つかず離れずの良い空間
人との関係を築くとき、近づきすぎて壊れる、なんてことありませんか?
これが如実に現れるのが、一緒に旅行をするとき。
一緒に旅行してみたら、ペースが合わなかったりなんだこれは?とお互いに思うことがあったり。
普段はこんな風に思うことなんかないのに、一緒に旅行に出てみると、なんだかお互いの良くないところが強調されてしまって、なんていう経験は、多くの方がしているはず。
かと言っても、その人と人間関係が築けないくらいまったくダメ、というわけではないですよね。
もちろん、一緒に旅行するなら、ウマの合う相手がいいですが。
なぜこんな現象が起きるかというと、人間にはスペース(空間)が必要で、境界線が必要だから。
そして、それがときに誰かに踏み越えられると、居心地がとても悪くなるからです。
旅行みたいにずっと一緒にいるから、確かに空間も境界線も踏み越えてしまいがちです。
物理的スペース、精神的なスペースがないと人間は十分に息ができません。
そうなれば、余裕もなくなるので自分の状態も悪くなります。
自分の状態が悪いときに、プラスのことを考えたり、良い人間関係を作ったりするのは、とてもチャレンジなこと。
物理的なスペースは、心のスペースにも影響を与えて、それが私たちの状態にも影響を与えます。
ずっと狭いところにいると、実際に視野が狭くなるし、広い空間に出れば、逆に今まで気がつかなかったことに目が向けられたりもします。
あなたには、今、十分なスペースがありますか?
物理的なスペースというと、日本は土地が狭いから自然と住居も町もスペース的には全体的に狭くなってしまいますが、いかがですか?
周りの人たちとのスペースは、程よい距離を保ちつつお互いに仲良くなれる、スペースを持っていますか?
親しくて、近い関係の人でも、そのスペースを上手に使うことで、お互いを尊重できます。
また、心には十分なスペースがありますか?
心に余裕の空間があると、自分の状態がまったく違ってきます。
心のスペースがあれば、何か起きても衝撃を吸収できますね。
時間的なスペースを考えてもいいでしょう。
いつもギリギリのスケジュールだったり、いつも忙しくしていると、飽和状態を作ってしまいます。
飽和状態って、忙しくて良いように見えて意外にそうでもありません。
人と会いたくてもずっと後になってしまうかもしれないし、忙しさを理由に、大事なことを先延ばしにしてしまうかもしれない。
何かのチャンスがあっても、精神的なスペースももちろん、時間的なスペースがないとつかめなくなってしまいます。
こうして考えると、良いスペース(物理的なものから精神的なもの、時間まで)は、私たちにとって、良い状態を保つためには必要なグラウンドと考えてもいいですね。
自分の身の回りに始まり、心や人間関係でも何でもそうですが、良い結果に結びつけるために質の良い空間を持っていてください。