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推しがマックとコラボ?

#ばばスカXGというXTRAORDINARYガールズグループを推している(推していた)BBAたちがパレスチナに連帯するために立ち上げたチャリティー団体です🇵🇸

ところが2025年2月名古屋の追加公演初日で日本マクドナルド株式会社とのコラボがスポ(示唆)されたのです。

マジか?!これはかなりショックでばばスカ内で動揺が走った…

まず背景について

以前もXGの楽曲でシオニストのプロデューサーが絡んでたという問題があった。しかし十分な情報がなく、どこまでシオニストか不明な上、集中ボイコットの対象ではないことが判明。

詳しくはこちらをご参照ください⇩

シオニストとは
シオニズムというナショナリズム運動を支持する人々。シオニズムは19世紀末にヨーロッパを中心に広まった運動で、かつて古代ユダヤ王国が存在したパレスチナの地にユダヤ人国家を再建しようとするもの。ホロコーストを契機に運動は勢いを増し、1947年の国連決議を経て、1948年にイスラエルが建国。

しかし、建国は当時大多数を占めていた先住民のアラブ系パレスチナ人にとって土地や生活の場を奪われる結果となり、ナクバ(大惨事)と呼ばれる70万人以上の大量難民を生み出した。その後も自由を奪われ続け、民族浄化やアパルトヘイトが進んだ。特にガザ地区は「天井のない監獄」とも形容され、人権問題として世界中で批判が広まってる。

※ユダヤ教と混同されるが、ユダヤ教は宗教で、シオニズムは政治的運動。すべてのユダヤ教徒がシオニストとは限らない。特に一部の超正統派のユダヤ教徒においてはイスラエル建国ですら神の意志に逆らっているとし、パレスチナ解放運動を支持している人々もいる。逆にアメリカのキリスト教福音派でユダヤ教でないシオ二ストも存在。

著者

なお、パレスチナの歴史についてはこちらの動画が参考になります⇩

しかし今回はBDS(不買、資本引揚げ、制裁)のリストに入ってる企業…

BDS Japan Bulletin -日本におけるBDSガイドライン

BDSとは
イスラエルのアパルトヘイト政策を終わらせるためにパレスチナの市民が呼びかけた、不買、資本引揚げ、制裁を行うよう求める国際キャンペーン。

イスラエルが以下の3項目を実行し、それによってパレスチナ人の民族自決権を承認する国際的義務を果たすまで、イスラエルに対するBDSを続けると宣言。
 1. アラブ人の土地に対する占領と植民地化を止め、分離壁を解体すること。
 2. イスラエル内のアラブ・パレスチナ人市民の基本的権利を認め、平等に扱うこと。
 3. 国連総会決議194号で定められたパレスチナ難民の故郷への帰還の権利を尊重し、保護し、促進すること。

BDS Japan Bulletin

とりあえず事実関係を調べようとばばスカは手分けして調査に乗り込みました。

以下がまとめ:


1. マックがIDFに食事を提供🍔

BDSリストに入る発端ともなる出来事。2023年10月、イスラエルのマクドナルド(フランチャイズはAlonyal Ltd.)、が占領軍であるIDF(イスラエル国防軍)に対して無償で食事を提供。同社はこれをSNSで広く拡散。兵士たちもバーガーを食べる様子を続々とSNSに掲載。ロイター通信などが報じて知られることに。この行動はマレーシアなどイスラム教徒が多数を占める国々から批判を受け、不買運動が発生。

その後、2024年4月にシカゴのマクドナルド本社がAlonyal Ltd.を買収し、同国の225店舗を直営にすることで沈静化を図る。しかし事態は悪化するのです…

マックを食する占領軍
IG:siasatdaily

2. マックがBDSを訴える?!

なんと不買運動で不利益が講じたとしてマクドナルド・マレーシア(フランチャイズはLionshorn Ptd.)がボイコット運動を呼びかけたBDSマレーシアに対して名誉毀損で600万リンギット(約1億8400万円)の損害賠償を求める訴訟を起こしたのです。

元々マレーシアはイスラム教国で、建国当時からイスラエルを国家承認しておらず、国交断絶中。2025年1月に国際法尊守を促す「ハーググループ」と言う枠組みを南アフリカとともに推し進めている。パレスチナ支持者が多いのです。

マレーシア首相
IG:anwaribrahim_my

その後、両者は和解に至り、マクドナルド・マレーシアは首相府が設立したパレスチナ人道支援基金に100万リンギット(約3300万円)寄付を行うことで合意(たった3300万💦)。

3. マクドナルド本社の立場

マクドナルドはフランチャイズ方式を採用しており、世界中の店舗の大部分は独立したオーナーによって運営されている。しかし、ブランディング、商標やオペレーション業務は事細かく管理しており、決算も本社が連結決算として世界中のフランチャイズの業績を一つの報告として発表する。

一般市民からしてみれば、フランチャイズの仕組みなどは関係なく、あくまでマクドナルドと言うひとつのブランドしか見えていません。

マクドナルド・マレーシアは声明で「私たちの立場は揺るぎません。いかなる紛争や戦争を支持することも、共謀することもありません。」と曖昧な立場を示している。

マクドナルド・マレーシア声明

しかし、世界的なニュースになっているにも関わらず、本社としてイスラエル問題についての立場を明らかにしていません。あくまでマレーシアのフランチャイズに起きたこと。イスラエル店の直営化も30年共にしてきた企業をなぜ突然契約終了にするのか説明はおろか、謝罪もありませんでした。それどころか2024年2月の四半期決算発表の場で不買運動について社長のクリス・ケンプチンスキーは「落胆すべきことであり、根拠のない誤った情報」とコメントしている。

