見出し画像

【色見本帖】未来の色

齋藤朱門さん撮影

日本人が身につける色。

ここ数年、ナチュラル・ベーシックな色味が増えてきたようで。

これって、日本人の色彩感覚が海外と比べてみると・・・


例えば、原色ではない鼠色(灰色)等のモノトーン系の中間色に、これほどの幅をもたせ、

白色(しろいろ)

乳白色(にゅうはくいろ)

白百合色(しらゆりいろ)

胡粉色(ごふんいろ)

真珠色(しんじゅいろ)

卯の花色(うのはないろ)

白練色(しろねりいろ)

鉛白(えんぱく)

銀白色(ぎんはくしょく)

雲井鼠(くもいねず)

雪色(せっしょく)

白銅色(はくどういろ)

水銀色(すいぎんいろ)

白鼠色(しろねずみいろ)

小町鼠色(こまちねずいろ)

薄鼠色(うすねずいろ)

灰白色(かいはくしょく)

絹鼠色(きぬねずいろ)

灰色(はいいろ)

京極生壁色(きょうごくなまかべいろ)

銀色(ぎんいろ)

薄鈍色(うすにびいろ)

錫色(すずいろ)

燻銀(いぶしぎん)

江戸時代の奢侈禁止令により、逆に、その当時の人々の個性が発揮された「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」(「四十八」や「百」は具体的な数ではなく「沢山」という意味で、実際には100種類以上あったとされています)と変わらぬ遊び心を受け継ぎ、微妙なニュアンスをつけて楽しむ民族って、他にいないように思うんだけど、ね(^^)


歴史は繰り返すとはよく言ったもので。

藍染めや草木染め等も好まれているのは、季節の変化を感じ、自然と共に、その色を楽しみながら歴史を紡いできた日本の人々の感性が、今!

その辿ってきた色彩感覚の道を、無意識にだろうけど、改めて振り返り、価値を感じているのかもしれませんね。


【未来の色】

日本の歴史に寄り添ってきた伝統の色。

2025年の未来の色(時代の色/来年の色)は、この色彩を使って、

#324851
blue pine

#34675C
reflection

#7DA3A1
mist

#86AC41
new grass

この絵画的風景写真の様に、

齋藤朱門さん撮影

爽やか&ドラマティックな、自然の美しさ兼ね備えた未来の色を見つけて行きたいですね(^^♪


三羽 烏さんの企画に参加させて頂きました(^^♪


ドビュッシー:前奏曲 第1集 音と香りは夕べの大気の中に漂う


【各時代の色達】
2024年の色は、“世界にハロー!世の中を明るく照らすブルー”

2023年の色は「やさしさに包まれるイエロー」

2022年の色は「明るい希望を描く、光満ちるコーラル」

2021年の色は「はじまりの色、希望のホワイト」

2020年を象徴する色は豊かな感情と身体の躍動を象徴するレッド


2019年を象徴する色は「アウェイクニングオレンジ」 !~気づきをもって新しい時代に向かうオレンジ~

2018年を象徴する色は「ビジョナリーミント」 ! ~新しい展望を象徴する、明るいミントカラー~

■平成時代(1989年~2019年)

2010年代

シンプル&リラックス

200年代

癒しのピンクへ

1990年代

保守的からカラフルへ

■昭和時代後期(~1989年)

1980年代

景気回復や円高からバブル時代を迎えパステルカラーやビビッドカラー(トリコロールと黒づくめ)が流行

1970年代

自然志向の高まりを背景にナチュラルカラー(特にアボカドカラー)やアースカラーの人気上昇

■戦後

技術の発達でより鮮やかな色彩表現が可能になり蛍光色が流行

デパートを中心に展開されたカラーキャンペーンではシャーベットトーンが大ヒット

涼しげで淡い色合いが人気

■日中戦争~太平洋戦争・第二次世界大戦

政府の主導もあり大衆の服装はカーキ色など落ち着いた色合いに統制

■昭和時代初期(1926年~)

「蘇芳色(すおういろ)」

■大正時代(1912年~1926年)

「新橋色(しんばしいろ)」

別名を「金春色(こんぱるいろ)」「ターコイズ・ブルー」とも

■明治時代(1868年~1912年)

大学教育に色彩学が登場した明治時代の流行色は「えびちゃ」。

■江戸時代(1603年~1868年)

町人文化が発展し、「江戸っ子」という言葉があるように粋でいなせな気質や美意識が生まれた江戸時代の流行色は「鼠色(ねずみいろ)」

■安土桃山時代(1573年~1603年)

町人に活気があふれていた安土桃山時代の流行色は「茶色」。

■室町時代(1336年~1573年)

素朴な武家文化と優美な貴族文化が融合した室町時代の流行色は「海松色(みるいろ)」

■鎌倉時代(1185年~1333年)

武家政権が本格的になった鎌倉時代の流行色は「勝色(かちいろ)」

■平安時代(794年~1185年)

京都の都が栄えた平安時代の流行色は「今様色(いまよういろ)」


ドヴォルザーク:歌劇「ルサルカ」月に寄せる歌


【参考文献】
「日本の色・世界の色」永田泰弘 (監修)

「日本の色辞典」吉岡幸雄(著)

「かさねの色目―平安の配彩美」長崎盛輝(著)

【参考記事】

【おまけ】
Plastic Tree「みらいいろ」

河口恭吾『未来色プロポーズfeat.常田真太郎(fromスキマスイッチ)』

NUMBER VOGEL「未来色」

あいおいち「未来色」


いいなと思ったら応援しよう!