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小杉コーチの考えるリリースポイントとピッチトンネルと心拍数


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

2024年一軍投手コーチとなる小杉コーチのピッチング探求

小杉コーチが二軍コーチから昇格します。小杉コーチといえばデータ活用に積極的で一軍コーチ昇格に際して、「1軍と2軍の連携をさらに強化したい。選手育成は1軍と2軍が一気通貫で取り組むべきだと考えている。2軍で調子が良い選手、スタッツ(成績)が良い選手、育ってきた選手に1軍で機会を与え、さらに成長させる好循環をつくれたらいい。この2年間ファームで見てきた選手が1軍に上がった時に、それぞれの特徴を生かすサポートができると思う。また1軍でも変わらずに、データを活用したコミュニケーションに取り組みたい」と発言しています。一軍に昇格してきた投手の特徴もわからないまま、適性でない起用をしていると結果は出ません。たとえば、長距離砲が並ぶ場面でフライボール投手をリリーフに出すとか、自軍の内野にゴロ捕球苦手な選手がいるときにグラウンダー投手をリリーフに出すとかせずに、パークファクターも含めたデータに基づいた起用をすべきという考え方を小杉コーチは持っています。

バウアーがベイスターズに持ち込んだピッチトンネルの進化

小杉コーチはNYMに在籍して2年連続サイヤング賞に輝いTEXのたデグロム投手のリリースポイントが一定であるという記事に驚きつつも、失点が少ない投手はトンネル差異を一定以内に収める投球をしているというデータを軸に指導しています。一方でリリースポイントのバラつきと投球結果の関係については先行研究では、リリースポイントのバラつきと得点(失点)の間にほとんど相関がないことが示されていることと、コントロールが良いとされた桑田真澄投手のリリースポイントがバラバラだったこと、前述のデグロム投手の一定さとの相関にも興味を示しています。グラウンド上ではリリースのバラつきがスイングに大きな影響を与えず、投球軌道を重ねた投球はスイングされやすいということを一つの大きなデータ上での基準として指導をしているようです。

ブルペンの投手起用にも変化があるか?

長年モチベーターと言われ、ブルペンを鼓舞してベイスターズのリリーフ投手陣のレベルアップに貢献した木塚コーチがアマスカウトになりました。一軍のコーチはデータアナリストから転身の大原コーチと二軍から上がる小杉コーチとなります。小杉コーチはコントロールの良さを極めて重要視します。投手はパフォーマンスを上げ、各球種のクォリティを上げていくこと、相手が来るとわかっても怖がらず討ち取るために、そこに投げて抑えることが重要だと小杉コーチはいいます。先発投手の変え時についても回転数と回転軸の変化を見ながら、「まだ行けるのか?ダメなのか?」判断し、抜け球が多くなれば、それは「故障」の手前と判断しメディカルチェックしていくという科学的領域を取り入れた投手起用をしていくことでしょう。ピンチでコマンドが上がっていくタイプなのかどうか?特にイニングの途中のピンチでリリーフに行く場合、気持ちが試合に入っていけるか?入り過ぎてダメなケースもあるし、心拍数を計測しながらブルペンでリリーフ投手を準備させることでしょう。初回に打たれる先発投手に多い傾向として、急な心拍数の上昇が起こったときに自分の身体を扱いきれずに、自分のパフォーマンスを発揮することが難しくなるということです。オリンピックの金メダリストたちが心拍数を上げてから試合に臨むことはよく知られています。小杉コーチは心拍数の上げ方なども良く知っているので、高いパフォーマンスで試合に入れるように指導してくれることと思います。

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