ハンデスしたら相手に4ドローさせた件【デュエマ奮闘記①】
……えぇ??(素) ——効果を聞いた瞬間のわたし
1. 自己紹介
初めまして。ばやんと申します。
元々は秋葉原・高田馬場などでMTG(マジックザギャザリング)のモダンフォーマットを中心に5年ほど遊んでいる、たまーーーーーーに店舗大会で3-0して満足している程度のしがない無名MTGプレイヤーです(こういう挨拶で本当にしがない無名が出てくるのも珍しい気がする)。
そんな私が本日からお届けするのは、使っているMTGのデッキの解説記事!!!……などではなく、デュエル・マスターズを題材にしたMTGプレイヤーのデュエマ日記です。
デュエマです。ギャザじゃないです。マナ使ってカード出すのは同じですが……。
今回は初回なので、なんでデュエマ始めたん?とか、デュエマ始めて思っていることとか、自語りがまあまあ多めです。ご了承ください。
2.デュエマ、スタート!
MTG絡みの友人が安かったからとデュエマのスターターデッキ(アビスロイヤル)を2つ買ってきて、わたしを半ば無理やり誘ってきたことがデュエマを知るキッカケでした。
実際にプレイしてみるとこれがなかなか面白い!
MTGと同じくマナを使ってカードのプレイこそすれど、"マナスクリュー"や"マナフラッド"の概念が基本的に無いこと、またデッキ枚数が40枚であることによる再現性の高さ、シールドトリガーによる逆転要素……などなど、MTGとはまた違った楽しさがあることに気づかされました。
そして、スターターデッキの完成度が高い!
アビスラッシュという墓地から自身をキャストでき、そのターン速攻を持つ状態となるキーワード能力を持ったクリーチャー達による(MTGでいう、"蘇生"でしょうか)墓地シナジーデッキで、看板カードの《深淵の支配者、ジャシン》は自分のターンの最初に自身の山札を1枚墓地に送り、その後墓地から3マナ以下のクリーチャーをリアニできるという、あのモダン禁止カード《夢の巣のルールス》を彷彿とさせる能力!※ゲームが違います
ルールスだ!これ強いルールスだ!とデュエマの派手派手なカードパワーにキャッキャしていました。
メイン2がないこと(まずアタックして相手の邪魔なクリーチャーどけてから行動しようとしました、1敗)、マナチャージは必ずドローフェイズ直後に行う必要があること(ドロソ打ってからマナに置くカード決めようとしてました、2敗)など、若干のルールの違いに戸惑いながらも、デュエマの楽しさを知ったわたしは即参入を決意。
また最近のMTGもイラストのバリエーションは増えているものの、それすら上回るデュエマの豊富なバリエーションのイラスト達にも夢中になりました。
3."0回戦"の壁
好きなイラストのカードでデッキを組み、友人とフリプに勤しむ日々でしたが、ひとつだけ満足できないことがありました。
それは、出れる大会が少ないということ。
一応社会人として平日日中働き日銭を稼ぐわたしにとって、平日開催の大会は参加が難しく、また土日に開催されるCSなども秋葉原など首都圏開催のものは予約開始時にDMPランキングサイトに貼り付いていないと即定員に。
土日開催のデュエマフェスに1回参加しようとショップに行ったものの、あまりにも人が多く定員漏れで参加できない、なんてこともありました。
MTGは大手ショップが毎日複数回大会を開いており、遊ぶためのインフラが整備されている状態でしたが、デュエマは遊ぶ場所をどうにか確保することから課題にぶつかりました。
俗に言う(カードを買う)金はある、遊ぶ時間(場所)がないアラサーに自分もなったんやな……と学生の頃別ゲーで必死に10円ストレージを漁って格安デッキを組んだ自分と比べてちょっとだけしみじみとしたものの、それはそれとしてこの状態も心苦しいものがありますね……。
ただ、どうにかこうにか大会、csに出るためのナレッジを集め、これまたどうにかこうにか大会に出るための時間を確保し、ついに大会デビューを果たすことができました。
4.大会レポ(2022/11/18 ガチデュエバトル フォーマット:オリジナル)
お待たせいたしました、やっと大会の話です。
満を辞して、無限の1人回しと友人フリプを経て、参加した初めての大会の戦績はこちら!
赤単(友人) df ×
ゼーロベン pf ×
青緑ジョラゴン df ×
0-3じゃねぇか!!
