【ファンタジーな世界】十二国記
「十二国記シリーズ」は、
「月の影 影の海 (上) 十二国記 1」(新潮文庫)小野不由美(著)山田章博(イラスト)
聖なる神獣・麒麟と麒麟が選定する王とが治める、古代中国風の十二の国に生きる人々の、生き様を描いたファンタジーです。
小野主上(小野ファンは何故かこう呼ぶそうです。)の言によれば、もともとこの「十二国記」は中高生を対象に「青少年の自立」をテーマに書いたものなのだそうです。
では、なぜこれほどまでに「十二国記」は大人の心をも捉えたのでしょうか?
それは、十二国記の底辺を骨太にかたどっている「アイデンティティーの確立という、このテーマが、胸に響いてくるからかもしれません。
主人公たちは、悩み傷つき苦しみながら、なんとか自らの2本の足でしっかと立とうとしています。
十二国記は彼らの成長記といっても過言ではないでしょう。
そんな彼らの姿を見ていると、忘れかけていた
「生きることへの真摯な思い」
が心に鮮やかによみがえってきます。
よりよく生きよう、マシな人間になろうと、もがき苦しみながら成長していく姿は、
「まだこれからなんだ。がんばろう」
という勇気と力を与えてくれるような気がします。
生きることにちょっぴり疲れているあなた、変化のない日々に追われ輝きを失いかけているような気がするあなた、自分の人生これでいいのだろうか、とふと考えてしまうあなたに、オススメします(^^)
【ストーリー】
どこにでもいる普通の女子高生だった中嶋陽子。
そんな彼女の目の前に、「ケイキ」と名のる謎の青年が現れたことから、物語は始まった――。
ケイキに連れられたどり着いた異世界。
陽子は、ケイキとはぐれ、なぜここに連れてこられたのか、なぜ妖魔に襲われるのか、様々な疑問を抱きながら、また蒼猿という幻に、焦燥や疑い、不安を駆り立てられ誰も信じられず辛く孤独な旅を続けた。
やがて、楽俊という友に出会い、助けられ心癒された陽子は、同時にこの異世界のことについて知っていく。
ケイキが、慶という国の麒麟であること、また自分がその景麒に選ばれた慶国の王であるということも・・・。
やがて、陽子は慶国の偽王・舒栄をたて慶国が自国より富むことを怖れた巧国の王・塙王の真意を知る。
失道の病にたおれながら、塙王の行いを諌めようとした塙麟の死を目の当たりにした陽子は、偽王・舒栄から捕われた景麒を奪還することを決意。
雁国の王、延王・尚隆や延麒・六太の力を得て、景麒を助け出すことができた。
そして陽子は、慶国の王としてこの異世界で生きていくことを選ぶ。
慶国王・赤子陽子。彼女の異世界での新たな物語が始まる――。
【概要】
2002年4月~2003年8月放送 (全45話)
小野不由美の小説「十二国記」シリーズを原作としたテレビアニメ作品
原作:小野不由美 「十二国記 (小説)」
監督:小林常夫
シリーズ構成:
キャラクターデザイン:田中比呂人、楠本祐子
音楽:梁邦彦
アニメーション制作:スタジオぴえろ
【主題歌】
月迷風影(有坂美香、2002年5月22日、ビクターエンターテインメント)
タイトル:十二国記
よみ:じゅうにこくき
英名:12 Kokuki