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ドラフト会議で指名公言をしないベイスターズはダメなのか?


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

ドラフト指名公言の効力

2022年のドラフトではベイスターズ、ロッテ、阪神以外の9球団が1位指名公言しました。野球通ぶったファンは「指名公言しなければ単独指名はできない。ベイスターズはドラフト下手。」とベイスターズフロントを批判しました。ドラフトの結果は以下の通りです。
日本ハム 矢澤宏太 (日体大)指名公言→単独指名
中日   仲地礼亜(沖縄大学)指名公言→単独指名
広島   斉藤優汰(苫小牧中央高)指名公言→単独指名
楽天   荘司康誠(立大)指名公言→ロッテと競合抽選で引き当てる
巨人   浅野翔吾(高松商)指名公言→阪神と競合抽選で引き当てる
西武   蛭間拓哉(早大)指名公言→単独指名
ソフトバンク イヒネイツア(誉高)指名公言→単独指名
オリックス 曽谷龍平(白鷗大)指名公言→単独指名
ヤクルト 吉村貢司郎(東芝)指名公言→単独指名

指名公言しなかった3球団は
ロッテ 荘司康誠(立大)入札外れ→菊地吏玖(専大)
阪神  浅野翔吾(高松商)入札外れ→森下翔太(中大)
DeNA 松尾汐恩(大阪桐蔭高)単独入札
このような結果になっています。指名公言9球団のうち7球団は単独指名成功。楽天、巨人は他球団に入札されたものの抽選で指名権獲得しました。指名公言は指名する選手に対する誠意だとか、当該選手を指名しようとした他球団が入札しないで避けてくれるとかいう噂があります。しかし、指名選手に対する誠意だとすると予め当該選手との間で裏の約束が出来ていて、他球団に邪魔されたくないケースを除くと、突然の指名公言は当該選手を困らせることになりかねません。また、単独入札するために有効かと言われても、他球団がどうしても欲しい選手なら2022年の荘司や浅野の例もある通り、公言しても入札してきます。ただドラフト好きのファンからすると指名公言するとドラフト当日、安心して贔屓球団の入札を見ることができるというメリットがあります。指名公言でメリットがあるのは一部のドラフト好きファンだけということになります。

指名公言のデメリット

逆指名や自由枠時代を思い出してみると、実際に選手と公に交渉して逆指名、自由枠などをドラフト前に発表していた時代でも当該選手のスキャンダルや怪我、あるいは明らかな協約違反行為がバレて急遽指名を取りやめなくてはいけない事例がありました。指名公言に関しては、当該選手と入団交渉をしてないのにも関わらず、選手にドラフト前日までにトラブルがあった場合でも指名しなくてはいけなくなってしまいます。公言した以上、当日指名しなければ、それこそ誠意がない球団と見られるデメリットがあります。また、球団内で急にドラフト1位候補として評価が上がった選手と指名を入れ替えることもできなくなります。

2016年ドラフトの事情

田中ジャスティスドラフトと言われた2016年ドラフト。創価大田中投手に5球団が入札しました。ベイスターズは横浜高校出身の明大柳投手に入札、しかし中日も入札して抽選で外れてしまいました。ベイスターズは次の入札を桜美林大の佐々木投手に入れましたが、2回目も5球団が被りベイスターズは外れて神奈川大の濱口投手へ入札、指名確定となりました。この年のドラフトでは最初の入札が予想されたのは創価大田中、桜美林大佐々木、横浜高藤平、作新学院今井、東京ガス山岡、履正社高寺島といった選手でした。まず桜美林大佐々木に最初の入札がなかったことが驚きでした。そして東京ガス山岡、履正社寺島が単独指名だったことも驚きでした。ベイスターズは当初履正社寺島への入札が噂されていました。しかし即戦力に近い大学社会人の投手を指名することになって当日を迎えたようです。2015年のドラフトでは故障を抱えた駒大今永を単独指名したベイスターズは、独自指名をすると言われていました。2016年でいえば、競合しないと言われていた地元横浜高校出身の明大柳への入札を予想するドラフトファンは多かったです。そのため、柳の指名公言をしなかったベイスターズフロントの失態であると断罪するファンもいます。一週間以上前からベイスターズは明大柳に入札すると決めていたのであれば、公言してもよかったのかもしれませんが、実はドラフト当日の会場入り直前まで「明大柳か、桜美林大佐々木か」で何度も検討されていたようです。3球団以上の入札になっても佐々木を推す声が高かったのですが、高田GMが「2位で指名を確約している東海大北海道水野が予定通り獲得できたら、同じタイプの佐々木ではなく柳の方がいいのでは?」というツルの一声があってドラフト当日、しかも会場に入る直前に柳入札が確定したと言われます。(これも噂)中日は当初指名予定の田中が相当な競合になるということで、ドラフト一週間前ぐらいから明大柳にシフトしていたと言われます。同じ明大の星と天秤にかけていたこともあったようですが、ヤクルトがガチガチに固めていたこともあり、柳入札にしたようです。結果は柳137試合44勝51敗防御率3.25 濱口124試合42勝42敗防御率3.80 田中81試合2勝4敗25S防御率3.83 佐々木106試合16勝12敗1S防御率3.48 

2023年ドラフトでは指名公言は少ないか?

9球団ドラフト公言の2022年の反省を各球団していて、今のところ広島が青学大の常廣投手指名を公言しているだけです。常廣も他球団が入札する可能性が高い投手で、広島の指名公言がほとんど意味をなさないと思われます。各球団ともに指名公言をせずにギリギリまで候補者選びをする可能性が高いと思います。場合によってはドラフトファン対策として、前日までに1位指名が決まれば指名公言する球団が2,3あるかもしれませんが、ファンサービスでしかないです。ベイスターズは今年も指名公言はないでしょう。



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