【勝手に賞】みんなの俳句大会「Award for Most Beloved Word 2023」&みん俳選句集付
おはようございます(^^)
以下の記事で、過去のみん俳の俳句を鑑賞する機会を頂きましたので、俳句に関してのみですが、可能な限り(アポロ杯の俳句一覧が不明なため白杯まで)鑑賞してみました。
季語や、その時の光景等、色んな事が俳句の種になっていることを再発見できて楽しかったです(^^)
また、17文字の中に、言葉の大海から、自分自身の思いを代弁(自分の置かれた環境や感情を客観視する等)してもらう言葉を選び紡ぐ。
季語を起点に思考を広げていくことが大切なんだろうけど・・・
この季語が、旧暦に沿って設定されているために、分かりづらかったり^^;
でも、その季語の力によって、決められたメロディーではあるけど。
自分の心を動かした一瞬の衝撃が鳴らす音を捉えてみる感じで。
うたを詠っているのかな?と、そんな風に感じてみたり♪
そして、そのうたには、日常と同じ語彙を扱いながらも、リズムのある言葉がうたになり。
日常の言葉遣いや文脈とは切り離された世界を形作ることで。
そして、読み手の目や耳や鼻に色や音や匂いを再現してくれることで。
そのうたの世界に連れて行ってくれるのかな~と、そんな感じで鑑賞していました♪
その世界を共感してくれたら、心の交感ができて嬉しいですよね(^^)
俳句に限らず韻文詩、つまり、うたうという行為は、本当に不思議だなと、改めて、そう感じます。
たぶん、うたい手は、常に、何かに促されるようにうたっているのかもしれませんね。
本来、時間とは、未来から過去に向かって流れているという話と、詩や俳句・短歌を詠むことは、よく似ているなと、そう感じました。
そこで、未来にいる自分が、今の自分に対して、うたうための素材を流してうたわされているとしたら?
例えば、どんな言葉を、みなんさんが選んだのだろうか?と興味を覚えたので(^^)
過去(2021年:秋『白杯』から2023年:夏『旬杯』までの期間)に遡って、みん俳の歴史を支えてくれたみなさんが、俳句で紡いだ言葉達(名詞)を、ちょっと調べてみた結果、上位、トップ10は、以下の通りです。
品詞 単語 出現回数
名詞 秋 173
名詞 春 169
名詞 夏 135
名詞 冬 120
名詞 君 116
名詞 風 94
名詞 花 90
名詞 空 86
名詞 雪 84
名詞 夜 70
やっぱりというか。
そうだよな~っていうか。
堂々「四季(春夏秋冬)」が上位を独占する結果に(@@)
そこで、そんな「春夏秋冬」の言葉達に敬意を表して「Award for Most Beloved Word 2023」を贈らさせて頂きますね(^^)
そして、折角の機会だから、みん俳で愛された「春」「夏」「秋」「冬」の季語を含めた漢字で詠んだ俳句で選句集を勝手に作ってみました。
何時でもOPENしていますので、お手すきの際にお越しください(^^)
原田知世「コトバドリ」(NHK「みんなのうた」)
☪︎⋆。˚✩ みん俳「春」選句集 ☪︎⋆。˚✩
「ありがとう」巡り満ちゆき春の池
あったかいきみのポッケの春ひとつ
あと一歩ゴール手前の春驟雨
あの春の記憶の海にいつもいて
いつしんに振りぬく鍬よ春を待つ
いつの間に春や秋やと短けり
いつもよろしくとやかにおり春著きの子
カップルに機嫌損ねて帰る春
ガンプラの完成品が欲しい、春
キャンプ地の二軍選手か春来る
ぐうるりと季節は先頭の春へ
コインランドリー回るる春満月
コットンのシャツ袖通す春炬燵
この心愛され嫌われ春の夢
コンビニのおにぎりでいい春の海
さえずりの聞こえる方に春はあり
さくらさくら風香る春光る空
サポーターなしで歩くや春うらら
スケボーの傷キラキラの春の空
すっぴんでソファにいて春芒洋と
ストッキング靴ずれに染む春思かな
スランプの春の三句の宇宙杯
そんなにも緑だったかね春暑し
つと消きえた春かげろうの翅の虹にじ
つややかな吾子の髪編む春時雨
ドアノブの軋む音して春日向
パンケーキくるりと返し春を待つ
ピカピカの春の子弾む通学路
ひさぶりの友の笑顔や春ショール
ブンブンとエンジン元気に春全開
ベトナム料理店ライスに混ざる春夕焼
ヘルメットホコリはらって春うらら
ボクの毛にやわな春の陽降りそそぐ
ほろ苦き春の筍明日の糧
むつみ合う声秘めやかに春の夜
メーテルと鉄郎の像春の星
めぐる春生きているいま輝かせ
もう一度あなたの息を春荒に
もも色の春を感じる幸せよ
やはらかき風の春ショールを纏ひ
やはらかな春を宿したひと雫
やわらかな爆弾抱いて春の恋
ゆっくりと春の息吹で新学期
ゆでたまご自分のために春の朝
ゆで卵ツルンと剥けて春うらら
ゆれゆれて春三日月の渡り船
