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5.燃料電池はリチウムイオン電池を駆逐するか
燃料電池の開発が精力的に行われています。
携帯電話やノートパソコンへの搭載でバッテリー駆動時間を延長するのが目的です。
以前よく言われたのは、ノートパソコンは米国出張の帰国の飛行機の中で、出張報告を書くために8時間程度連続して使いたいということでした。
最近は出張報告は現地のホテルで書いて、そのままメールで送付するのが当たり前になり、 このような要求はマイナーなものになってしまいました。
ですが、携帯電話でテレビを長時間見たいとか、新幹線移動の最中にパソコンでDVDの映画を楽しみたいということで、やはり長時間駆動の電池を期待する声が強くあります。
また、バッテリー充電時間を短縮したいという声も増えてきており、 まだまだ実用域にまでは達していない燃料電池ですが……。
現状よりさらに小型化され、 燃料の入手手段も確立されたときには、ノートパソコンの電池はどうなるのでしょうか。
燃料電池の問題点は、ハイレート放電ができないことにあります。
しかしノートパソコンは、CD-ROMドライブを駆動したり、USBから電力を供給するときなどに大きな電流を必要とする場合があります。
したがって、内蔵の電池なしで、燃料電池だけでパソコンを駆動することは困難と思われます。
すなわち、燃料電池は一定の電力の供給を長時間継続することはできますが、瞬間的な大電力を供給することはできません。
このため、パソコンの内部には何らかの二次電池で、短期的な大電流放電が可能なものが組み込まれるでしょう。
それが必ずしもリチウムイオン電池である必要はありませんが、現状ではリチウムイオン電池が最も総合性能が優れているものと思われます。
しかし、仮にリチウムイオン電池が使われるとしても、現状と同じ性能ではなく、電池の本数を減らすべく、セルにとってはハイレート放電が可能であることが求められるでしょう。
そのような状況の中で、燃料電池そのものは、電池というよりは現在のACアダプターのような役割を果たすことになりそうですね。
余談ながら、燃料電池は発電を行うと水が発生します。パソコンをひざに乗せて操作していると、ズボンが濡れてしまいますので、ご注意ください。
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*2006年当時のお話をもとにしております。