2024年のヘアケアのトレンドは?ヒットアイテムを予想
1.2024年のヘアケアのトレンドとヒットアイテムを予想
2024年の幕が開け、どんなヘアケアが流行るのか気になるところではないでしょうか。2024年のヘアケアのトレンドとヒットしそうなアイテムを予想し、ご紹介します。
(1) ヘアケアのトレンド
昨今“美髪貯金” “美髪課金”といったワードが飛び交うようになりましたが、2024年はより一層ヘアケアに課金する傾向が強まる予感があります。
ニーズとしてはサロンでのケアよりも、若年層を中心にホームケアの比重の高まりが感じられます。そのため、ドラッグストアなどで手に入るヘアケア製品よりも、多少投資してもサロン級の良質なヘアケア製品を求める方が2024年はより一層増えそうです。
その背景には、コロナ禍でリモートワークなどが増え、業界によってはヘアスタイルやヘアカラーを比較的自由に楽しめる環境になった方が増えたことが関係しています。その結果、髪のダメージが気になり、ダメージケアに投資する傾向があるからです。
① インバス製品について
“美髪貯金” “美髪課金”といった言葉が市民権を得つつある裏付けとして挙げられる製品のひとつに、トリコレ「温感ヘッドスパトリートメント」(54mL 税込1,390円、200mL 税込5,390円)があります。
液体からクリームに変わり、温感を感じる新感覚の生トリートメント。タンパク質やアミノ酸を豊富に含み、頭皮やダメージをケアして艶やかでなめらかな手触りの髪に導きます。
通常サイズはECサイトでも販売があるほか、ミニサイズの販売がロフトなどあることから、最新商品ではないものの、若年層からの高い支持を受けています。売れ行きも上々です。
この商品に見られるように、頭皮も含めたトータルでのヘアケアが叶う商品は非常に人気が高く、ヒットの予感があります。
2023年は、頭皮用のスクラブが数多くのブランドから販売されたのが印象的でした。中でも、2023年9月1日に3種販売されたサボン「ヘッドスクラブ(リフレッシング、リラクシング、リプレニッシング)」(チューブ:90g 税込2,420円、ジャー:300g 税込5,390円)は、注目度が高かったように感じられます。
サイズもチューブタイプとジャータイプの販売があります。そのため、少量のチューブから試し、ジャータイプにシフトする選択肢もあることが、その人気を後押しした感があります。
また、ヘアケア全体としてダメージケアだけでなく、うねりケアやクセ毛ケア、ツヤを与えるケアなどもニーズが高い印象です。そのため、シリーズ化されていて髪悩みに応じて製品を選べたり、複数の髪悩みにアプローチできたりする製品は一般ユーザーの人気を集め、ヒットする予感があります。
② アウトバス製品について
髪を保湿するだけでなく、ダメージを修復したり、まとまりやツヤを出したり、ドライヤーの熱から髪を守る役割などですっかり市民権を得た感があるのは、ヘアオイル。洗い流さないトリートメントに属し、多くの一般ユーザーが使用している傾向にあります。
就寝前に使うことを考えると、リラックス効果を求めるニーズが高いのが現状です。睡眠の質をサポートするような効果が期待できる精油をブレンドしたものがあると、ヒットに繋がる予感があります。
それに近いモデルケースとしては、2023年8月17日に発売された、「ラベンダー椿オイル」(31mL 税込4,950円)があります。
このような製品で全身に使えるオイルなら時短ケアにもぴったりで、多忙を極める人に支持され、ヒットの予感があります。
このほか、根強い人気があり、ジワジワと種類が増えていく印象があるのが、髪の速乾をサポートするアウトバス用トリートメントです。
2021年の発売以来、一定の評価を獲得している感があるのは、「4U オイルウォーターミスト」(50mL 税込1,980円)。速乾性だけでなく、手を汚さずに使え、ケア効果が高いのも人気の理由です。
ヘアオイルは髪に塗った後に手がヌルヌルし、クレンジングなどで十分に手を洗う必要があることにデメリットを感じる人が多い印象です。また、ボリュームダウンしたり、束感が強く出たりするものを敬遠する声もあります。
そのため、4Uのようにミストタイプで手を汚さずに使え、なおかつ、サラサラの髪に仕上がるヘアオイルはヒットの予感があります。
(2) 頭皮ケアのトレンド
デスクワークやスマホの長時間利用などで、頭皮の疲れやコリを感じる人がコロナ禍で特に増えた印象があります。そのような事情も後押しして、頭皮のマッサージグッズの需要も増加傾向です。
ここ数年製品は手動から電動まで多様化していますが、以前根強い人気が集まっているのは、シャンプーブラシです。これは手頃な価格であることと、お手入れのしやすさなども関係しています。
