書くことから始まる個性理解
教師が個性理解を深めるための方法の一つとして、平野(2017)は書くことの大切さを強調しています。
その子どもなりのものが表れそうなところでは、もっと全員が書けるようにしたい。
書くことによって、意見は言わなくてもそこに自分のかかわりのあとを形に残すことができる。
そしてそれを基盤として他人の意見を聴き、考え直し、自分の追究を発展させることもできる。
これまでの自分自身の授業の反省点に、個性が発揮される場面で「書く活動が少なかった」ことが挙げられます。
算数の授業で考えてみます。
・自力解決の場面
・友達の考えをもとに考えた場面
・振り返りの場面
こういった場面では、子どもたちが自分の個性を発揮して書くことが考えられます。
ノートや一人一台端末に書いた記録を残すことで、子ども自身が自分の学習を見返すことや教師が支援を考える際の根拠の一つになります。
書かせることが目的になってはいけませんが、教師が意図的に書く機会を設けることは必要です。
その書いたものをもとに、子どもがさらに個性を伸ばしていくことができるように働きかけることが教師には求められていると思います。
参考文献
平野朝久(2017)「はじめに子どもありき」東洋館出版社