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羽根の記憶

鳥は飛んでいる時が最も美しい

かの有名なライト兄弟も
「飛びたいという欲望は飛翔する鳥たちを羨む祖先から受け継がれてきたものなんだ」
という名言と共に人類初の動力飛行に成功している
つまり我々人間からすると大空を自由自在に羽ばたいているから鳥は美しいのであって、逆を言えば翼を失った鳥に羨望の眼差しが向くことはないと思う
その証拠に同じ鳥類であるペンギンに憧れを抱いたことはない。
しかしそんなペンギンも大昔は空を飛んでいたと言われている。
だがそれは過去の話で、現在彼らは飛べはしないが水中を優雅に泳ぐことができ、さらに潜水能力にも長け到底人間や他の鳥類が潜れないような深さまで潜水することができる
だからといってペンギンへの憧れるが出てくるわけではない

やはり人間は空への憧れが強いのだと思う

しかしもし人間が地上を自在に歩け、大空を自由に羽ばたけたなら必ず水中を優雅に泳ぎたいと願うだろう。



結論ここでボクが言いたいのは
前半の文章から何を感じるかは正直どうでもよくて
人間はないものねだりだ、と思う人
常に新たな能力を欲するのは人間の性だと思う人
もしかすると奇を衒った人は、ペンギンは可愛いし人気だから憧れる、なんて思う人もいるかもしれない
しかしどんなことを感じていたとしても
もし翼を失い飛べなくなった鳥が、再び飛ぼうと必死にもがいているのならば
それは空を飛んでいる鳥と同等に美しく感動的だ
と感じてほしい

なぜならそれ感じることのできる貴方が何よりも美しいからである。

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