Zガンダム × 仕事
集中が求められるとき。そういう時ってなんだか深海を目指して潜る気分に似ている。息を止めて、じっと何かに向かって進んでいく感覚。この感覚は基本的に心地よくない。プレッシャーが付きまとう。
ゴールデンウィークは雨だったり曇りだったりとなかなか晴れない日が続いた。それがゴールデンウィークが開けた途端に快晴ときたもんだ。それに気温も高く、なかなか気分が良い日だった。そんな日なのに、僕は職場の自分の机でひたすらパソコンに向かっていた。上司に頼まれた資料を作成するためだ。
何度も何度も見直しては、修正して上司に見せて、また修正して…。その繰り返し。取引先に提出する資料のため、誤字脱字がないかを隈無くチェックしなければならない。見直し作業はいつだってやることはシンプルである。ただ上の文字列から下の文字列まで間違いがないかを確かめながら読むだけなのだから。しかし、これが3度以上繰り返すとあれよあれよと集中力が下がっていく。そういう時に限って見逃す間違いがあるため、何度も何度も適度に集中しながらチェックをしなければならない。何度も何度も息を止めて水底目指して潜っている気分だった。気付けば1時間以上チェックと修正を繰り返していた。
明日もこんな作業があるのだろう。隣の上司に聞いても、この作業に近道はないらしい。ひたすら神経をとがらせてチェックして修正するのみ。正直この作業に対してやりがいはあまり感じないが、仕事してるなぁって思えたので仕事としてのやりがいは感じれた気がした。
「 そんな大人、修正してやる! 」
Zガンダムという作品の中で、主人公カミーユ・ビダンが下手な嘘をついて誤魔化そうとする上司クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)を殴った時のセリフだ。そのシーンを思い出して考えたことだが、正したいモノは一撃殴っただけでは変わらないのかもしれない。
何かを正すということは一撃では済ませられない。地道な軌道修正の果てに達成されるものなのかもしれない。仕事とガンダムを合わせたらそんな考えに行き着いた。
我ながら、何を考えているのやら笑