パリオリンピック:ナイキ、コカコーラなどの各ブランド体験レポート!
8月11日に無事終了したパリオリンピック。
オリンピック開催中は、連日フランスの公共放送のフランステレビジョンで試合を観戦し、SNSでオリンピック関連イベントをパトロールしていた高嶋です。
オリンピック期間中は試合はもちろん、各ブランドや各国のオリンピックハウスは日に日に盛り上がっており、オリンピック前半は比較的簡単に入れたパブリックビューイングやオリンピックハウスなどはSNSでの拡散効果で入場制限を行い、参加が困難になっていました。
ということで、今回はパリで実際に体感し盛り上がっていたイベントをご紹介します!
ナイキ
オリンピックの公式スポンサーではありませんが、多くのアスリート選手とスポンサー契約をしているナイキ。
DIGIDAYの記事によるとナイキが今年の1月から5月までの間に投資した広告費は前年より10%多く、1億4300万ドル(約222億円)近いと言われており、現地パリではオリンピック関連のナイキの広告やキャンペーンが目立っていました。
ポンピドゥーセンターでの巨大デジタル広告
その中でも特に目を引いたのが、パリの中心部にある国立芸術文化施設のポンピドゥーセンターに突如登場したナイキのデジタル広告。
ポンピドゥーセンターは前衛的な建築として知られていますが、普段は建物を覆ってしまうほどのデジタル広告を設置していない為、ナイキの広告はインパクトがあり、話題になりました。
ナイキのインスタグラムの投稿で広告を見た時は思わず、え、本物。。。?と疑ってしまうほど大きく、直接見に行くとあまりの迫力に圧倒されました。
その他にポンピドゥーセンターとのコラボレーションは、巨大なデジタル広告だけでなく、一般の人もプロも楽しむことができるスケートパークを設置し、Art of Victoryという企画展も開催。
ART OF VICTORY展
ポンピドゥー内で開催されたART OF VICTORY展ではナイキの代表的なAIRを使用した歴代シューズの展示の他、3DプリンターとAIを使って13人のアスリートの創造力を最大限に引き出し、作られたシューズを展示。
ナイキ アスリートハウス
ナイキと契約しているアスリートの為の施設のナイキ アスリートハウス。
ネイル&ヘアサロンが完備され、AIでカスタムTシャツを作ることができたり、家族と集まり食事やお茶などができるスペースやリカバリー機能を持つ最新のシューズやウェアの着用体験ができました。
オリンピック公式スポンサーのP&Gも同様に、オリンピック村でビューティーサロンやデンタルクリニック、託児所、ランドリールームなどを設置し、アスリートに製品を体験してもらい、アスリート自身のSNSでの発信を通じたPRを目的としています。
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コミュニティランイベント
多くの人が参加できるランニングイベントは、顧客とのつながりを深め、ブランドの認知度向上にもつながるため、オリンピック期間に限らず、ナイキやアディダスなど各ブランドはコミュニティランイベントに積極的に取り組んでいます。
そして今年はオリンピック公式イベントとして、オリンピックマラソンの開催日の夜に同じコースで「Marathon pour Tous(すべての人の為のマラソン)」というパリ市民マラソンを開催!
約4万人が参加し、ナイキもまた同日のパリ市民マラソン開始の1時間前にポンピドゥーセンターでランナー達を集め、盛り上げていました。
WINNING ISN'T FOR EVERYONE | 「AM I BAD PERSON? / 勝ちたくて、何が悪い。」
ナイキで最後にご紹介したいのが、オリンピック開催前に公開されたWINNING ISN'T FOR EVERYONE(勝者はひとり)キャンペーンでのCM「AM I A BAD PERSON?」です。WINNING ISN'T FOR EVERYONEは、トップアスリート達が勝利への情熱を表現し、CMでは険しい顔をしながら戦うアスリート達を映し、勝つために必要な強さ、決意、競争心を描いています(ナレーションを務めたのは悪役を演じることが多い俳優のウィレム・デフォーなのも良い!)。
競争や勝つことが悪とされる現代の風潮に対して意義を唱え、勝ちたいという強い意志こそがトップに立つために必要なものであり、アスリート達の相手を負かしたいという闘争心、勝つための努力を讃えています。
ちなみに、英語のタイトルは「AM I A BAD PERSON?」ですが、日本語タイトルは「勝ちたくて、何が悪い」で、英語のタイトルは含みを持たせた表現に対し、日本語のタイトルは直球で力強さが感じられます。
同じ内容でも各国によって伝え方のニュアンスの微妙な違いは、言語や文化の特色が垣間見れて面白いなと思います。
日本語バージョンの「勝ちたくて、何が悪い」のナレーションも素敵なので是非ご覧ください!
