美白有効成分『コウジ酸』はすごい! その効果から活用の可能性まで
化粧品において、「美白効果」はただ「白く」ということだけでなく「シミやくすみのない透明感のある肌」を目指すという意味では必須といってよいでしょう。
発酵ブームが広がる中、美白有効成分「コウジ酸」は自然由来で時代に合った成分として注目されています。
この記事では、コウジ酸の美白効果をはじめ、化粧品としての活用の可能性を解説します。
(注:本記事中の「美白」とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。)
コウジ酸の概要|シミやくすみ対策に期待される成分
コウジ酸には日本ならではの興味深い開発背景があります。
開発背景と共にコウジ酸の肌への効果やメカニズムを解説します。
コウジ酸とは?その特性や肌への効果
コウジ酸は、日本酒やしょうゆ、味噌などの醸造に使用される「コウジ(麹)」の発酵過程で作られる天然物質で、美白効果を持つことで知られています。
コウジ酸の開発背景は、日本の酒造りに由来しています。昔から日本の酒蔵では、米麹を使って日本酒が作られてきましたが、酒蔵で働く職人の手肌が明るくなる現象が観察されました。
この現象に興味を持った研究者が麹に含まれる成分を調べた結果、コウジ酸の存在が明らかになり、美白効果が発見されました。「外回りの仕事でできてしまった妻のシミを治したい」との想いから誕生した美容成分です。
研究開発に10年以上の歳月をかけ、1988年に医薬部外品の美白有効成分としての承認を得ました。今では、化粧品はもちろんのこと有効成分として医薬部外品にも配合可能です。
また、ほかの美白成分に比べて分子量が小さい為ため、肌に浸透しやすくターゲットにアプローチしやすいという特徴もあります。
また、コウジ酸は天然由来成分であるため、副作用が少なく安全性の高い成分といえるでしょう。これまで健康被害が発生した症例報告はなく、認められた配合量(上限1%)で配合する限り安全とされています。
(参考:厚生労働省|コウジ酸資料)
さらに、コウジ酸は結晶性粉末で水にもエタノールにも溶解するので、化粧品に配合しやすいのもメリットです。
コウジ酸はなぜ美白に効果的なの?美白効果やシミの軽減に役立つメカニズム
コウジ酸はどのようなメカニズムで美白効果を解説するにあたって、まずメラニンの生成過程を簡単に説明します。
皮膚が紫外線を浴びると、皮膚の基底層にあるメラノサイトが活性化
メラノサイト内では、アミノ酸の一種であるチロシンが酵素チロシナーゼやTRP-2およびTRP-1の働きで酸化され、メラニンが生成される
生成されたメラニンは皮膚細胞へと運ばれる
このようにしてできたメラニンは、紫外線のダメージ防ぐ役割を果たしますが、過剰に生成されると日焼けだけでなくシミやくすみの原因にもなります。
コウジ酸には、このメラニン生成過程のチロシナーゼとTRP-2の両方の活性を阻害する作用があります。その結果、赤や黄色のフェオメラニン、黒色のユウメラニン、両方のメラニンの生成を抑えることができるのです。
これが、コウジ酸が美白効果をもたらすメカニズムです。
コウジ酸を取り入れたブランドと注目アイテムを一挙紹介
実際にコウジ酸を配合した商品の一例を紹介します。まず、日本国内の商品ですが、こちらはすべて医薬部外品となっています。
続いては、実際にコウジ酸を配合した海外の商品で、2024年11月現在販売されている商品の一例です。
日本の伝統的な発酵技術に由来するコウジ酸は、自然由来の成分としても評価されており、海外のスキンケア市場での需要が増加しています。特に、海外セレブの間でもコウジ酸を含む製品が愛用されており、その効果が広く認知されています。
これらの動向から、コウジ酸配合の化粧品は海外市場での需要が高まり続けており、今後もその人気は持続すると予想されます。
口コミでの評価は?継続したいとの声が続出
実際にコウジ酸配合の医薬部外品を使用した方の感想*を見てみましょう。
“サッパリとしたテクスチャーですが、しっかり内側からふっくらする感じです。
肌も透明感が上がり、垢抜けた雰囲気になります!
お値段的にもお高いけど買う価値ありですね。
夏場もベタベタしないので使いやすかったです。“
引用:@cosme|ホワイトロジスト ネオジェネシス ブライトニング コンセントレイト
“最近、黄くすみが気になるのでこちらを購入。美容液というよりクリームみたいな質感。でも良く伸びます。
使用して1週間くらいですが、肌が少しトーンアップした気がします。経過が楽しみです。“
このように、美容医療施術のように「シミが消えた!」というわけではありませんが、
くすみが減った
肌がトーンアップした
顔がパッと明るくなった
シミが目立たなくなった
と実感できるので続けて使いたいという声がたくさん聞かれます。
コウジ酸を配合することで、効果が実感できることとシミの予防も兼ねて、ぜひ継続して使っていきたいと思わせることのできるスキン商品となるでしょう。
(*:口コミはあくまでも個人的な感想で、全ての方にあてはまるわけではありません。)
今後の展望|コウジ酸のさらなる活用法
コウジ酸は、今後のスキンケア分野でのさらなる応用が期待されています。もともと美白成分として広く知られるコウジ酸ですが、最近の研究により、抗糖化、抗炎症、抗酸化といった多様な効果も確認されています。
このため、コウジ酸は美白だけでなく、シワやたるみも含めたトータルエイジングケア*において有効で、大きく期待される成分といえるでしょう。
さらに、コウジ酸を他の成分と新たに組み合わせることで、より高い効果を引き出す可能性もあります。例えば、ビタミンCやレチノールなどの他のエイジングケア成分と併用することで、相乗効果が期待され、肌へのアプローチが一層広がるでしょう。
(*エイジングケアとは年齢に応じたケアをすること)
ベイコスメティックスは コウジ酸を使った化粧品開発も可能です。興味ある方は、ぜひお問い合わせください。