しかも初大会の初戦で友人に当たった挙句しっかりと燃やされております。
彼も初めての大会だったのですが2-1だったそうです。
この格差が悲しくてちょっと泣きそうになりました。
泣くのを我慢してデッキの話とマッチアップの振り返りです。
使用デッキ
使ったのは萌え〜なスノーフェアリーでもケンジキングダムでもなく、
アナカラージャオウガです。
アナカラージャオウガとは?
MTG風に言い換えると、モダンのジャンドにデスタクのヘイトベアが混ざったような、コントロール寄りのミッドレンジデッキとわたしは理解しています。
序盤は墓地メタの《アプル》やサーチメタの《曲通風》のような環境に合わせて選択したメタクリーチャーを展開、または《ベラドンナ》でマナ加速を行い、相手の動きの減速ないし自身の動きを加速。
中盤は《有象無造》、《ASMラジオ》、《パーフェクト・ダークネス》などの1枚で複数枚分の働きが可能なカードを活用し除去、ハンデスで相手のリソースを削りつつ、一方こちらは盤面、手札を増やしリソースを稼ぐ。
相手が消耗したところで、強力なフィニッシャーである《CRYMAXジャオウガ》やどこからでも出せる《SSS級天災デッドダムド》でゲームを畳む。
メタクリーチャーの存在によりデッキの対応力が高く、現環境のトップメタと称されるデッキです。
※あくまでデュエマ歴1ヶ月の人間の所感です
デッキ選択理由
《表現の反復》もビックリなパワーカード、《天災デドダム》を使いたかったこと※ゲームが違います
特殊イラストの《SSS級天災デッドダムド》がめちゃくちゃカッコ良いため
初心者はトップメタを握った方がいいという宗教を信仰しているため
後述しますが、3番目の教えに則りつつも実際は0-3しているのは、"トップメタの中でも初心者が握るべきもの、そうでないもの"があるからだと思っています。
リストに関して
恐らく、アナカラージャオウガを知っているDMPの方なら、なんでユピテル4?九番目の旧王採用?と思われるでしょうか。
理由はシンプルに、友人の赤単にまっっったく勝てなかったからです。
◯◯ブランドでの3キルが嫌なら踏み倒しメタクリーチャーの《キャディ・ビートル》を積めば良いとなり、実際当初は《キャディ》でこのマッチアップはある程度の勝率を維持していました。
しかし、友人が《ボルシャック・フォース・ドラゴン》を赤単に採用しだすと状況は一変。
フォースプランには《キャディ》が刺さらず、何度やっても4キル4キル3キル……とほぼ全敗。
到底テンプレリストでは受け切れないと判断し、現環境で赤単がトップメタにいることから、2マナの実質除去である《ユピテル》を4に増量し、シールドトリガー付きのいわゆる"ラス"である《旧王》を4枚採用することにしました。
これにより、狙い通り勝率は再び改善し、先手5割超、後手2割(……)くらいと、所謂"無理"から"ワンチャンある"の水準には向上しました。
(結局それでも、お祈りが通じるか次第なので、このゲームにおける赤単は本当に強い!)
ここから対戦の振り返りです。セルフカバレージっぽいので結構長いです。
R1. 赤単(友人) df ×
満を辞して出た初めての大会の最初の相手、身内やんけ!
とはいえ仮想敵ではあります。調整の結果を見せつける時です。(ジャンケンに負けながら)(体感後手2割)
配られた初手が重めのハンドで天を仰ぎそうになりなつつも、対戦スタート。
ゲームは相手の動きも芳しく無く、3キルはおろか、4T目でやっと1マナ×2+《罰怒ブランド》でリーサル打点にならずともこちらのシールドを全てブレイク、という展開に。
ここで相手の手札は残り1枚。《罰怒》は自身の効果で自壊したため、盤面に残るのは攻撃済みの1マナ×2のみ。
後手で4T目を迎えられたことに安堵しつつ、マナチャージからプレイしたのはブロッカーである《Disジルコン》。
これまでの流れの中で展開していたこちらのクリーチャーで残りの1マナ生物を処理しつつ、相手の盤面更地、手札1枚、そしてこちらの場にはブロッカー、の状況を作ります。
ベラドンナで残り1枚の相手ハンドを枯らし、相手にトップ勝負を要求する選択肢もありましたが、スピードアタッカーである《S-"駆"》や《轟轟轟ブランド》をトップされて走られることをケアし、ブロッカーを立てることを選択しました。
迎えた相手の5T目、ドローからプレイされたのは《S-"駆"》!