コカコーラ
Coca-Cola Food Fest
オリンピック開催の約1ヶ月前の6月11日にオープンした「コカコーラ・フードフェスト」は、世界各地の10人のシェフによって様々な国籍の料理がコカコーラと楽しめるフードコート。
DJパフォーマンスやダンスなど音楽イベントも開催されるCoke Studioステージやフォトプリントサービスの他、SnapchatのARミラー技術を搭載した自動販売機などがありました。
ARミラー技術を搭載された自動販売機では降ってくるコーラの雫をキャッチするゲーム体験ができ、コカコーラ缶とグッズがもらえました。
こちらはパラリンピック終了の9月8日まで開催中!
CLUB FRANCE (オリンピックハウス)
オリンピック期間中のもう一つの楽しみなのが、各国のオリンピックハウスです。
オリンピックハウスは自国のPRを目的とし、オリンピックに参加している各国のフード、文化、芸術を中心に紹介しています。
多くのオリンピックハウスは無料で入れることが多いですが、国によって規模感や体験内容が異なり、アメリカは325ユーロ(約5.2万円)、イギリスは150ポンド(約3万円)の入場料で、なかなかのお値段。。。
私は今回フランスのオリンピックハウスのCLUB FRANCEに行ってきました。
こちらは良心的な価格で入場料は5ユーロのみ。
パブリックビューイングや様々なスポーツを体験でき、広い会場でしたが、オリンピックのスポンサー企業の展示や体験内容をご紹介します!
カルフール(フランス大手スーパー)
QRコードでクイズページにアクセスし、オリンピックやカルフールに関する10問のクイズに答えると、景品が当たります。
正解が多かった人は水筒やバッグなどの景品がもらえ、正解数が少なかった人もペンがもらえました。
360度まわるカメラで撮影し、撮影した動画にはスタジアムでの歓声が音声として入っていました。
オリンピックスポンサーのオメガも同様な仕掛けで360度撮影の体験を提供していました。
ダネット(ダノン)
ダノンから発売されているプリンのようなクリームのデザートのダネットのブースでは、声の大きさを競うゲームを行なっていました。
中では撮影もでき、インスタグラムに指定のハッシュタグをつけて投稿をするとオリンピックのチケットまたはダネットの商品が当たるそうです。
ブース内ではSnapchat ARフィルターを使った動画が流れていました。
実際にSnapchatのDanette Paris 2024のARフィルターを試してみると、泣いたり、叫んだり、驚いている表情など様々な表情に変化することができました。
ちなみに、試合会場のモニターでも今回SnapchatのARフィルター技術が使われていて、映し出された観客席の一部にサングラスや帽子がかけられていました。また、オリンピックの公式スナップチャットアカウントもあり、選手やファンによってリアルタイムで投稿されるSNSのコンテンツが、オリンピックをさらに盛り上げていました。
車椅子でのデジタルスポーツ体験
今回火を使わない空飛ぶ聖火台を作ったフランスの電力会社edfではVRヘッドセットを使って車椅子陸上を体験を行うことができました。
フランスの保険会社Allianzもニンテンドースイッチで車椅子テニスを体験するコーナーがあり、オリンピックだけでなくパラリンピックにも取り組んでいます。
以上、パリオリンピックでの体験をご紹介させていただきました!
パリはオリンピックが終了してから閑散としてとっても静かですが、今月後半からパラリンピックが開始されるので、どんなサービスや体験が提供されるのか楽しみです。
ではまた!
執筆:高嶋くらら