コンソメパンチを買おうとしたらカウンターを喰らった気分になった話

先日、久々にポテチを食べたくなったので、近所のドラッグストアへ。お目当てはコンソメ味だ。


ドラッグストアへ入店し、お菓子のある陳列棚へ直行。陳列棚の前に立つと一面のポテチ。


しお、のりしお、ブラックペッパー、そしてコンソメ。


「 たまには浮気してのりしお買っちゃおっかなぁ 」「 いやいや、男は黙ってコンソメ 」


一人二役のそんな会話を頭の中で繰り広げながら、結局コンソメ味に手を伸ばした。


しかし、商品を手に取った瞬間、微かな違和感を感じた。


( このポテチ、袋のサイズが小さくなってる? )


周りのポテチたちと見比べてみた。だが、他のポテチたちとサイズは同じ。


( もしかして、全てのポテチのサイズが変わったのか? )


そう思って、ポテチの原材料表示の当たりを眺めた。そして、確信した。


やはり、ポテチは小さくなっていた。


ショックだった。


以前、僕はアルバイト先でお菓子を陳列棚に並べるといった作業をしていた。そのとき、今手に取っているポテチも扱っていた。


僕がかつて確認したそのポテチの内容量は65g。


しかし、今手に取っているポテチは製造元の会社も味付けも値段も同じはずなのに60g。


「 全ポテチ60g計画 」が僕の知らない間に着々と進められていたらしい。


じゃがりこ、カントリーマアム、ココナッツサブレなど、近年のあらゆるジャンルのお菓子たちの密かな縮小傾向には気付いていたが、ポテチも例外なく密かに縮小したわけだ。


サイズの縮小には正直がっかりしたが、仕方がない。これしか売ってないのだから。そう自分を納得させて、ポテチをカゴの中に入れた。


口の代わりに鼻でため息をしてレジに向かった。


その途中で、BIGサイズのポテチが目に入った。値段はカゴに入れたポテチの3倍くらい。サイズも3倍くらい。しかも赤い。


だが、よく見るとそのサイズは、もう一回り小さくすれば、小学校の頃に食べていたポテチのサイズと同じくらいな気がした。


小学校の頃食べてたポテチの袋なんて手元にはないから、目の前のBIGサイズポテチと比較はできないけど、確実にカゴに入ってるポテチよりもサイズが近いと思った。


「 昔はよかった 」って祖父はよく言ってたけど、そのセリフ、今の僕も言えそうだよ。


せっかくポテチが楽しみで入店したのに、サイズは小さくなってるし、BIGサイズポテチは昔食べてたポテチのサイズくらいに見えるし。


楽しみが一転、しょんぼり。コンソメパンチが欲しくて手に取ったのにカウンターを喰らったような気分でレジに並び、その後足早に店を去るのであった。







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