ケアして良かった〜と思ったのも僅か1秒未満の出来事。
相手はすかさず追加で2マナをタップし、このゲームを終わらせる、そしてわたしがミスを犯したことを突きつけるエンドカードをプレイします。
それは、《我我我ガイアール・ブランド》!
止めきれないことを察したわたしは、ガイアールのプレイに合わせてそのまま投了を選択しました。
このゲームを、後手だった、相手に全部持たれていて仕方がなかった、と片付けるのは簡単です。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか?
4T目にS-"駆"などのスピードアタッカーをケアし、ジルコンを出す選択肢を取りました。
ここで、別の負け筋である"任意の1マナ+ガイアール"の筋を検討できていませんでした。
S-"駆"などのスピードアタッカーは相手のデッキには5枚しか入っていません。
一方、相手のデッキに1マナクリーチャーは10枚以上入っており、手札にガイアールがある状態ならば、ブロッカーを1体貫通してリーサル、の受けは相当に広いです。
また、立てたブロッカーが1体だけなら、残りハンドがS-"駆"、トップから追加のS-"駆"や轟轟轟のパターンでも貫通されています。
つまり、3つの負け筋のうち、2つを見逃し、それらをケアできない選択肢を選んでいたこととなります。
ここでの正解はジルコンではなく、ベラドンナをプレイし、相手の残り1枚の手札(ガイアール)を枯らし、スピードアタッカーのトップ解決は割り切ることでした。
前のターンで出さなかった相手の残り1枚が何なのか、自分は次のターン、どういうパターンで負けうるのか。一番あり得るパターンは何なのか、そしてそれをどうやってケアするべきなのか。割り切るべきパターンは何か。
結果論だけで言うと、手札ガイアール+トップがS-"駆"の時点でどの選択肢でも詰んではいましたが、このゲームはMTGにも、他のTCGにも通じる基本を学べる1戦だったと思います。
R2. ゼーロベン pf ×
誰だよデッキに≪旧王≫なんか入れたやつ!
ゼーロベンは環境のtier1~2くらいに位置するコンボデッキで、MTGで例えるとEDHでありそうな無限ドロー無限マナから≪タッサの神託者≫でフィニッシュするようなデッキです。※あくまで個人の印象です。
キーカードの≪闇王ゼーロ≫は素撃ちでは8マナの重量呪文ですが、ゼーロは手札・場から黒のカードを3枚ずつ墓地に送ることでピッチコストで唱えることができます。
このゼーロのピッチコストをなんやかんやでずっと用意し、ゼーロ自身をなんやかんやで回収し続け、無限にゼーロを撃ってなんやかんやで山札をほぼ引ききり、山札を引き切る代わりに特殊勝利する効果を持つ≪シャコガイル≫が最後に出て勝つ、がコンセプトです。(詳しくは割愛します)
アナカラージャオウガとしては、メタクリーチャーやハンデスを刺して、相手がもたついている間にゲームを畳んでしまうプランを取るべきと想定してゲームスタート。
無事に初手に≪アプル≫、≪曲通風≫のようなメタクリーチャーを引き込み、順当に展開。相手のコンボを阻害します。
……が、そこから先の"アドバンテージ差を広げ、フィニッシャーでゲームを畳む"ためのカードが引けない。
ゼーロベンには有用ではない≪旧王≫を重ね引き、対する相手は≪ジャドク丸≫でこちらのメタクリーチャーをどかしながら、≪デドダム≫を絡めコンボへの手を進めます。
苦し紛れに≪ユピテル≫から≪SSS級天災デッドダムド≫が侵略し相手の盤面を取りに行きますが、テンプレリストに比べトップ勝負時の不純物が増えているが故に、相手とのリソース勝負に負け、最後は≪闇王ゼーロ≫ピッチキャストから≪グレイトフル・ベン≫などパーツが揃いコンボに入ってGG。
このゲームの敗因はデッキ構築ミス、裏目であると言えるでしょう。
一種類のデッキを見るために入れたカードがデッキを歪ませ、他のマッチアップで足を引っ張ってしまい負けてしまう、というあるあるを再現した形となりました。
R3. 青緑ジョラゴン pf ×
本当に私はハンデスを撃っただけなのに相手に4ドローさせてしまうのか?念のためテキストを確認したい。
勉強不足で申し訳ないのですが、完全に初見のアーキタイプとのマッチアップでした。
そしてここで今回のタイトルが回収されることとなります。
初手は、ベラドンナ、アプル、有象、ダークネス、デッドダムドと自分の動きがしっかり取れるハンド。
こちらは順当に先手2T目ベラドンナでランパンし、相手のアクションを見守ります。相手の初動は後手2T目、≪地龍神の魔陣≫によるランパン。
重めのデッキかな?と思ったわたしは、相手のリソースを削るために予定通り3T目に有象無造でドロー+ベラドンナ蘇生でハンデスを選択します。
相手の3枚の手札からランダムディスカードされた1枚のカード、
それは……≪貝獣パウアー≫!