頭皮のコリにアプローチするために硬めのブラシを求める人が多く、数年前に大ヒットした「ウカ スカルプ ブラッシュ ケンザン」(税込2,420)は、現在も変わらず人気を集めています。
この製品の類似品が増えている印象がありますが、2023年美容賢者や一般ユーザーの支持を集めて、ベストコスメ賞も需要したのが、2023年5月12日発売のマペペ「リラクシングスカルプケアブラシ」(税込1,320円)。
頭皮のコリにアプローチできる硬さと、指をかけたり、S字フックにひっかけたりできる穴が付いていることがそのヒットを後押しした感があります。
シャンプーブラシは、2024年も根強い人気を集めそうです。消耗品であることから、買い替えのタイミングで一般ユーザーにシフトしてもらうには、収納のしやすさやドッキングタイプで両手持ちできるなど新たな仕掛けが必要だと言えます。
電動の製品で根強い人気があるのは、シャンプーのときにも使え、頭皮を人の手技のようにマッサージできる美容機器。パナソニック製品は数年に1度のペースでリニューアルしながら進化し、多くの一般ユーザーの支持を集めています。
2023年に9月発売のパナソニック「頭皮エステ<スパイラル&スライド>」(税込21,401円)※画像は、シルバー調(EH-HE0J-S)は、リフトモードが新搭載されました。それにより引き上げる実感がさらにアップしたことが、一般ユーザーの支持を集めている印象です。
このほか、ボリュームアップなどの育毛剤や頭皮用美容液のニーズも近年増えつつあります。数年前までは、育毛剤や頭皮用美容液の使用は中高年が主なターゲット層だった印象でした。
しかし、先の“美髪貯金” “美髪課金”という観点から、早めに頭皮ケアを始める人が増えています。そのため、先端にマッサージできるようなノズルが付いているなど他製品と差別化した特徴があると人気を集め、ヒットの予感があります。
「クレイスパ 薬用育毛剤 ヘアグロウ<医薬部外品>」(税込6,050円)はそのモデルケース。毛髪診断士が開発した育毛剤です。発毛を促進する有効成分と育毛サポート成分を組み合わせた、独自の「グロウモアクレイ処方」で、薄毛の原因に全方向からアプローチします。
それに加えて、発毛剤や育毛剤、頭皮用美容液はどのような成分が配合されているかに注目して製品を選ぶ人が2024年以降は増えていきそうな予感があります。これは、日本化粧品検定や化粧品成分検定の普及、化粧品開発者などのSNSでの発信に注目し、成分や処方に注目する方が増えていることが関係しています。
中でも2024年以降も根強い人気を集めそうなのが、日本で唯一髪を生えさせる成分の外用薬として認可されている有効成分「ミノキシジル」です。とはいえ、「ミノキシジル」配合の製品は手に取りにくいデザインのものが多い傾向にあります。
そのため、年齢を問わず手に取りやすいデザイン性の高いパッケージのものが、一般ユーザーの支持を得てヒットしそうです。
(3) スタイリング剤のトレンド
2024年は、無造作ヘアやウエットなまとめ髪、スタイリッシュなシニヨンなどがトレンド傾向。また、編み込みや捻り巻き上げるようなヘアスタイルも流行の兆しがあります。
そのため、スタイリング剤は無造作ヘアを作りやすいワックスや、濡れツヤを叶えるヘアオイルも一般ユーザーの支持を受けて好調な予感があります。
まとめ髪を作るには手を汚さずにスタイリングを叶える製品として、2023年12月13日にリニューアル発売された、フジコの商品がモデルケースになりそうです。
フジコ「色っぽスティック」(税込1,540円)は、コームの両面にヘアワックスが付いていて、ツヤ感と束感を同時に叶える製品。とくだけでアホ毛や後れ毛、パサつきも抑える優れものです。
2.まとめ
コロナ禍で口紅類を買い控える方が増えたのに反比例してニーズが伸びたのが、ヘアトリートメントでした。“美髪貯金” “美髪課金”といったワードが市民権を得つつあるのは、ホームケアの高まりが後押ししている感があり、ヘアケアのニーズは2024年も高まりそうです。
トリートメントは、頭皮ケアまで叶えるような多機能なものがヒットの予感があります。頭皮ケアはもはや世代を問わず当たり前のケアとなりつつあり、育毛剤など頭皮に塗布する製品やマッサージグッズのニーズも高まりそうです。
それだけに、これまでなかったような仕掛けを取り入れた製品や、根強い人気を誇る成分を配合した製品などがヒットしそうです。
※1 年齢に応じたケアのこと
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?