リスニングテープの響く春廊下
哀しいねきみのさよなら春残し
一人呑むクラフトコーラと春の月
宇宙からラジオ放送春の雷らい
雨上がり星のおとしもの春菊
雲のびてひとすじうへの春の月
遠とほき日の光とどけよ春の星
黄昏に助手席抜ける春の風
屋根屋根に動きはじめる春の歌
卸したてのスニーカー春泥に泣く
音程の外れし歌よ春の空
下向くな画面の外に春がある
何しても歌いたくなる春の風
何気ない言葉の端に潜む春
花丸の並ぶ手帳の春めいて
会いたいと飛び込んで来い春の夢
街路灯歩き影編む春の宵
刈る草や虫たちの宿春陽さし
乾田の喉を潤す春の水
祈りとひかり寄せては返す春の海
喫茶席おかれたままの春日傘
泣き濡れて矩形の春のぽわんぽわ
叫び声響く残響待春かな
暁に雀賑わい春の夢
筋トレで心も強くなれた春
空つぽの我を満たせよ春の雨
空遊ぶ春の雲たちもくもくと
靴底を地軸に回る春のterra
君迎ふサイドミラーに春の山
激励に身の震へける春隣
欠けたもの君が持ってた春満月
見たかった恋もう夢の中春と行く
見上げれば天使の梯子春隣
言い合ひの痼り消し去り春の風
故郷のふきのとう春の関越道
五十路とてたんぽぽ色の春セーター
吾・地球・宇宙の脱皮玉の春
口覆う物が外せる春近し母想い
行く春にシャッター下ろす写真館
行く春やポラリス型原潜浮上せり
行く春やまだ見ぬ飾る武具姿
行く春や褪せた髪結うロシア兵
今日も又でろんでろんと春炬燵
今年こそ疫病去るか春うれし
根気よくやさいづくりの春の朝
砂食みて夜の明けぬ日々春寒し
歳時記とうとうとグリーン車を小春
四十路にて春時雨なり我がハート
思う春かなた銀河の声を聴き
思春期に酷く曲がった胡瓜噛む
思春期はカメラににやり明の春
時計の音きこえてもう春終わるって
耳元の小さな寝息春の雨
自転車の猫背しなって春夕焼
蛇くちなわのゆるゆる泳ぐ春の池
若竹煮父に届くか春一つ
弱い人に冷たい社会春の雨
手を叩きジャンプジャンプジャンプの春
寿ぎもてげてげじゃっどおらが春
春note君の青さにスキひとつ
春アニメ盾の勇者の成り上がり
春うらら火傷のごとしニット帽
春コートざらめきらきらメロンパン
春ショールはんなり甘く陽のごとし
春セーター暇なサンタはティータイム
春だひゃっほいはしゃぐ子半袖
春なのに微笑み返しなごり雪
春に先庭の片隅クロッカス
春のこえ探す靴雪解けにぬれて
春の闇おれのメンタルきぬどうふ
春の闇始発でキミは何処へゆく
春の雲動く心と重ねけり
春の宴笑い飛ばして夢近し
春の蚊をじっと眺めて日が暮れる
春の海ハエがぶつかる潜望鏡
春の月きみに寄り添うたまご肌
春の月ゆふぞらひとつ追ひにけり
春の月祈り幾重いくえに円まどかなり
春の月蝙蝠いっぴき従へて
春の山差し出す右手歳重ね
春の宵光とたわむるあの人の手
春の宵身に纏う布も恋の色
春の水泣きたいようなぬくもりよ
春の雪ぼくの記憶を抱きしめて
春の川足もと透ける観覧車
春の朝コートを脱いで走りだす
春の朝もう少しだけと微睡もう
春の朝陽キャデビューのピンクヘア
春の蝶また逢えたねとまとわりて
春の蝿よけてよろけりゃ無重力
春の風努力義務でしょヘルメット
春の風あなたのもとに行く切符
春の風耳に香るる桜色
春の風纏い闘う十六歳
春の風誘う心希望の道
春の服個人情報刺繍せり
春の暮母の着物を形見分く
春の野に遠く去りゆく人の影
春の野は食材あふれ食費浮く
春の夕くすんだ白に境なく
春まけて身の程を知れ馬鹿者が
春めいて羊水に浮くきみの鼓動おと
春を待ついのちはもうほらそこに居る
春茜ドクターヘリの機影あり
春一番君と自転車二人乗り
春雨にすとおぶを焚き身の締まる
春雨や菜の花の黄溶け出づる
春雨や三寒四温肌荒れる
春雨を窓で聞くにはまだ寒い
春雲の行方見守る親子かな
春芽吹く宇宙の摂理でまた出会う
春寒し不妊治療の帰り道
春寒や悔いは昨日に置いてきた
春休み時の隙間に君思う
春休み縄文土器でみそを溶く
春暁やたなびく香のやうな歌
春琴の三味鳴り止みて百千鳥
春近し己を信じいざゆかん
春近し箱根ランナーと朝焼けと
春月に見とれてうえを向いたまま
春月夜半天満ちて桜鼠
春光のラストピースとしての僕
春光や振り返らずに登校す
春光を浴びて輝く白い靴
春耕を囲ひて鷺も牛歩かな
春疾風立ち尽くす肩にピンク色
春愁がパンケーキの裏側に来
春愁に見る夢の奥触れる指
春愁の横顔に目を離せない
春愁ひどれだけシャバーサナしても
春愁やギュッとホイップ絞る午後
春愁を保育園児も訴えて
春色や闌けて散るさき乙女たつ
春色を纏へたこころありがとう
春塵をゆっくり曲がるパッカー車
春惜しむいつでも傍に猫の影
春惜しむ店じまいとの写真館
春浅し裏目裏目の親心
