夏の魔物

スピッツ初期の曲、夏の魔物

あまりテレビでは流れてないので、スピッツをあまり知らない人からしたら、この曲名を聞いたことがなくても仕方がないと思います

最近の曲で夏の魔物って聞くと、backnumberの高嶺の花子さんの歌詞に出てくるフレーズとして聞いたことがあるかもしれませんね

個人的には、鶴というバンドの夏の魔物という曲名でも聞いたことがありますね

現在20代前半の僕ですが、この鶴の夏の魔物は第5期、つまり最近まで放送してたゲゲゲの鬼太郎の1個前のゲゲゲの鬼太郎のエンディングとして流れてたことがあるので、もしかしたら同世代の方なら聞いたことがあるかもしれませんね

名探偵コナンや忍たま乱太郎の乱太郎の声優でもある高山みなみさんが鬼太郎だった時のやつです

とまぁ、余談はこのくらいにして

改めて…

今日紹介したい曲は、スピッツの夏の魔物です

僕が思うに、この曲は全体を通して、どこかにノスタルジックさを感じ、どことなく暗い雰囲気が拭いきれない曲という印象を持っています

歌詞中の登場人物は恋仲の男女で、2人でただ付き合っているのか同棲してるのか、そこは人の解釈やイメージで異なると思いますが、とりあえず幸せな恋人達だと思います

歌詞の1番は、登場人物の僕を見て笑う彼女、2人乗りで自転車を漕ぐシーンなど幸せそうな明るい雰囲気を感じます
また、古いアパートのベランダという言葉で僕の場合、ノスタルジックさも感じます

しかし、2番になると雨や影、ついには、殺してしまえば、なんていう言葉が登場し、一気にどんよりとした雰囲気が立ち込めます

2番の「殺してしまえば」については、2人の間にできた赤ちゃんについて述べられたものだという歌詞解釈を多くのサイトで目撃しますが、これに関してもいろんな解釈があるので何とも言えませんね

ぜひ、これを見て興味湧いたら他のサイトで歌詞解釈をチェックしてみてくださいね!
いろんな考察があると思うので!

ところで、スピッツの曲、特に初期の曲には死を感じさせる様な表現が多く見られます

というのも、ソースは正直わかりませんが、スピッツの草野マサムネさんはデビューして間もない頃に、

SEXとDeath、つまり、性(生)と死を意識して歌詞を書いてる

と言っていたそうです

夏の魔物は、スピッツ初期の作品なので、死のような暗い空気感が色濃く漂っていても、少なくとも当時のスピッツらしさがでていると考えることが出来ると思います

そして、そんな暗い雰囲気が漂う夏の魔物の中でも、僕が注目したいワンフレーズは

1番のAメロの歌詞にある

魚もいないドブ川越えて
幾つも越えて行く2人乗りで

です

先程、1番は幸せを感じる言葉が多く、明るい雰囲気があると言いましたが、このワンフレーズにはそんな幸せのそばにひっそりと死があることを漂わせていると感じています

魚もいないドブ川ということは、魚も住めない程の毒やヘドロで汚染された死の象徴として登場しているのだと思いました

そんなドブ川を幸せそうな恋人たちが

幾つも越えて行く2人乗りで

と続きます

つまり、幸せな日常にも死は常に隣り合わせだということを意味していると感じました

性(生)と死をマサムネさんが意識していたとするならば、

恋人を「性(生)」の象徴
ドブ川を「死」の象徴

という感じにコンパクトに歌詞として落とし込んでいたと思うと考えもんですね

まぁ、あくまで僕の解釈ですけどね!

ちなみに、noteで夏の魔物についての歌詞解釈をしている人の考察を読みましたが、そこでは

魚もいないドブ川越えて

は、魚(他の人)がいない2人だけの世界を表してる
というスピッツのロビンソンのサビを思わせるような解釈もありました

僕の解釈とは、まるで正反対の幸せを感じさせるワンフレーズとしてその方は解釈していましたが、
僕としてなるほど!
そういう見方もあったか!
と納得した部分もありました

幸せの象徴として、ドブ川を捉えることができたのなら1番の歌詞は幸せの日常、2番の歌詞は2人に起こった悲劇の一面、として綺麗に割り切れますもんね

同じフレーズでもいろんな解釈ができる

これは僕がスピッツを好きになった理由でもあるんですけど、これは他のアーティストの歌詞でも言えることだと思います

なので、ぜひこの投稿を読んでくれた人も自分なりの解釈で自分の好きなアーティストの曲を楽しんでみてはいかがでしょう

ということで、今回の僕の好きなフレーズは



スピッツの夏の魔物

魚もいないドブ川越えて
幾つも越えて行く2人乗りで

でした

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