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注目のエイジングケア成分“ペプチド”SNSでも大人気!ペプチドの正体とは?
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美容意識が高い人なら誰もが知っているペプチド。
近年、化粧品やサプリメントなどの美容分野で注目を集めています。
そして、ペプチドはさまざまな最新の研究により無限の効果が明らかになっています。
SNSでは「塗るボトックス」「塗るハイフ」と呼ばれており、皮膚科医の先生たちからも注目されている成分の一つです。
予防をするために取り入れている人も急増しているので、幅広い年齢層が注目しているペプチド。
このようにユーザー層が幅広いこともあることから、これからどんどん化粧品の商品化も進んでいくと言えるでしょう。
この記事では、ペプチドの期待できる効果や化粧品開発に役立つ情報、ペプチドの魅力をとことん解説していきます。
ペプチドとは?
まずはじめにペプチドとは、アミノ酸が2個以上結合した化合物の総称です。
タンパク質よりも分子量が小さく、アミノ酸の数によって、ジペプチド(2個)、トリペプチド(3個)、オリゴペプチド(数個~数十個)、ポリペプチド(数十個~数百個)に分類されます。さらに大きくなると、タンパク質と呼ばれます。
化粧品成分だけでも400種類以上あり、その種類は今現在も増え続けています。
ペプチド成分の効果
ペプチドは、コラーゲンやエラスチン生成を促進します。
さらに肌馴染みがよく肌への浸透性もありますので、肌のハリや弾力を高め、シワやたるみ改善にも期待できる成分です。
※アミノ酸は非常に小さな分子で鎖状になっても小さいままなので、これは効果的に皮膚に浸透することを意味しています
年齢とともに減少していくコラーゲン。
ペプチドのようにコラーゲン生成を促進する働きがある成分を取り入れることが、お肌のエイジングケアにはとても重要なのです。
化粧品に使われるペプチドの種類
ペプチドは、アミノ酸の種類と結合順序によって、異なる構造と機能を持ちます。
化粧品開発において、ペプチドの美容効果を最大限に発揮するためには、それぞれのペプチドが持つ特徴を理解することが不可欠です。
今回は数ある種類の中から、実際に商品化されていて実績のあるペプチドをピックアップしました。
アセチルヘキサペプチド‐8
シワの悩みに
アセチルヘキサペプチド-8は、別名アルジレリンと呼ばれる合成ペプチドです。
シワの原因となる表情筋を緩和してシワを予防・改善する作用が期待でき、「塗るボトックス」とも呼ばれています。
主な効果
表情筋の緊張を緩和
シワの形成を抑制
既存のシワを目立たなくする
作用メカニズム
アセチルヘキサペプチド-8は、神経伝達物質アセチルコリンの放出を抑制することで、表情筋の過剰な収縮を抑制します。
これにより、シワの形成を抑制し、既存のシワを目立たなくする効果があります。
表情筋を緩める効果が期待できる美容成分は、ほかにもパルミトイルペンタペプチド‐4があります。
アセチルテトラペプチド-2
エイジングケアと肌荒れ予防に
アセチルテトラペプチド-2は、4種類のアミノ酸からなる合成ペプチドです。
エイジングケアと肌荒れ予防に効果が期待でき、様々な化粧品にも配合されています。
主な効果
抗酸化作用: 活性酸素を除去し、肌の老化を抑制
抗炎症作用: 肌荒れやニキビを抑制
コラーゲン生成促進: ハリや弾力を与える
メラニン生成抑制: シミやそばかすを予防する
作用メカニズム
アセチルテトラペプチド-2は、肌の細胞にダメージを与える活性酸素を除去し、炎症を抑えることで、肌トラブルを防ぎます。
また、コラーゲン生成を促進することで、ハリや弾力を与え、シミやそばかすを防ぐ効果があります。
アセチルテトラペプチド-2は、様々な肌悩みに対応できるので、幅広い世代の方にオススメです。
アセチルデカペプチド-3
エイジングケアに
アセチルデカペプチド-3は、10種類のアミノ酸からなる合成ペプチドです。
別名「コラーゲンブースター」と呼ばれ、ハリや弾力を失った肌に効果が期待できます。
主な効果
コラーゲン生成促進: 肌の土台を支えるコラーゲン生成を促進
線維芽細胞活性化: コラーゲンを作る線維芽細胞を活性化
シワ改善: 既存のシワを目立たなくする