春送り猫を見送り吾は進み
春送る恋する猫になれぬまま
春待つや塾の子の背の願い札
春暖の川面染めたり六弦琴
春遅遅の悔いや夢精の生乾き
春泥に大跳躍の娘かな
春泥や香りほのかにベーカリー
春天へ一段飛ばしコンバース
春涛や変容の生む普遍かな
春日傘散る花ふわり風に舞う
春日和白線を踏みバレリーナ
春風が背中を押して未来へと
春風に不安隠して歩み出す
春風に揺らぐ干し物閑かなり
春風に落ち葉は舞いて若葉揺れ
春風や若鳥たちが背に受けて
春風や第二釦を握りしめ
春眠、耳鳴り響く昼間近
春眠し抱き合ひ安心になりて
春眠やもう一巡の旅に出る
春陽やアクスタかざし頬ゆるむ
春雷やgodzillaの脚が都市を踏む
春雷や自己決定の幸福論
春立ちぬ枕の下の巨人かな
春麗庭にシーツのマスト貼る
春埃舞う窓際の光強くて
春霖と冷めた珈琲の窓際
春靄と霧が混ざりて名を無くす
巡り逢ふ春待つ奇跡愛し君
初春にキミの便りを待つポスト
初春やとろける甘み島豆腐
小春日にあなたの親になれました
小春日の浅瀬に集う鴨の群
小春日やキリシタンの里は静か
小春日や片道だけの乗車券
少年はペダル踏み込む春疾風
色彩が咲き誇ってる春の土
心無に叩たたく鍵盤春奏
新たなる決意の春も五月病
新たなる決意を胸に春コート
新春の茶室で披露相掛かり
深呼吸高度をあげよ春のそら
真新し石鹸並ぶ春校舎
身を寄せて繋いだ手から春隣
身を折りて薄れし叫び春潮へ
吹き抜けた風に運ばれ春ここに
生き急ぐ人の涙よ春の月
生と死の交じる匂いや春の闇
生春巻に透く春や海老ニつ
青空の下芽吹く春青春よ
青春を過ぎてなお追う各駅で
石垣に生えかけの尾の春雀
折鶴の羽を広げて春を待つ
雪かきに春が座りて増す重さ
雪纏う神籤のつぼみ春を待つ
雪明かり春夏秋と巡る空
洗いたてシャツの残り香春の風
前髪を抑える君や春爛漫
窓際の微睡君へ春来たり
窓枠に埃のたちて小さき春
卒業式まねきねこにて春の歌
待ちあぐむ春爛漫の陣に座す
待ちわびるウクライナに咲く春日傘
待ち人をあきらめ歩く春の海
待ち侘びて初春の日に見る故郷
大変だ春っぽい句が浮かばない
炭酸の気泡をつまみ春を聴く
遅咲きのたんぽぽゆれて春わらう
鳥過ぎてゆふ空あをし春の月
天に届け想い込め重なる春の蜜柑
転んだらまかしときなと春の土
電車待ちスカートひらり春の風
都市封鎖春節よりも休んでる
道ゆかば其処に彼処に草の春
特に言うことはないけど春ですね
二人寝の爪先に満つ春の闇
日替り定食の鶏や春支度
日本海波のワルツの春来たる
年輪の刻む吾が手に春はる日ひ射さす
薄くなる生え際の花春風に
薄皮を剥るキッチン春ショール
髪型がダースベーダー春の夢
微笑みが桜色した春天使
筆太きアシカの書道ショーの春
不登校旅立つ朝に春の虹
父の背のねんねんころり春の星
風吹かば散る花淡く春の陰
閉店の張り紙滲むや春驟雨
別わかれ際ぎわ頬に伝うは春の雨
墓参りなぜか晴れるね春の風
宝くじ億万長者は春の夢
頬染めてお転婆のふと黙す春
北国へ春の訪れ追いかけて
夢抱き春風ふきゆく想いのせ
木星の下に金星重き春
夜半の春君の「おいで」に誘われ
約束が果たされぬまま春すぎる
夕焼けと野焼きの香り春の山
夕凪に青春今もたゆたえり
夕日射す春の棚田に水鏡
陽春にマスク外した子らはじけ
陽春や君の祝ひに悦ぼふ
立春の箒にころり福の豆
恋せよと寄せては返す春の海
眩きて春舞台歌う娘の姿
餞のつもりの便りか春夕焼
蠟梅の花弁透かして春を見る
<BGM(春)>
ヴィヴァルディ:「四季」より春 第1楽章
ヴィヴァルディ:「四季」より春 第3楽章
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」第1楽章
ディーリアス:春の田園詩
J.シュトラウスII世:ワルツ「春の声」
アンダーソン:春が来た
モーツァルト:春へのあこがれ K.596
シューマン:交響曲第1番「春」第1楽章
E.コーツ:「春の組曲」 第1曲 爽やかな朝(パストラーレ)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」第1部「春のきざし(若い男女の踊り)」(1967年版)
ウォレス:春の日の花と輝く- アイルランドの旋律
グリーグ:抒情小品集 第3巻 春に寄す
シンディング:春のささやき
R.アミルハミアン:春の雫
ディーリアス:「3つの小さな音詩」第3番 春の朝
☪︎⋆。˚✩ みん俳「夏」選句集 ☪︎⋆。˚✩
「いまここ」の命も光る夏野菜
「それ 一、二、三、」子らは眠たし夏休み
Nクールひんやり過ぎて夏風邪ひく
Tシャツのスルリと入る夏の風
あいしたい君の孤独と夏の星
あかねさす夏木立はあき空に
