【音楽について語り合う】そんなこと久しくやっていないなあ♪
そもそも、他人に、
「好きな音楽は何?」
と、尋ねることすら・・・
プライベートを詮索するようで・・・
どうにも、躊躇してしまう方も、いらっしゃるのではないでしょうか(^^;
Maps「Yeah Yeah Yeahs」
そう言えば、音楽を語るといえば、音楽批評の記事も、目にする機会が減った様に感じます。
「ニッポンの音楽批評150年100冊」栗原裕一郎/大谷能生(著)
もう、レコード会社やミュージシャンに忖度せず、作品や音楽作品を価値付けする営みは、ひょっとして、絶滅危惧種なのかもしれませんね(^^;
そして、最近、音楽を取り巻く言説の構造が大きく変わっているそうです。
「トーキョー・シンコペーション 音楽表現の現在」沼野雄司(著)
「戦いの音楽史 逆境を越え 世界を制した 20世紀ポップスの物語」みの(著)
「椎名林檎論 乱調の音楽」北村匡平(著)
ドラマや映画を見て、友達や同僚とあれこれ
「良い/悪い」
を語ることはあるけど、音楽、特に、ポップミュージックについては、音楽の量が増えすぎてしまったからなのか?
「増補・決定版 ニッポンの音楽」(扶桑社文庫)佐々木 敦(著)
もう、
「ラウドロックが好きな人」
と、
「ボカロが好きな人」
は、同じ目線で、語り合えず、
「僕はこれが好き」
「私はあれが好き」
はい、それで終了みたいな感じになって、話し合うって、一体何を話し合えばいいのか・・・
Alphaville「Forever Young」
Gracie Abrams「That’s So True」
KSI「Thick Of It (feat. Trippie Redd)」
The Weeknd & Playboi Carti「Timeless」
Tyler, The Creator「ST. CHROMA (Featuring Daniel Caesar)」
音楽社会学者のサイモン・フリスさんが指摘していましたが、
「サウンドの力 若者・余暇・ロックの政治学」サイモン・フリス(著)細川周平/竹田賢一(訳)
音楽は、
「絵画」
ではなく、
「衣服」
と同じカテゴリーに属する、と考えた方がよいそうです。
そんな音楽環境を要約してみると、以下の通りであり、
①今の時代は、音楽という一つのカテゴリーではなく、無数の文脈の異なるジャンルがあり、しかもそれらが聴き手のアイデンティティーと深く結びついているため、気軽に音楽の話、ましてや批判が難しい環境にある。
②音楽は、絵画のように距離を持って鑑賞する「芸術」のカテゴリーとして扱いがちであるが、現在のメディア環境下では、絵画と音楽は全く別の役割を果たしている。
③現代の音楽環境は、皆で鑑賞するというより、個人で選んで身につけて持ち運ぶものになっており、衣服に近い存在であり、その音楽が自分にフィットするか、または、似合うのかという観点から選ばれる。
それを、第三者が
「イイね」
ではなくて、
「イケてないね」
と指摘すると嫌な気分になることからも、音楽は、公共的なものというより、自分のプライベートな生活のなかで用いるものとかしており、そういう感覚が、近年、強まっています。
例えば、1979年に初代ウォークマンが発売された時、イヤホンジャックが2二つあったんですよね。
覚えていますか?
つまり、
「2人で同じ音楽を同時に聴く」
ことが想定された設計になっているのは、技術者の中で、
「音楽は複数人で共有されるべきもの」
という感覚があったからなんですね、当時は(^^♪
でも、実際は、そういった使われ方はされず・・・
その後、携帯音楽プレーヤーのイヤホンジャックは・・・
悲しいかな、ひつであることが標準となっってしまたんだよねぇ(^^;
なぜだろうって思うけど、気に入った音楽は、
「共有」
せずに、
「私有」
し、一人で
「享受」
するものになってしまい、語り難い世界観が構築されていき、何時の間にか、音楽は、そういったプライベートな消費対象へと変化していったのですが・・・
Tate McRae「2 hands」
Lauren Mayberry「Crocodile Tears」
Chappell Roan「HOT TO GO」
そんな状況を打破するために、
12月1日から、
80~00年代の古き良き音楽批評が展開されていた時代の洋楽を対象として、
毎日(3時間おきにw)、
簡単なレビュー付きで紹介してみる
ので、気になったら遊びにおいでよ(^^♪
Elderbrook「Shallow Water」
Post Malone「I Had Some Help (feat. Morgan Wallen)」
Clean Bandit, Anne-Marie, David Guetta「Cry Baby」
Sia「Immortal Queen (feat. Chaka Khan & Eve)」
Saweetie「My Best」
Lady Gaga, Bruno Mars「Die With A Smile」
Benson Boone「Beautiful Things」
【参考記事】