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【知的ボクシング】ラウンド3:感動するのをやめたら生きていないのと同じ
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■ファイト内容(問い)毎の答えを考える時間:3秒~3分
■ファイト内容(問い)
一首一首について。
何かをいうことはできる。
ただ、何もいわず。
そっと受け取りたい。
そんな穏やかさ。
あるいは・・・
やわらかさ。
日常における自分の
「位置」
の定め方みたいなもの。
それが、たぶん、
「やわらかさ」
なのではないだろうか。
①「メモ用紙置きて去りにし一人居て朝顔の花に載るほどの文字」
(棚木恒寿『天の腕』より)
②「ねむれ千年、ねむりさめたら一椀の粥たべてまたねむれ千年」
(高野公彦『水行』より)
③「君こそ淋しがらんか ひまわりのずばぬけて明るいあのさびしさに」
(佐佐木幸綱『群黎』より)
④「坂を登ると見ゆる水面や登りきて打ちつけに光の嵩にまむかふ」
(春日井建『朝の水』より)
⑤「寝室に行けばわれよりも早く来てベッドに待てる月光に触る」
(伊藤一彦『月の夜声』より)
⑥「こんなにも赤いものかと昇る日を両手に受けて嗅いでみた」
(山崎方代『こおろぎ』より)
⑦「傘にうつくしいかたつむりをつけてきみと地球の朝を歩めり」
(雪舟えま『たんぽるぽる』より)
⑧「初雪やてのひらに受け歩を止めてみんな近しき人となる街」
(三枝昂之『世界をのぞむ家』より
⑨「つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを」
(在原業平『古今和歌集』巻16哀傷歌861より)
⑩「石(いは)ばしる垂水(たるみ)の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも」
(志貴皇子『万葉集』巻8・1418より)