あつ森を始めた日から夏休み
あなうれしちびシャツそよぐ夏の空
アル中の立ち飲み酒屋夏の果て
かかと裏見て駆け出せり夏の海
かき氷心に沁みる夏の涼
キラキラの命いただく夏野菜
くちびるに触れるみみたぶ夏の距離
ぐでんぐでん異常気象の夏祭り
けだるさを呼び起こす夏の鳩
ここじゃない世界はあるの?夏の雲
この恋を冷めさせないで夏銀河
さざなみとロックンロールと夏の海
じゃあまたねそのひと言で夏がゆく
じゃれあって逃げる素足に夏の波
せつなさは初夏の海へと流れ落つ
そよと吹く風の口づけ夏の夕
チリリリリン音の荒々し夏嵐
ドライブのリュートの調べ盛夏かな
トロピカル全開〜萌える沖縄の夏
なぜ僕は藤原じゃない夏休み
はやく来て夏めくハートに火をつけて
はんなりと月も化粧す半夏生
ビキニ着て海に行きたい三十路の夏
ひと夏のページの終り遠花火
ひまわりを見ると平和を想う夏
プラごみがプリズムとなる初夏の朝
ベランダに昔みた夢夏の星
ほっといた分だけ痛む夏蜜柑
めぐる夏産声上がる終戦日
一人っ子従兄妹再従兄妹夏館
飲みかけのサイダー夏よまだ去るな
烏龍茶飲み干す速さ競う夏
英語テストゼロ点報われぬ夏
英数国ここで差をつけ夏期講習
音ならばただ爽々と夏休み
夏うたの番組懐かし時の旅
夏が去り絶対零度で落ち着いた
夏が来ぬ絶対零度に浮かぶ地球
夏きたね余裕かますと秋がくる
夏ゴルフ丑三つ時の骨きしむ
夏のカフェなつメロ集い時戻す
夏の雲句集づくりの"THE FOOL"
夏の果ずっとお願いしてたペン
夏の果ポポポポポポの蒸気船
夏の空番号のないユニフォーム
夏の月ぐずる子抱きて見ずなりき
夏の月名字が重なり合った日
夏の山陰嚢べたりべたりかな
夏の山来てあらためて家族かな
夏の宵すい星淡く友逝けり
夏の宵泡風呂でつくる雪だるま
夏の虫とろける紅に身を投ず
夏の朝顔ヘコ帯かんざしカランコロン
夏の朝飼育係は歩を早め
夏の浜自撮りの映えるシャツ白し
夏の夜の不思議な距離で胸弾む
夏の夜や自転車スィと風楽し
夏の夕私の影と並んでる
夏の夕終わっちゃったのかくれんぼ
夏の恋リセットボタン押して次
夏は恋音のない声君が好き
夏を押し秋が真ん中天高く
夏羽織話しかけそなよその妻
夏雨沁みて舌裏に太陽うかび
夏雲の自慢げな顔魅せられし
夏雲の湧きだす先に靴ころり
夏燕島の近代美術館
夏歌や独り迷ひし過ぎし日々
夏花火はかなき今を咲きにけり
夏掛や寝支度の手間減る時分
夏蒲団こっそりめくる通信簿
夏期手当て願いし夢を宝くじ
夏季講座虚な顔の人ばかり
夏休みゲームの中で虫集め
夏休みラジオ体操セミの歌
夏休み食べたいものはかき氷
夏休み星降る夜のバーベキュー
夏空に思いを残す影法師
夏行く日ラムネに昔の情緒を見み
夏祭りきみのことがㇲ花火ドン
夏祭り君の浴衣の袖掴む
夏祭り綱渡りの恋盛り上がり
夏山や瞑想のごと眺めけり
夏終わるすべてを包む風でした
夏重ね衣紋の抜きの迷いごと
夏星が胸に語らふ丘の上
夏浅き刹那の宵に雨ひかる
夏草と戦っている猛暑かな
夏草や家を絶やすと決めた叔父
夏草や黙って通り過ぎる人
夏大根砲ぶちかませへぇ屁かませ
夏朝日板についたねランドセル
夏蝶や如露に蛹の殻ひとつ
夏藤なつふじの花咲き夢の夏来る
夏日射す赤い画廊に潜む蜘蛛
夏服の心許なき登校日
夏霧の角質層へまつしぐら
夏木立にゃあと鳴く声山のねこ
夏夜風語りに落ちる夢の穴
夏柳小江戸佐原のサッパ舟
夏夕焼けビーサン重い帰り道
夏落ち葉汝も裸か露天の湯
夏旅の神田目当ての古本屋
夏曉に猫と娘と幸福感
火星から故郷星見れず夏行く
火曜日はうさぎがかりの俺、盛夏
過ぎし日の記憶乗り越え来る夏
過ぎ去りし夏には戻れぬコカコーラ
会いたさを我慢で過ごす半夏生
海を見てさびしい時を忘れ夏
絵筆捨て晩夏の波を別つ技
感謝込め解凍期して集う夏
顔だけじゃ俳句魔神になれぬ夏
幾何学のモビールゆらり夏の午後
気ままなるジュゴンのすみか夏の海
泣けてくる優しき嘘と夏怪談
牛飼いの声朗々と夏の原
近くなる手と手あ紅く夏の星
金魚灯誘う先に夏祭り
九条にマーカー滲む夏期講座
愚痴ぐらい言えばいいさと夏柳
空っぽの鞄に詰めた夏の風
空の恋囀り止まぬ夏至白夜
君の頭上日傘で作る夏日陰
君の部屋カーテン揺らす夏嵐
薫風や髪を揺らして夏告げる
群青の波のルフラン夏帽子
午前五時吹き込む風に薫る夏
光れ未来夏期休暇にはレ点なし
口切りの珈琲熱い夏の午後
祭りの日夏めく君にときめく日
在りし日の母の面影偲ぶ夏の夜
三姉妹けんけんぱあの夏の夕
子を乗せた機影去りゆく夏の峰
思い出のあの人は今夏の空
七輪で京茄子を焼く夏霞
篠突きの雨の激しや夏祓
若杉の剣山のごと夏の山
秋の空国をまたぐと夏の空
終バスの《降ります》灯る夏の夜
