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【覚書】C'est mon panache!
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どんな人にも、だれも知らない、その人だけの物語があります。
もちろん、あなたにも、だれも知らない、あなただけの物語があります。
それは、とても大切なもの、命とおなじくらい大切なものですねぇ(^^)
もっといえば、あなたが
「人の心に残る」
ことも大切なのでしょうが、一方で、だれかが
「あなたの心に残っている」
ことも大切なことのように思います。
どれだけ深く残っているかということが、あなたの人生の
「豊かさ」
の証しのようにも思います。
私たちは、生きていくうちに、いろいろなものを失っています。
しかし、それが
「物」
だったら、失ったものが、たとえ高価なブランド品だったとしても、
「物でよかった」
と思える人になりたいものですね。
そういう
「心の訓練」
が自分を支えるのだと思っています。
あなたの
「心の中で生きている人」
をすっかり失うことのほうが、大きな財産を失ったということのように思います。
▶心に残る人
▶風景
▶できごと文章
▶うた
いっぱい、いっぱいもっていたいものですね(^^)
それがシラノ・ド・ベルジュラックのいう羽根飾り、アイデンティティのモトになるのかも知れません。
フランスの劇作家が描いたシラノは誇り高さでは、演劇史上トップクラスですね!
誇りを傷つけられれば、権力者であっても一切容赦しない。
「シラノ・ド・ベルジュラック」
の最後のシーンは、死をまじかにして、自分の誇りを高らかにうたいあげる素晴らしい場面です。
政敵の手で瀕死の重症を負ったシラノは、剣を引き抜き、迫りくる死に神に向かって、
「死は自分から月の光や薔薇の美しさなどの、自分が愛してやまないものを奪うかもしれないが、絶対に自分から奪えないものがある。
それは羽根飾り(私の心意気)だ」
と言って息を引き取ります。
辰野隆訳では、
「羽根飾り」
に
「私の心意気」
とルビがふってあり、日本の翻訳史上、傑作のひとつですね(^^)
私は〈好き〉という状態のなかに、人生の救いを感じています。
〈好き〉なものに出会ったときにのみ、人の心は幸福に高鳴ると思えるからです。
こういう意味において、この作品に人生の救い(生きるうえでの励ましの指針)を感じますね。
どんなに不遇なときでも、
「私の心意気は奪えないぞ!」
と自分に言い聞かせるのもよし、広い世の中には、必ず人を見る目のある人がいて、逆境に屈しないあなたに。必ず手を差し伸べてくれるからね(^^)
また、この作品は、恋物語としては、悲恋かもしれません。
しかし、私が涙したのは、悲恋のためではありません。
俗物を排し、高潔で不羈奔放な魂を守り抜いた孤高の人シラノに人生の師を見、淨福感に満たされ、涙したんだよね(ノ_・。)
私は、不合理な現実に立ちつくし、妥協の誘惑に陥るとき、シラノを思いだします。
シラノのように羽根飾をもって生きようと・・・
▶ニューイヤー・コンサート
J.シュトラウス1世:自由の行進曲 Op. 226
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「オーストリアの村つばめ」
J.シュトラウス2世:取り壊しポルカ Op. 269
J.シュトラウス2世:入り江のワルツ Op. 411
J.シュトラウス2世:喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
J.シュトラウス2世:ワルツ「加速」 Op. 234
「これが俺らの心意気!」
ってな感じで、来年も行くでぇ( ̄0 ̄)〇!