仕事を通して見える自分
人ってそうは変わらないらしい。いや、私がか。何年生きてもどこにいっても私は私なんだなーと当たり前のことに気づき、軽い絶望と緩やかな希望を抱くパート3日目を終えた今、21時33分。横で2人の子どもは寝息を立てている。長男は鼻が少し詰まっているような寝息。
某和食ファーストフード店でパートを始め、今日3回目のシフトに入った。初回、前回と同じく昼の時間帯で、今日の役割は初回と同じ外販。店舗前にワゴンをだして、弁当販売や商品のテイクアウトを受け付ける。
初回と同じく、同年代の日本人女性Mさんが横について教えてくれた。一人にされないで良かった。「今日はバジルさんが売れた弁当のメモ、ハンディキーに打ち込みなどをやってください。私が会計をして、弁当を渡します」役割をはっきり伝えてくれたので、やりやすかった。次回からは本当に一人で売り子だろうけど、私、きっと出来る、混まなければ、そして焦らなければ。
その後、店に戻ってレジに売上を打ち込むのだが、最初に何のキーを押すのか、今既に半ば忘れている。「すみません、これ最初にどのキーを押すんですか」次任された時、聞いてしまいそう。確か斜め右上のキーだったと思うのだが。
売上入力を終えたら、レジを開けて(この暗証番号はメモして覚えた)レジにあるお金と、売上金を合わせていくらになるか計算。お札を数えて(私はお札を曲げてピッピッと弾くように数えられない。よって遅い)小銭は種別に枚数が数えられるケースに移して確認(数字が左右書いてあって分かりづらい)レジにそれぞれ枚数を打ち込むと、今ある金額が自動計算される。それを見て外販に間違いがないか確かめる(基本、食券販売のためレジはあまり使わない)なーんか壮大なる確認作業。
その後トイレ掃除、ごみ捨て、販売機や出入り口、キッチンにある各々の取手消毒までが、「外販担当」の仕事らしい。
仕事の確認と紹介のようなつまんない文になってしまったが(Mさん、他職場の人みてないよね!?)えーっと主題に戻します。
初回と今日、つきっきりで指導に当たったMさんは優しく丁寧に教えてくれて助かる一方、私は内心怯えている。「この人、何て覚えが悪いんだろう」と思われているんじゃないかと。
更に同じ質問や細かいこと(クーポンがどうとか、めったにでないと知った上で)何度も聞いてしまったから「しつこい」と思われてるんじゃないかとか。
電卓打つのもお金の計算も遅い、ごみの袋が開かずそこでも数秒ロス、ゴミまとめるのも遅い、これって仕事以前で私自身の資質というか、まあ不器用なんです、はい。
半ば気づかれたと思う。そして不器用で仕事が遅いと思われてるんじゃないかと。いや実際そうだし、Mさんが私をどう見ようとそれは私がどうにかできる範疇ではないのだけれど。
他にも、地下のごみ捨て場で迷子になったり(バカ。笑ってくれたが次回は笑えない)何ていうか駄目なやつ、使えないパートと思われるのが怖いのです。
その昔、マックで半年働いたのに、私は一個もレベルアップシールが貰えなかった。名札の下に光る丸は一つもないまま。後から入ったバイトは2個、3個と丸シールを獲得していった。
忘年会に参加したら「バジルさんって面白いんだね、ただの使えないバイトだと思っていた」と同年齢の男性スタッフから言われ、何人かが笑った。(商品の調理を促す)コールが変で調子が狂うとも、数人から言われたあの辛い出来事。もうファーストフードでは働かないと思っていたのに、気づいたら、ここもファーストフードの店だった。
あの時と違うのは年をとったこと、まわりは3分の2が外国人だから、コールなどのイントネーションは気にしなくてよさそう、「変」と言われることはないだろう。
しかし、人にどう見られているか気にし、駄目な奴だと思われなくないと気を張っているのは、20年前と変わらない。気を張って頑張ったのにシールを貰えず「使えない」と指摘されたあの虚しさ。特に親しい人もできず、噂話を耳にするだけで誰かに想われることもなく外野にいた疎外感。あれは避けたい。
希望はあると思いたいけど、何だか疲れたので寝よう、明日は二人連れて電車旅だし。その前に洗濯もの干さなければ。書くのに1時間半かかってしまった。
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