宿題が最後に残る夏休み
宿題をやらずに終わる夏休み
出揃いし支柱賑やか夏野菜
旬杯やとびきりの夏をあげよう
純白のヴェールの陰で夏が往く
初デート雨の匂ひや夏小路こみち
初夏の風匂わせ歌う「少女レイ」
初蛍指きりの先淡き夏
暑いわね暑いわねと増す夏日照り
暑い夏猫にもお水が必要です
宵の浜どこへ行くのか夏霞
笑顔向け巣立ち行く子や夏の空
新装のサリンジャー買う夏休み
図書館のサイフォンの音夏休み
清流の音どっと来て夏の宿
生きる意味向き合う夏の高き空
静寂なる猫の集会夏の月
赤青白生きいきとして夏近し
雪明かり春夏秋と巡る空
浅き夏あれアタシいま恋してる
草いきれ夏のはざまのシークレット
大の字に寝転び仰ぐ夏座敷
大勢に混ざり込む苦痛夏の海
段葛進まば狭し夏木立
潮風に君が好きだと告る夏
鳥たちがTLティーエルの外そと夏を知る
転んだら自転車心配夏の道
乳呑子の静かな眉まみえ夏近し
馬車道の石畳打つ半夏雨
白露の朝に残されし夏服
髪を切る私の影も夏の髪
髪切りしうなじ眩しき夏帽子
抜けがらをかぞへて歩く夏の声
半分に分けた幸せの夏色
晩夏光白く残りし腋の下
微熱だけ残したピアス夏の果
百日紅こうべをかしげ夏告げる
病留守の友の猫鳴く夏の宵
文字の無い絵葉書届く夏休み
返却ポストに鈍音夏の夕
母のゐぬ初めての夏めぐり来ぬ
忘れないみんなで詠んだ夏のうた
万華鏡廻る海面うなもよ夏の雲
迷いの森は遠き日の夏休み
目配せの花火上がって夏はゆく
野良猫が夏に目配せしていたよ
友と見る空に恒河沙夏の星
夕さればきみ待つこころ半夏生
夕焼けのオレンジに染まる夏の暮れ
葉の上のコロコロ水滴夏の朝
裏富士の思ひ焦がるる夏怒涛
涼風が頬に切ない夏始め
隣人の怒声にサイレンと夏の星
恋心夏の海にて花開き
漏れ聞こゆ真夏夜の夢あんああん
六本木ヒルズ真夏のアリスたち
匕首の頁ページに付箋夏季講座
橙と青黄緑の夏日記
蠍の灯ひ如何に生きるか問う夏夜
<BGM(夏)>
ヴィヴァルディ:「四季」より夏 第1楽章
ヴィヴァルディ:「四季」より夏 第2楽章
ヴィヴァルディ:「四季」より夏 第3楽章
ラフマニノフ:12の歌 Op. 14 第5曲 この夏の夜(ピアノ編)
グリーグ:抒情小品集 第10巻 夏の夕べ
S.ジョルド:Summer
オネゲル:交響詩「夏の牧歌」
ピアソラ:「ブエノスアイレスの四季」より ブエノスアイレスの夏
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢 序曲
アイアランド:夏の夕べ
シューマン:夏の静けさ WoO 7
O.メリカント:夏の夜 Op.1
グラズノフ:バレエ音楽「四季」より夏 矢車菊とけしのワルツ
ディーリアス:小管弦楽のための2つの小品 川面の夏の夜
☪︎⋆。˚✩ みん俳「秋」選句集 ☪︎⋆。˚✩
「閉店」の貼り紙濡らす秋時雨
あざやかな秋の木の葉と芸術日和
アドレスを消し去り夕べ秋の蝶
いつの間に春や秋やと短けり
いろいろな想いを運んで秋の風
うなじごしに見るペディキュアや秋の色
えにしもなきに詠んでよいものか秋
オールドファッションを喫する秋の暮
オールナイトニッポン窓の外には秋の月
オレンジの色に染められ秋夕日
オレンジの陽に染まる白秋桜
お気に入り殆ど着れず秋の暮
かぁと鳴く声を探して秋の空
カラカラと葉に追い抜かれ秋の夕
クアンタのライザーソード秋の星
けんけんぱするこゑ一つ秋暮るる
コロコロと笑む人おもふ秋薊
さあれどもさもありなんと秋時雨
さみしげな秋の野焼きでけむり月
スカーフは秋色秋にかくれんぼ
する墨へゆるり太玄秋一字いちじ
ちいさな手籠いっぱいの秋野菜
てのひらに秋麗住みてめぐる過去
ハイ逮捕芋虫つまむ秋の朝
バス待ちに秋の服ゆれ樟脳香
ハッシュタグの繋がりよりも秋の風
ふるさとの沖縄そばや秋の雲
ペダルこぐ秋夕焼けの消えぬ間に
ほわんほわんの天パから秋うらら
まだいたよ神社の森に秋の蝉
まだ眠りたくはないから秋の星
まだ遊ぶ秋風に乗せ子らの声
マリンバの演奏会や秋涼し
むらさきの友に学びて秋俳句
もう母はいないと諭す秋の月
モノレール湾曲し秋夕映へ
やけ酒が嗜む大人に変わる秋
リストラか今は秋刀魚を焼いている
リハビリの強き心に秋の朝
愛おしい秋冷の肌引き寄せて
愛し子を運んで来たる秋の風
一等のテープちぎれて秋深む
飲み干したペットボトルの秋うらら
運ばるる棺の軽き秋の暮
疫病を空の彼方へ秋扇
遠い地で密かに想う秋寂し
遠くから文ふみで語らう秋の夜
遠く住む君なに食むや秋の暮
横たえる身体は白し秋の浜
黄帽子に手を振る秋のロープウェイ
黄落と共に去り行く秋の風
屋上のトランペットや秋晴るる
何気ない仕草愛しき秋の夕
夏きたね余裕かますと秋がくる
