
【一筆】絆
公共広告機構の古いCMに「人の心にタネを植えよう」ってキャッチフレーズのCMがありました。
いつの時代も、伝えたいことは、言い方は変われど、荒廃する社会に、命の大切さと、人間愛を訴える言葉なんでしょうね。
四月は、若葉燃え立つ、五月への序曲。
五月は、新緑の中に、生命の息吹を、実感できる季節。
タネ蒔きの時期で、地方によっては、苗代の作業を始める土地もあるし、夏・秋に花を咲かせるためのタネを蒔きます。
タネ蒔きは、歳時記の季語では、「春」でしたね(^^)
俳人・星野立子さんの句に、「きらきらと輝く種を蒔きにけり」とあります。
また、同じ俳人・岡安迷子さんの句には、「花種を蒔かんとすれば土笑みぬ」があり、ほのぼのとした印象的な句ですね。
人の心にタネを蒔いたり、植えたりする場合、相手の「心の土」を、いかに耕し、柔らかい土壌にするか。
それは、やはり、相手を思いやることで、「博愛」、「慈愛」の涵養につながるのかなって気がします。
荒廃した社会の復興は、まず、人の心の復興からなんでしょうね。
「人に情けあり
情けに縋りて
人の縁を悟る」
この三行詩は、人と人との「出会い」の絆を説いたものです。
人の絆は、心の絆。
「絆とは、何ですか?」
そんな事を聞かれたら、すぐに言葉にするのは難しいですよね^^;
損得無く始まったお付き合いから、それが、だんだん深くなり、気がつけば、たくさんのつながりにも変化するもの。
人と人との、断つことのできない、つながりでもあり、離れがたい、結びつきであるのかもしれませんね(^^)
【参考記事】