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364日

年に1回くらい朝まで飲み、帰路へ着く日がある

上りのホームでは新しい朝を迎えたサラリーマンが憂鬱そうな顔で始発の電車を待っている
それに引き替え
下りのホームではまだ昨日の続きの今日を過ごしている俺が眠気と疲労いっぱいの顔で始発の電車を待っている
始発の電車は誰も幸せにしないとその時思った

電車の窓から差し込む陽の光は乗り過ごさないように、と半目になりながらも必死に堪えている俺の両目を無理矢理閉じてくる。だいたい負ける
家に着くや否や着てた服を脱ぎ捨て、脱ぎ捨ててあった短パンとよれよれのTシャツに着替える。
こういった日は気の済むまで何度も寝る
特別ルールを決めてるわけではないが、いつも気付けばそうなっている
夕方頃、さすがに何かしなければ1日を無駄にすると思い行動を開始しようとするが脳が仕事を開始しない
とりあえず新しい日を迎えた憂鬱そうなサラリーマンがしてそうなモーニングルーティンのようにカーテンを開ける。
カーテンを開けた向こうは、すでに陽が沈み始め赤や紫に空を染めている
朝、俺のことを負かした同じ陽だとは考えられないくらい優しい光を放っている
働き出しそうになる脳に、働くなと命令し
SNSのチェックだけ済ませて再び寝る

こうして俺の365日のうちの1日は美しい夕陽とともに沈んでいく。

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