夏を押し秋が真ん中天高く
皆で詠む秋の俳句は光なり
間に合うて滲む車窓の秋夕焼
願わくば迎えたかった秋の暮れ
嬉しくて秋服の袖まくる子よ
響灘水面かすめる秋北斗
仰みればまだつきも見ぬ秋の空
金賞は3対2サンニー大ホールを白秋
九歳の歴史に学ぶ夜の秋
空高く冬に近づく秋の午後
栗ご飯秋に食べたい昔から
栗むける父なき家に秋きたる
君すやり秋風そより腹ちらり
継続の意味を噛みしめ秋祭り
芸術の秋におさめる運命を
穴あきの靴下重ね秋の色
結い髪をといて迎える秋の風
軒下の空巣侘しや秋夕日
言えますか秋の七草いますぐに
言の葉を粘土のごとくこねて秋
古刹にて亡き女王へ秋薔薇を
候補者の触れぬファイルや秋深む
光る背を一筋二尾の秋刀魚焼く
行く秋に白き花咲くオクラかな
行く秋やワンピースに残るシミ
砂の如き雲流れゆく秋晴れの朝
彩を継ぎ消えゆく型の暮れの秋
山麓の虫食い葉から覗く秋
散歩道色づく秋を深呼吸
子ども寝せ読書に耽ふける秋の夜長
子の足をひょいとこそぐる秋の波
自転車に老犬乗せて秋の蝶
七厘の秋刀魚の薫りいわし雲
柴犬のあごを乗せたり秋うらら
若かりし祖父の夢見る秋彼岸
手の甲にメモ書く妻と秋夕焼け
秋、風に隠れているね本当が
秋きたり富士と尾花の背くらべ
秋くるる爪先伸ばし黒タイツ
秋だけどハイビスカスが満開だ
秋だもの言い訳しつつもう一杯
秋っぽい改善紳士は飽きっぽい
秋つ羽の透した宇宙に我を乗せ
秋なんて名前だけだよ沖縄じゃ
秋のカキスペイン北部が食べ頃だ
秋の雨16ビートの夜想曲
秋の雨ビリー・ジョエルと飲むコーヒー
秋の雨傘持たぬきみ空みあげ
秋の雨上がり昨日とちがう今日
秋の果カメラのフィルム巻き戻す
秋の歌1/f(えふぶんのいち)ゆらぎかな
秋の季語探せど気温三十度
秋の空ひとの心に水を差すなよ
秋の空国をまたぐと夏の空
秋の空小さな私夢みてる
秋の空梯子に天使が見え隠れ
秋の香で想ふあのひと胸の中
秋の宵赤髪の魔女夜遊びへ
秋の宵道行く人の声弾む
秋の川片足立ちの足の甲
秋の朝コーヒー淹れつつかかと上げ
秋の朝テレビはキーフを伝えをり
秋の朝昨夜のあきビン記憶なし
秋の蝶わが視界より消えにけり
秋の田のおたまじゃくしの天の川
秋の日に暑さ忘るる栗アイス
秋の日のうれいは世情か雲遠く
秋の日や母の背越えた影帽子
秋の風サーカスの象の足に枷かせ
秋の暮れ夕日を背負いし帰り道
秋の暮背中で寝る子の頭突きかな
秋の傍そば色彩集うマルシェかな
秋の夜オレンジ染まり日本一
秋の夜に走る足取り軽やかに
秋の夜に竹輪の穴で月見酒
秋の夜の赤灯籠や音を帯びて
秋の夜は少しゾワッとサスペンス
秋の夜や走ろう会の長い列
秋の夜猫を抱く手強くなる
秋の雷しらすのかおるたまご焼き
秋の雷神も悪魔も紙一重
秋の恋長く続くと信じたい
秋メニューしばらく献立ネタがある
秋を待つ上目遣いの迷ひ猫
秋雨が頬を光らす通夜の席
秋雨にクロックムッシュ焼ける音
秋雨の上がりて妻の誕生日
秋雨の城下の駅に救急車
秋雨も私にとっては遣らず雨
秋雲に光射しいる明けの空
秋雲や大和飛鳥の長尾かな
秋茄子の一皿添えてシャドネかな
秋寒し接触冷感今朝気付く
秋寒日布団の中でテレワーク
秋吉は季語に入るか焼き鳥屋
秋月や儚き光かまほろばは
秋高し移ろう季節とわたしたち
秋高し雲の合間に道標
秋告げる金木犀の香りかな
秋祭りあの子泣かした吹き戻し
秋祭り山車で賑わう蔵の町
秋祭り法被の青やいわし雲
秋咲きの薔薇香る庭空高き
秋桜コスモスのそよぐ姿に母かさね
秋桜コスモスの群生深き秋想う
秋桜の心沁む野は果てもなく
秋鮭の腹子つないで首飾り
秋時雨はげます友の震え声
秋時雨杯を持つ爪の色
秋七分ニット洗って袖七分
秋深きあなたは何をする人ぞ
秋深き毎年たのしみくりご飯
秋深し紅葉と呼ばれる肉を食べ
秋水に澄み渡る空
秋晴や鳴く蝉の声時知らず
秋晴れや運動会の決め台詞
秋晴れや弁当なしの運動会
秋声へ父の戒名溶けにけり
秋扇そよ吹く風にありがとう
秋浅し親子むかごのロープウェイ
秋草や鳥上がりたるのちほどに
秋短かハロウィン終わればクリスマス
秋蝶のてふてふてふと彷徨える
秋天や十年ぶりにスーツ着る
秋刀魚焼くような人になりたい夜
秋刀魚焼く香りたまらず酒すすむ
秋刀魚食ふ家族や皿に個性かな
秋日傘ゆるりと巻きて夢二展
秋日和かけまわる子らの声ひびき
秋日和スマホなぞる手止めて勘違い
秋日和赤信号の消防車
秋風とあわててのんびり冬支度
秋風のせいで早退いたします
秋風やイニシエーションかも知れず
秋風や冷える空気と香る花
秋服を買って着たのは刹那かな
秋忘れ子供は外で水遊び
秋夜長一人で過ごすあきあきだ
秋夕焼「見えた!」の声まで漕ぐペダル
