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森ぶら♪2月 冬の森ぶらぶら&生物の楽園作り
ぶらぶらあぶらクラブの親子自然観察会『森ぶら♪』
毎月油山で開催している森ぶら♪は、クラブのメンバーでなくても気軽に参加できます。
どんな事をしているのか、紹介を交えて、前回の様子を振り返りますね。
・開催日時 2月2日日曜日 10:00-12:30
・参加者 6家族 子ども8名 大人9名 ガイドの先生1名
・参加費 保険代 子ども・大人 ひとり100円 ※別途駐車場料金有り
10時に油山の自然観察センターに集合。
駐車場から集合場所まで5分ほど階段や坂道を歩きます。
ゆる~く集まって、時間を過ぎて始まるので、少しくらい遅れても大丈夫です。
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集まった人から順に受付をします。初めてのお友達が来てくれた時は、自己紹介もあります。お弁当や重い荷物は、置いて行きます。
10時20分頃、だいたい集まったら、ガイドの先生と一緒に出発!
広~い油山市民の森の中で、毎回、その季節の見どころポイントをつないだ、森ぶら♪オリジナルコースをご案内しています。
2月は、いつもより内容盛りだくさんのコース設定でしたが、冬の森を満喫しながら楽しく歩くことができました。
【前半 冬の森ぶらぶら】
ちょこっと山登り、木登り、バードウォッチング、きのこ探し
【後半 生物の楽園作り】
ぶらぶら池の奥の池を生物の楽園にする作業の続き
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ちょこっと山登りをして、身も心も温まった頃に、目的のヤマモモノキに到着。そこで木登りをして、みんなで写真を撮ったりしながらワイワイと楽しみました。
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木登りの木から少し進むと周回路に出ました。そこでは、福岡市を一望できる景色をバックに、ヤマガラ等の鳥をみることができました。
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冬の森は木々が落葉しているため、枝に留まった鳥を観察できるチャンスです。初夏の囀りの季節も良いけれど、バードウォッチングを始めるには、この季節が一番です。
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油山市民の森の周回路は一周すると3.4kmもあるので、森ぶら♪で歩くのは、ほんの一部。それでも、みんなで一緒に歩くと、その分、観察の眼もたくさんだし、ガイドの先生のサポートもあるので、本当にいろんな物が見つかります。
お散歩しながら、おしゃべりして、自然を感じて、いろんな事を学べて、とても豊かな時間です。
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冬の山は寒いだろうな~と思っている人も多いのではないでしょうか?確かに風が強い日は寒いけれど、風が無く穏やかな日は、歩いていると汗をかくほど。歩き出したら涼しくて気持ち良い!と感じる事も多いです。その日のお天気次第ではありますので、天気が穏やかだったら参加しまーす。みたいな乗りで大丈夫です。
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森ぶら♪は、お友達を誘って来ても◎、親子でお散歩がてら来ても◎、ガイドの先生からじっくり教えてもらいに来ても◎、おしゃべりしてリフレッシュしても◎、皆さんそれぞれのスタイルで楽しんでもらっています。この場を好きに利用してもらって、もっと楽しい森ぶら♪に進化できたら嬉しいです。こんな事したいな~と思ったら、ぜひアイデアを出し合いましょう!
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さて、この季節、満開のサザンカの木の辺りが騒がしい事があります。油山には大きなサザンカの木の並木道があるのですが、そこでは、メジロやヒヨドリの群れが、すっごく忙しそうに、枝の茂みの中を行ったり来たり。それをよ~く観察すると、鳥たちは、花の蜜を舐めています。
サザンカやツバキの花は、敢えて生き物の少ない冬に咲き、鳥たちに蜜をあげる代わりに受粉の手伝いをしてもらっているんです。
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今度は、ツバキの木の下で、何やらゴソゴソと、宝探し?
「あると思って探したら見つかる!」と枯れ葉をよけながら黙々とやっています。
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見つかりました!一度見つかると、なぜか次々と見つかる不思議なキノコ、ツバキキンカクチャワンタケ。
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お茶碗型のキノコから、胞子が上に向かって舞い上がり、それがツバキの花に着いて菌糸を広げ、花が地面に落ちたらそれを菌核にして一年を過ごし、またツバキの花が咲く頃に、お茶碗型となって胞子を飛ばす、、、というライフサイクルだそうです。
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近くに落ちていたツバキの花をよく見ると、黒い点々があります。これは、ツバキの花の蜜を舐めたメジロやヒヨドリの爪の跡です。そばに鳥の羽も落ちていますね。ツバキ、鳥、キノコ、、、
もしかして、鳥もキノコの胞子を運んでいるのかな?
自然観察をすると、想像が膨らみますね。いろいろな生きもの達のつながりがあって、観察は飽きる事がありません。
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この日の後半は、12月から始めている「生き物たちの楽園作り」の続きをしました。奥の方の池が大量の土砂に埋もれているのを、掘り出す作業なのですが、みんな泥まみれになりながらも、凄く楽しい!と言って掘ってくれました。
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作業のはじめは、個性豊かな面々が、それぞれのやり方で掘っていました。しかし、なかなか進まない様子に、キラリと光るアイデアの一声を、一人、また一人とあげてくれて、最後はこんな風に、連携作業となりました。
このチームワークが、本当に素晴らしかったです!!
そのおかげで、土砂の山だった場所に池の姿が少し蘇りました。
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活動終了後、帰りに池に寄ってみると、できたばかりの水たまりの底に、生き物達が動いた跡がたくさん残っていました。
なんだか、広くなった水溜まりで、小さな生き物たちが「わ~い!!」と駆け回ったみたいに見えてきて、嬉しくなりました。
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本当は、もっと段取り良く作業をしなければいけなかった、、、と反省していたのですが、この様子を見て、あっと気付いたんです。もし、段取り良く、きちんと端から掘り上げていたら、こんな周遊式の楽しい構造にならなかっただろうな、、と。
結果的に「多様な生き方をする、多様な生き物たちに、ちょうどいい環境」ができていたんです。
今年はもうすぐ生き物たちが活動を始める時期になるので、この池掘りは、次の冬まで中断します。何だか中途半端に見えるかもしれませんが、それが
ちょうどいいのではないかと思っています。
この池で、無事にニホンアカガエルの産卵が行われるかどうか、次回の観察が楽しみです。
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ちなみに、森ぶら♪の終了後は、直ぐに帰っても、残っても、良いところで帰って大丈夫ですよ。
お弁当を食べて、振り返りをしたり、工作をしたり、次の活動の予定をたてたり、何だかんだ14時過ぎまでやっている事が多いです。
観察した生きもの
シロハラ ・アオジ ・ヤマガラ ・ヒヨドリ ・ハクセキレイ ・メジロ ・ハシブトガラス ・スズメ ・ロウバイ ・サザンカ ・ツバキ ・ツバキキンカクチャワンタケ ・ハゼノキの実 ・ホオノキの実 ・クリの実 ・サワガニ ・ヤゴ
※ぶらぶらあぶらクラブは、油山をマイフィールドとして遊びつくしたい家族が集まっている自主サークルです。参加者募集中。尚、お子様の見守りは、各ご家庭でお願いしています。