
【すべては志からはじまる】妄想と仮説で新分野を切り開く「アブダクション」という手法

自分と、世の中との関係を、
「固定」
すれば、
「安心」
が得られる。
しかし、関係がゆらいでこそ、驚きや感動が生まれ、新たな仮説につながる。
あらゆる国や地域が、多様な課題を抱える時代。
数々の難問を前に、私たちは奮い立つ。
「連続性の哲学」(岩波文庫)パース(著)伊藤邦武(編訳)

パースは、
「思考」
や
「認知」
が、瞬間的で断絶するものではなく、時間とともに進化する、連続的なものであることを、強調したかった。
「人間の推論一般の素晴らしい性質とは、推論は基本的にそれ自身を訂正する性向をもっており、推論がより賢く計画づけられていれば、それだけその可能性も大きいということである。」
■「仮説」本
仮説とは、物事について
「最も確からしいと考えられる仮の答え」
のことです。
研究や実験を通して検証されるコンセプトやアイデア、または結果の暫定的な予測を指します。
▶仮説の例
①森林火災が竜巻を生む
②特定の機能を追加することで顧客の利便性が向上する
③ある作業工程を効率化することで生産性が向上する
▶仮説の立て方
①問題意識や疑問から出発する
②既存の知見を基に設定する
③検証可能であることを確認する
▶仮説の検証
①実験や調査を行う
②収集・分析したデータが仮説を支持/否定しているかを検証する
③結論を導き出す
▶仮説関係書籍
「仮説行動 マップ・ループ・リープで学びを最大化し、大胆な未来を実現する」馬田隆明(著)

「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 内田和成の思考」内田和成(著)

「筋の良い仮説を生む 問題解決の「地図」と「武器」」高松康平(著)

「ぼくらの仮説が世界をつくる」佐渡島庸平(著)

「フィールドワークの技法 問いを育てる、仮説をきたえる」佐藤郁哉(著)

「新装版 アブダクション 仮説と発見の論理」米盛裕二(著)

■仮説を立てることが探究の第一歩である
1.仮説形成(アブダクション)
2.演繹:仮説から論理的に導かれる結果を確認するための方法
3.帰納:実際の観察結果と仮説が一致するか確認するための方法
■パースの発想法
■パースのアブダクションとパターン・ランゲージ
■パースが説いた学びの作法
「真理を学ぶために必要なことはただひとつしかなく、それは真なることを心から積極的に学ぼうとすることである。」
「学ぼうとする意思が前提とする第一の事柄は、自分自身の現在の信念状態に対する不満である。」
「推論の第一の規則であり、ある意味では唯一の規則であるものとは、人が何かを学ぶためには、学ぼうと欲しなければならず、初めから心が傾いている考えに満足してはならない、ということである。」
■探究を邪魔する四つの考え方
1.絶対的な断言。
2.いくつかの事柄は、絶対に不可知であると、主張すること。
3.科学における、あれこれの要素が、根本的、かつ究極的であり、他のものから独立であって、それ以上の説明を寄せ付けないと、主張すること。
4.あれこれの法則や真理が、最終的で、完全な定式化を与えられていると、主張すること。