秋夕焼あきゆやけ石ころを蹴る月曜日
秋夕焼けうじら豆腐をこねる我
秋来ても夜は短し金曜日
秋涼し花はしづかに咲き誇る
秋淋し沈む心にnoteの灯
秋麗はじける笑顔久しぶり
秋麗へシフトアップの革つなぎ
秋麗今に飛びたひ空の先
秋沁独枕の夜更けかな
週末は一喜一憂秋競馬
初秋の夜恋する気持ち刹那声
初走路秋果成る庭なつかしき
食べる読む見る聞く旅行実る秋
心地よい筋肉痛と秋麗
振り返る犬の目笑みて秋の暮
深き青ひとすじ割りて秋の波
推しの子のライブチケット麦の秋
推し結婚秋の嵐の衝撃波
世の果ての音色もかくや秋風鈴
雪明かり春夏秋と巡る空
窓飾るビーズのような秋入梅
袖の香に君を見つけて暮れる秋
大木にかざす手のひら風の秋
拓かれしカムイモシリや麦の秋
谷紅く祖国の秋はうまかろう
茶帽子に小さな秋を見つけたよ
仲秋の月見さざなみおどり魚
挑戦や過去を肥やしに実る秋
朝まだき下野路行く秋時雨
朝練のかけ声ひびく秋の空
長男のごはん大盛り秋の朝
天球のバルーン膨らむ秋の風
天高く母肥かな秋の味覚
土に埋め秋の実多く大わらわ
冬眠の準備ですかね秋太り
湯の香り心に染みる秋景色
湯上がりの髪に秋風独り閨
透明度硬度を増して秋の空
道すがらあなたの香り秋の風
乳液の量が増えるよ秋の夜
波たちて渡る緋鳥(ヒドリ)がつげる秋
馬の子を秋の七草とりまけり
盃に望月浮かべ秋を呑む
爆音と無言の森の秋桜
麦秋や風が旅する轍かな
半袖で鳥肌立てる秋の朝
飛行機が飛んでいたはず秋深し
飛行機のスモーク映ゆる秋空に
描いてもまだ飽き足らぬ秋の京
瓶底の白き濁りや蜜も秋
普通なる呪縛は捨てし今朝の秋
文を読む二人の明かり秋の月
豊の秋洗濯前のポケットに
豊の秋足裏痛き食べ歩き
亡き人の毛布の温み秋深し
亡き人へ愛満つ秋の恐山
満月を浴びながら寝る秋の夜
味噌をとく菜箸の焦げ秋夕焼
無意味だと笑う秋風晴れる雲
無免許の後は死だけか秋薔薇
名残月秋の夜空にしずく舞う
目を瞑り万事眺めや澄む秋に
夜雨の窓未だ期有らず秋池満つ
夜歩きぬ二人の前に秋花火
悠々と回り道して秋の虹
夕暮れに秋の香飾る秋刀魚かな
夕暮れに秋刀魚の香り何処からか
夕暮れに秋刀魚焼きたし腹の虫
冷めきった二人にトドメ秋の水
恋しい子分けてあげたい秋の実を
六七日の法要終えて秋時雨
和菓子屋の青い薄に想う秋月
<BGM(秋)>
ヴィヴァルディ:「四季」より秋 第1楽章
ヴィヴァルディ 「四季」より秋 第2楽章
ヴィヴァルディ:「四季」より秋 第3楽章
チャイコフスキー:「四季」10月 秋の歌
A.ジョイス:秋の夢
ケテルビー:金色の秋
グリーグ:秋に Op.11
ピアソラ:「ブエノスアイレスの四季」より ブエノスアイレスの秋(ヴァイオリンと弦楽版)
グラズノフ:バレエ音楽「四季」より秋:情景とアポテオース
ポッパー:森にて Op.50 第5番[秋の花]
N.コスト:秋の木の葉 Op.41-5~Op.41-8
N.コスト:秋の木の葉 Op.41-9~Op.41-12
チュルリョーニス:3つの秋の小品 VL 269-271
☪︎⋆。˚✩ みん俳「冬」選句集 ☪︎⋆。˚✩
2度寝してまぶたに残る冬景色
ありがとう斜陽を見守る冬の虹
いつ起きる自分に呆れる冬の朝
エヴァを見て冬月さんがわからない
おさなごの弾ける声よ冬の午後
オリオン座夜空にのぼる冬の空
カフェふたつ七里ヶ浜に冬の海
カンパネラ高く打ちつけ冬の潮
きみの句はわたしの灯冬薔薇
こぐま座よ冬眠しない歌近し
ゴジラなみ怒りのパワー冬の雷
ささくれた唇を噛む冬の夜
ずしり手に洗濯物の冬晴れよ
どの人も寡黙なペンギン冬の街
にんげんも冬眠制度あったらな
ハモニカの和音に冬日震へたる
まっすぐに何を見るのか冬の空
もうねなきゃおふろはあした冬の月
やせがまんキミの笑顔が冬桜
ワイルドの対義語は何冬苺
ワクワクと現実を知る冬の朝
医者曰く七割は女児冬日和
烏瓜枯れゆく様よ冬支度
円陣のユニフォーム吼ほえ冬の陣
音立てて散る冬菊もまた過客
花無けど色鮮やかな冬至空
絵馬の誤字笑って許す冬の神
漢字まとめテスト不合格の冬
缶蹴りを終わらす合図冬鴉
願っても願っても来ん冬麗
駆ける我照らし見守る冬満月
空高く冬に近づく秋の午後
空耳か冬新月に君の声
君がいるただそれだけであざやかな冬
君が好き指をからめて冬北斗
君の乗る列車探して冬銀河
君想うおだやかな冬あたたかに
君恋し赤いかんざし冬椿
結露拭き指先染みる冬の朝
血を隠すネオンの灯り冬時雨
厳冬もあたたかきこころに救われて
厳冬期限界突破の山登り
吾子送る後ろ姿に冬の月
口元に冬がはじまる白い湯気
高熱に震える我が子冬の夜
耳たぶに吾子のディオール冬ぬくし
自転車の背で寝る吾子の頭突く冬
囚われの身となりつつも冬を詠む
