界で生きざるおえない以上、それも仕方のないこと。
自分の決意次第ではあるけれど、中学を出て、高校生くらいの年齢になれば、何かしらアルバイトなり仕事をして少額だとしても収入を得ることができる。親であったり近親者に身元保証をしてもらう必要はでてくるけど。
今の時代なら、他にも収入を得る選択肢はあるかもしれない。
ネットなどで様々な世界を知ることもできる。
子供時代の体験や、学業で得るものも多い。
でも、社会に出た途端、学校で得たものが役立つ場面が少ないことにも多くの人が気づくはず。
学歴が低いと仕事を始めた時の給料は少なくなるし、そもそも雇ってくれる先が少ないのも事実。
それでも雇ってもらうことができ、働かせて貰えるなら、内容はどうあれ地道に働いていけば、自身の経験値もあがり、ある程度のところからは学歴の差を埋めていくことはできる。
働いて、少しでも稼いで、自分の足で進めるようになってからが人生本当のスタート。
そこに行き着くまでは、家でくすぶっていたり、思い悩んだりしていても大丈夫。
それさえも大人になれば、良い経験の一つになる。
子供時代の自分に語りかけている部分もあり、今の子供達は不登校の要因も自分の時とは違うと思いますが、経験者として少しでも励ませればよいなと思い書かせて頂きました。