お相手「ではパウアーの効果が誘発します」
わたし「えーとそれは何ですか?」
お相手「これが相手の効果でディスカードされた時、4ドローできます」
……えぇ??「わたし」
あのMTGの≪強情なベイロス≫も驚きのハンデスメタ能力!
そしてそれにとどまらず、相手はこちらの有象によるクリーチャー踏み倒しを利用して≪ガイアッシュ・カイザー≫をエンドフェイズに0マナキャスト!
ガイアッシュのcipでさらに2ドローします。
相手にハンデスを撃ったら、なぜかそのターン相手が6ドローしていた上に6マナのクリーチャーがタダで出てきていた……ありのまま起こったことを話すとそうなりました。
そこからは完全なるワンサイドゲームでした。
相手のデッキのコンセプトカードである、マナゾーンに置いた任意のジョーカーズまたはレクスターズなる種族のクリーチャーかタマシードの能力をコピーできる≪MAX-Gジョラゴン≫が着地し、こちらのクリーチャー展開をほぼ封殺する≪ガイアハザード≫の能力をコピー、先ほど場に出ていたガイアッシュの持つコスト軽減能力で強力な行動ロック能力を持つ≪ジ・ウォッチ≫を出され、ほぼ何もできずに敗北してしまいました。
そんなこんなで、ミスったり初見のデッキ相手にすごい効果をキメられボコボコにされたりと、わたしの初めてのデュエマ大会は0-3で幕を下ろしたのでした。
5.初心者はTier1を握るべきだが……
正確には自分の動きを押し付けるタイプのTier1デッキ、だな!
当たり前のことですが、初心者は相手のデッキのこと、カードのことはほぼ知りません。
知らないことを対策する、ケアすることはできません。
アナカラージャオウガは強力な"対話型"デッキですが、乗り手が相手のシグナル、特徴を理解できていないと適切な対話は難しかったです。
今回0-3しましたが、知識や経験のない初心者には扱いの難しい、このようなメタコントロールデッキを選択したことも原因のひとつではあるでしょうか。
初心者のうちからある程度の勝率を持ちたいのなら、赤単のような強力な押し付けムーブのあるデッキが正解なのだろうと思います。
また、デュエマはMTGと違い基本がBO1であることから、ワンミスが致命的になると感じました。
可能かどうかは置いておいて、メイン戦をミスで落としたり、初見のデッキ相手に所謂"わからん殺し"にあったとしても、BO3のゲームならばプレイングやゲームプランの修正、対策カードの投入、など挽回の機会が与えられます。
一方、BO1になるとそのワンミスが、完全に挽回の機会なくマッチの負けに繋がります。
BO1というミスが重いデュエマというゲームにおいて、高い対応力が故に常に複数ある選択肢の中から、相手と自分の事情を勘案してプレイする必要のあるアナカラージャオウガを使いこなすには、まだまだ死に覚えで痛い目を見続ける必要がありそうですね。
6.おわりに
予想以上に長い初投稿になってしまいましたが、それだけ今自分がデュエマにハマっているのだろうと思います。
5年以上前に始めたMTGも、最初に出たFNMの大会はBO3で1ゲームも取れず0-3だったことを思い出しました。(初戦で≪キランの真意号≫に乗った≪ゼンディカーの同盟者、ギデオン≫が5/5で一緒に殴ってきてボコボコにされたことを覚えています)
しかも、1か月くらい1ゲームも取れずの0-3を繰り返していたと思います。
初めて人に勝てた時、泣きそうなくらい嬉しかったことを覚えています。
それから5年経ち、デュエマでも同じく0-3デビューになってしまいましたが、慣れないことを最初からこなせるほど甘くはないことを受け止めつつ、2週間後ないし1週間後……と今度はMTGの時よりは少しでも短い期間で人に勝てるようになることを目指して続けていきたいと思います。
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