秋風とあわててのんびり冬支度
住み慣れぬメガロポリスよ冬林檎
湘南のシーキャンドルよ冬夕焼
焦げた看板に読めない文字冬
唇に紅を重ねて冬薔薇
寝る前の五行日記や冬菫
深夜便そっと照らすは冬銀河
人波に消えし背を追う冬の駅
酔いつぶれ知らぬ誰かと冬の朝
澄み切った青のカンバス冬紅葉
生温き妖気を躱かはす冬コート
青天に浮かぶ冬木の枝模様
静寂を切り裂いたのは冬花火
赤子抱くマミーのほほは冬珊瑚
雪の虫綿毛を羽織り冬を告げ
雪ほどけ冬空映る水たまり
雪落ちて陽の光さす冬の朝
絶望をまるっと飲んだ冬茜
戦争は終はるだらうか冬の空
早見板片手にママと冬星座
窓あけて冬至の朝に触れてみる
窓に冬ミネストローネの具沢山
窓を開け冬の息吹で肺満たす
太陽に向かって微笑む冬天使
断捨離のママごとセット冬日和
暖房のボタンをピっと冬の音
地平線際まで青し冬の空
沈む月蕪村を思う冬の朝
椿頬あなたの睫毛に冬化粧
鉄塔の等間隔や風は冬
転勤の辞令一枚冬銀河
電気代冬になると爆上がり
冬ざれてアンドロイドの顔になる
冬ざれや賑わいなき畑はた泣く烏
冬しぐれ抱きし犬の終の息
冬タイヤ雪が無くても履きましょう
冬だより年に一度の細き縁
冬つばき雪の帽子にかくれんぼ
冬ぬくしピコンと孫の片えくぼ
冬ぬくし吾子のディオール耳たぶに
冬ぬくし朝の9時から宿題す
冬の空バンザイつぼみは生きている
冬の空匂いの違うものばかり
冬の空飛行機雲の尾を引いて
冬の月眠れぬ夜のための本
冬の山龍のごと落つ那智の滝
冬の星ありふれた言葉よりキスを
冬の朝いちにいさんし決めポーズ
冬の朝ひかりと湯気に霞む母
冬の朝寒くて凍るぼくの耳
冬の朝氷割りゆく三歳児
冬の虹きみと生きると決めた日に
冬の日に恋しくなるのはせみの声
冬の日の地蔵にふれる夫婦かな
冬の浜光り夕日に並ぶ影
冬の部屋特等席は窓の隅
冬の暮夕餉のにおいに早まる歩ほ
冬の夜にじむ白雪窓の色
冬の薔薇陰極まって咲くミライ
冬越しは彼のポッケであたたかい
冬温し赤い灯ともりが流れゆき
冬企画通知のあかり我照らす
冬休み一次関数きわめたい
冬休み残る墨の香カレーの香
冬銀河またたき掬う露天かな
冬銀河高なる想いあなた待つ
冬空にまだ見ぬ君を想う星かな
冬空に煌めく星空凍る息
冬空や窓に映りし雲疾し
冬空を写したビルのドアを入る
冬山は自然の厳しさ人いない
冬枝の風吹き日暮れ西靡
冬至には原始に戻り二人寝る
冬真中母送り空冷え青く
冬成敗駆ける子どもに我続かん
冬探しハンドル握る手袋で
冬探しましろがかった息をふく
冬探し肩すくめるを撫でる熱
冬帝の口遊びに身を震う
冬凪て時季ときを違えたはまぼうふう
冬葱とろり呑水とんすいの湯気尽きぬ
冬浜に伸びて寄り添う影ふたつ
冬風に悴む両手包む母
冬萌や小ちいさき人に悦与え
冬萌ゆる上総かずさトロッコ列車かな
冬蜂のおもむろに窓を滑り落つ
冬北斗三等星の自尊心
冬眠の準備ですかね秋太り
冬眠は人間だってしてもいい
冬眠を守れる洞うろの温かさ
冬木立白い線だけ踏む下校
冬夕焼けM字の影揺る子かな
冬夕焼街金色に光らせて
冬林檎八等分のニの甘さ
冬籠会社サボりてテレワーク
冬薔薇よ未来を託す無垢の手に
冬薔薇愛を貫きゴールイン
凍てついた空気吸い込み冬の朝
内深き冬の泉に身を正し
猫抱けば遠くに去りて冬の雷
背中押す冬の声援足跡に
半袖と2℃と戻らぬ冬の景
浜堤鳥影が射す冬カモメ
父母子電車ごっこす冬の暮
母の1周忌が終わり冬日かな
母の手に触れて冷たし冬を知る
母子ともに健やかなれと冬支度
忘れられし者の気楽さ冬日向
頬赤く握る手熱く冬の星
僕の手に君のぬくもり冬探し
命日の近づいた日の冬至梅
夜もすがら冬満月とランデブー
立ち漕ぎてひたすら挑む冬の風
和鋏の冬萌に宿る暖かさ
沐浴の赤子の笑みや冬ぬくし
饒舌なまたたき降るや冬銀河
<BGM(冬)>
ヴィヴァルディ:「四季」より冬 第1楽章
ヴィヴァルディ:「四季」より冬 第2楽章
ヴィヴァルディ「「四季」より冬 第3楽章
ホルスト:冬の牧歌
シューベルト:歌曲集「冬の旅」菩提樹 D.911-5
チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」第1楽章
P.ブレイナー:冬の妖精たち
ピアソラ:「ブエノスアイレスの四季」より ブエノスアイレスの冬(ヴァイオリンと弦楽版)
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル「冬の楽しみ」 Op.121
グラズノフ:バレエ音楽「四季」より冬 コーダ
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