物理を利用する
人間、気分を切り替えたほうがいいと思うときってありますね。
でも、いやなことや落ち込むことがあると、切り替えたほうがいいと感じていてもなかなかできないときも。
そのいやな出来事ややってしまったことを、自分の頭の中で繰り返しては、そのたびに傷つき落ち込む、というまったくの悪循環。
そうしなくてもいいとわかっていても、気がつくと考えている、なんて具体。
こんなときはどうしていますか?
切り替え方は人によっていろいろあると思うのでどのやり方がいいとは言えませんが、いくつか切り替え方法を用意しておくと便利です。
一番効率的で、ほぼどんな人にも効果があるのは、物理を利用することです。
この物理とは、とにかく外側から。
住む場所を変える。
住む街や国、仕事を変える、旅行する、持ち物を変える、洋服を変える、ヘアスタイルを変える、など。
ストレスから無駄にお金を使うのも勿体ないのでお金を使わずに変えられることもけっこうあります。
表情を変える、姿勢を変える、目線を変える、言葉使いを変える、いつもと違う音楽を聴いてみる、呼吸を変える、家の中から外へ出てみる、などなど。
胸を張ってあごを上げている状態で落ち込むことはできませんから、姿勢を変えるだけでも効果はあります。
逆に、背中や肩を丸めていると、つい落ち込む思考に陥ります。
自分の物理的な姿勢にも目を向けてみましょう。
捨てるのもまたよし。
持っているものを捨てるのはひとつの物理の変化です。
捨てたいもの、捨てたい感情、あるはずです。
捨てたい感情は、たとえば罪悪感とか後悔ですが、無理に忘れるというよりも、手放そう、もういいよ、そんな風に感じなくてもいいんだ、と意識してみるで十分。
要は、その感情について考える時間が減ればよいのです。
それでよしとしておいてそれ以上深く追求しないこと。
そうそう、失恋したとき、クローゼットにあった洋服をぜ~んぶ!
本当に全部捨ててしまった人がいました。
気に入っていた服もあったし、とてももったいないし、服をまた買うとなるとお金もかかるのだけれど、そうすることで気分はすっきりよくなったそうです。
お見事、ですね。
モノを捨てられる人はいますが、ここまでやれる人はなかなかいません。
そりゃあ気分はしっかり切り替えられたはず。
こうして、物理的に何かを変えることは必ず内側にも影響してくれるので、その力を必要なときに、使いましょう。
実際、知らないうちにその方法を私たちは知っているのではないでしょうか。
髪型を変えたら失恋?なんて方程式、昔からよくあります。
彼を別れて引っ越した、電話番号を変えた、なんてのも。
何か転機には、旅行する人が多いのも事実。
これは、物理が私たちに与えてくれる何かを無意識に期待しているからです。
それでも切り替わらないときは、自分の気持ちをよく認めてあげて。
切り替えられないことに落ち込まなくて良いことも忘れずに。
そして、じっと待ちましょう。
不景気みたいに、こんな気分もいずれは去るはずですから。
時間はいつでも偉大な力を発揮してくれます。
そういえば、時間が経つことも物理のひとつ。