育てる
洋服を育てる。なんて言葉を聞くが私も、それが好きな人間だ。
縫製の合間やライフスタイル、癖なんかから出てくる固有の色落ちやダメージを見て思い出に浸る事もある。
私は一時DVDやCDを毎週末漁りにいっていたが中腰の時左手を太ももに着けて探すからかその当時のデニムは左太ももだけ異様に色が落ちている。他にも当時の財布の形でダメージが入ったりしている。
勿論デニムパンツだけではなく上着も同様だ。
様々な顔を見せる洋服達、そしてこれから新しい顔を見せるであろうモノ達、想像も出来ない素材。
最近は洋服にそんな事ばかり考えている。
故に状態の良いレアでも何でもない服が中古屋で売られていると悲しくなる時もある。
新しくフレッシュな服も良いが少し色落ちした位で手放すのは惜しい。ここからが良い所なのに!と思ってお金もないのに救済してしまう。
私の身体は1つしかないし仕事は作業着が別にあるから急激に育てる事は難しいが緩やかに私だけにしか分からない。知らない顔をこれからも沢山みたいと思う。
写真は無い。