一連の対応はトカゲの尻尾切りで、どっちつかずの立場は不誠実でビジネス上の利益を優先するだけ。

罪のない民間人の大量虐殺(半分以上は子供や女性)はもちろん、飢餓寸前の意図的な食料支援の締め付け、水道やエネルギーインフラの破壊やUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の活動停止などの蛮行を鑑みた時に、76年もの長きに渡って占領されてきたパレスチナ人の苦悩に対してあまりにも配慮が欠けていると世界的に批判を集めています。

4. BDSの立場

BDN(パレスチナBDS民族評議会、BDSを主導する連合体)は訴訟が取り下げられた後もボイコットを強く薦めると声明を出しています。

理由はフランチャイズと言えどもブランドとは切り離せないのと、本社は子会社、フランチャイズや末端のサプライヤーに至るまで人権侵害や国際法違反に関与してる場合は適正監査の責任が問われる可能性があるから。

BDS Japan bulletin -マクドナルドをボイコット!
BDS Jspan Bulletin -マクドナルドをボイコット!

さらにマクドナルド・マレーシアが起こした訴訟はマレーシアにおけるパレスチナ解放闘争との平和的連帯の声を封じ込める行為であると非難しており、BDNは「恫喝訴訟」とまで言及しています。


以上の情報を踏まえ、改めて日本マクドナルドについて考えてみよう。

日本マクドナルドについて

日本マクドナルド株式会社は、日本のマクドナルド・ホールディングス株式会社の連結子会社であり、経営の意思決定や業務執行において本社から一定の独立性を持っています。特にマーケティングにおいては完全にローカライズなので今回のコラボもあくまで日本独自の施策です。

しかし、世界的に批判されているブランドなのは変わらない。一般市民にとってマクドナルドもフランチャイズも同じです。イスラム教徒やパレスチナに連帯するALPHAZがいることをXGALXが認識していないはずはない。安心して推したいのに、なぜあえてマクドナルドに行くのか?と言うモヤモヤがある

フランチャイズなんだからという声もあるが、切り離して見ていない人が多い。だからこそXでも話題になっているのでは。日本のコラボだが、グローバルグループなので世界が注目しており、海外でも賛否様々な意見が飛び交っている。

また、まだ小さい事務所だからという意見もある。しかし、この問題に対してどういう認識を持っているかと言う話になるので事務所の大や小は関係ない。人権に対する配慮が欠落していると見なされれば、世界を目指す上で足枷になる。特に海外は日本と違ってとてもシビアに見ており、XGのメンバーやブランドが傷つくリスクがある。

じゃ、どうする?!

実はばばスカ内でも意見は分かれました😅そして調べれば調べるほど混乱。パレスチナと連帯するチャリティーであるからこそ結論としてアウトです!って大声で言いたい…

しかし、これまでXGが炎上するたびに議論はそっちのけで攻撃し合ってる様子に心を痛めることが多くありました。ほとんど話し合いにならず、下手すると個人攻撃ばかり…思いを押し付けてるだけで歩み寄りの姿勢をあまり感じられませんでした。それだけ国籍、人種、年齢やジェンダーなどが多様なファンダムなのかもしれません。それはXTRAORDINARYですが、あまりにも立場が違いすぎてSNS上で議論する難しさを痛感していました。

ばばスカとしては分断を生むのが目的ではありません。結局それはパレスチナにとってなんの役にも立ちません。あくまで私たちはパレスチナにいる方々が「天井のない監獄」と呼ばれるような非人道的な生活から一刻も早く抜け出し、主権国家となり、私たち日本人が味わうような当たり前の自由を取り返してほしいのです。

そう考えた時に私たちの使命はパレスチナが置かれている状況をまず知ってもらうことが大事と考えました。ある意味、今回のコラボはイスラエル問題を知るチャンスかもしれない。そう思い、判断材料となる経緯をまとめさせていただきました。

揺れる思い…

ボイコットしてください!と言うのは簡単ですが、私も子どももマック大好き!作る時間ないし、手軽に済ませたい時に頼らざるを得ない…など様々な事情があると思います。正直言うとうちの家族もたまに食べてる時があります(私は食べませんが)💦

さらに言うとGoogleやAmazonだってBDSの対象…あ、ばばスカのメアドはGmailだった😰…みたいに全てを排除するのは至難の業。一人がボイコットを完璧に実施するより、回数を減らしたり、代わりにモスバーガー行ったり、BDSについて気軽に話したり、参加する人が増えて広まる方がもっと効果的と考えております。

抵抗するということ

BDSは市民が気軽に参加できる非暴力的な抵抗運動です。イスラエル政府も脅威と感じていて、警戒し、阻止しようとしています。BDSは南アフリカのアパルトヘイトに対する国際的なボイコット運動を参考にして作られました。南アフリカではアパルトヘイトを終結させ、アメリカの公民権運動やインドの反植民地闘争などでも成果を収めてます。マクドナルド本社の業績にも「大幅な影響」が出ています。

つまり私たちに世の中を変える力があると言うことです。

怒って批判するのも抵抗、デモに行くのも抵抗。しかし、BDSという穏やかな抵抗もあります!

もし気になるなら少しづつBDSをはじめてみるのはいかがですか?

イスラエル問題は対岸の火事のように感じられるかもしれないですが、世界中でファシズム(独裁主義)の傾向が広がってる中、いつ何時、日本に影響があるかわかりません。そんな時、私たちはBDSと言う強力なツールがあるのを頭の片隅に置いといていただきたいです。

時事通信 -マスク氏の身振りが物議 ナチス式敬礼と指摘も

日本とパレスチナは地続きです!
えっ、どうして?!気になりませんか🤭?!詳しくはまた改めてnoteに執筆します。乞うご期待を!

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