ハリ・弾力アップ: 肌にふっくらとしたハリと弾力を与える
作用メカニズム
アセチルデカペプチド-3は、線維芽細胞に働きかけ、コラーゲン生成を促進します。
コラーゲンは、肌のハリや弾力を維持するために重要な成分です。
コラーゲンが増えることで、シワを改善し、ふっくらとしたハリと弾力のある肌へと導きます。
アセチルデカペプチド-3は、エイジングケアに効果的な成分です。ハリや弾力を失った肌に、ふっくらとした若々しさを与えてくれます。
その他
トリデカペプチド-1:小ジワやたるみに効果的なペプチド。
パルミトイルジペプチド-10(Palmitoyl Dipeptide-10):肌のコンディショニングとアンチエイジング効果のある合成ペプチド。
パルミトイルトリペプチド-38(Palmitoyl Tripeptide-38):肌のターンオーバーを正常化。
合成ヒト遺伝子組換ポリペプチド-121 (Sh-polypeptide-121):肌の鎮静効果が期待できるペプチド。
テトラペプチド-72 (Tetrapeptide-72):皮膚の構造をサポート。
パルミトイルヘキサペプチド-12(Palmitoyl Hexapeptide-12):肌のバリア機能の強化と弾力に効果的な合成ペプチド。
トリペプチド-5 (Tripeptide-5):肌のハリ・弾力をサポート。
このように数百種類ものペプチドがありますが、すべてに共通して言えることは、細かく繊細に配合したときに肌の回復能力があるという点です。
では、実際に商品化するにあたり、どのくらいの配合量がベストなのでしょうか。
ペプチド成分は、種類によって効果的な配合量が異なります。
一般的には、0.001%~1%程度が目安とされています。
また、それぞれのペプチドの効果的な濃度は製品の目的や使用方法によっても異なりますので、専門家や製造元と相談し、最適な配合量を確認することをお勧めします。
相性の良い組み合わせ成分
・併用OKな組み合わせ
レチノール、ビタミンC、ヒアルロン酸、ナイアシンアミド
その他、レチノールやビタミンCのように、セラミドやヒアルロン酸といった補助成分と組み合わせると最適な効果を発揮すると言われています。
・併用NGな組み合わせ
サリチル酸やグリコール酸
酸がペプチド結合の分解を引き起こし、効果を低下させる可能性があります。
レチノールとペプチドの併用も、効果を低下させる可能性があるので、避けたほうがいいという説もあります。
ペプチドの注意点や副作用
ペプチドは、比較的刺激性なく安全性が高い成分として知られています。
肌への親和性も高く、肌にやさしい水分補給効果によって全般的に安全と評価されている成分です。
しかし、肌質によっては刺激症状が現れたりする可能性も。
ペプチド化粧品を商品化する際は、パッケージの注意喚起欄に「使用前にパッチテストを行い、異常を感じたらすぐに使用を中止してください。」などといった一文を入れることをおすすめします。
また、デメリットとして化粧品成分としては高価になりやすいという点もあります。
ペプチドの中には合成方法が難しく、一度に少量しか作れない貴重なものもあります。
そのため、エイジングケアを謳うペプチド化粧品は比較的高価な傾向にあるようです。
おすすめする容器の種類
ペプチド化粧品を選ぶ際には、成分や効果はもちろん、容器も重要なポイントとなります。
適切な容器を選ぶことで、ペプチドの有効性を最大限に引き出し、効果を実感してもらいやすくなります。
中でもポンプボトル(エアレス、真空)、光を遮断する容器(アルミ缶)などが最適です。
光と空気はペプチドの品質を低下させるので注意が必要です。
ぜひ参考にしてください。
上記を踏まえた化粧品開発例
セラムのような吸収型製品の剤型が最適です。
クリームやセラム、ブースター、アイクリーム、日焼け止めなどを検討するといいでしょう。
シワ改善美容液
アイクリーム
ナイトクリーム
ブースターセラム
乳液 など
ペプチド研究は日々進歩しており、新たなペプチドの開発や既存のペプチドの新たな効果の発見なども期待されています。
まだ発展途上の分野ですが、今後の可能性は非常に大きく、美容分野でますます注目を集めていく目が離せない成分の一つです。
この記事を参考に、ペプチド化粧品について理解を深めていただき、化粧品の商品化に役立てていただければ幸いです。