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【白雨随感禄】検索がすべての中心になる

Kyon.Jさん撮影

■自分だけの豊かな情報

誰もが検索して入手できる情報。

それらは、目新しくもなく、特別なものでもないが。

自分だけの経験や情報。

それらは、小さなことでも、興味の対象になる。

自分が直接聞いたり、体験した一次情報を、大事にしていきたい。


■「索引 ~の歴史~書物史を変えた大発明」Kデニス・ダンカン(著)小野木明恵(訳)

Q1:索引を頼りに欲しい情報だけ抽出して読むことで、手っ取り早く知識を得ようとするのでは?

Q2:長時間かけて本と向き合うための集中力が失われていくのでは?

Q3:何かに疑問を持ったら、まず書斎にこもって索引をめくりはじめ、実体験に赴くべき好奇心を潰してしまうのでは?

Q4:ネットや電子書籍の時代に索引なんてもはやいらないのでは?


■「恥のきずな 新しい文献学のために」カルロ・ギンズブルグ(著)上村忠男(編訳)

例えば、文字に書かれる以前の詩なり歌に含まれていた、その時代の人たちの感情や、歌うという行為の意味合いは、それが、

「文字」

に書き起こされた途端に消えてしまう。

同じことは、

「翻訳」

という行為においても起こる。

翻訳には、常に、

「翻訳不可能性という限界」

がついて回るのだ。

ネット社会においては、あらゆる情報にアクセスできるように思えてしまうが・・・

本当に大切なのは、個々の情報の背後にある

「歴史の厚み」

「複雑さ」

を知ることだと教えてくれる。

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