感傷の風景をずっと見ていた
街の中へ消えてゆく感傷の風景をみたことがあるだろうか。働く意味や私たちの生きる意味、おれたちである理由に存在価値をつけてカラフルに映る信号機の赤で立ち止まる。疾走感どこいったかなぁ?向こう側のセーラー服の女の子。水たまりに右足突っ込んでスカートの裾が濡れる。隣に棒立ちのスーツ男子は耳からコードぶら下げて 大アクビな黒猫はシッポに緊張感を。胸騒ぎなオレンジ色の黄昏がこちらへ向かって走ってくる。慌てて眼鏡を外せば女の子は消えていた。ちっぽけなエリアの中でしがみつくような子ではなかったんだと気がつけば雨は止んでいた。一本足の3つ目が青く光ると街がオレンジに染まる。オレンジの部屋。だんだん赤がやってきて今の気分にピースをはめていくみたいな。ずっと見ていた。見ていたかった。街の中へ消えてゆくすべての感傷を。雨上がりのアスファルトは笑うようにきらきら光ってからどこいった?ずっと見ていた。ずっと見ていたかった。感傷の風景、センチメンタル過剰。
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ナンバーガール/センチメンタル過剰/を聞いてから書くとこうなった。感傷の風景すきです。
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