【さぁ、読まにゃ。】本と人で本人
本で見つけたお気に入りは、きっと一生の宝物になる。
本で覚えた知識は、きっと次の好奇心に変わる。
大人だって、大好きなものさえ見つけたら、あっという間に成長していける。
そこに、遊びなのか、学びなのか、なんて区別はありません。
大人にとって、本との出会いは、いつも、新しい自分との出会い。
本の価値。
本には、人類のあらゆる叡智がつまっています。
先人たちの知恵や知識、史実から思想、空想まで、人間の経験と思考の全てがあると言っても過言ではありません。
本を読むことは、自らを成長させる知力を身につけることです。
無理して読む必要はないけど、本を読まないことは、その機会を逃がすことであり、ちょっと、もったいない。
読む人と、つくる人がいて、本になる。
主人公を育てるのは、作者だけではない。
君が笑ってくれるほど、たのしい本も増えていく。
読む人がいて、本がある。
ときどき無性に読みたくなるのは、なぜだろう。
しばらく読まないと不安になるのは、なぜだろう。
マンガが読みたい。
絵本が読みたい。
雑誌が読みたい。
小説が読みたい。
難しい本が読みたい。
優しい本が読みたい。
ゆさぶったり、きゅっとしめつけたり。
読書は、心のストレッチなのかもしれない。
心は、普段から動かしていないと、動かなくなってしまう。
錆びついてしまう。
子供だって、大人だって、心にも、体操が必要だ。
水を飲まないと、のどが渇くように。
本を読まないと、心が渇くような気がする。
本は、心の欲求なんだ。
なんでもない、今日というい一日。
全ての本に、世界があった。
全ての世界に、言葉があった。
それは、私を、笑わせる。
それは、私を、震わせる。
それは、私を、涙させる。
ちくり。
ちくりと。
その瞬間が、私は好きだ。
もっと、言葉と出会うために。
もっと、私に気づくために。
何者かの正体を知るために。
私は、言葉に誘われて、いつのまにか、歩き出していた。
ちくり。
ちくりと。
私を刺したその言葉は、一冊の本の中にあった。
胸の奥に、ずっとしまっていたものに、言葉が、突然光をあてた。
私は、なんだかグラグラした。
それは、たぶん、日射しのせいではなくて。
たった一冊の本が、たったひとつの言葉が、私を変えることがあるなんてことを知る夜。
[テキスト]
「世界は一冊の本」長田弘(著)
「一冊の、ささやかな、本――ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究」田邊恵子(著)
「一冊の本をあなたに―3.11絵本プロジェクトいわての物語」(末盛千枝子ブックス)歌代幸子(著)
「一四一七年、その一冊がすべてを変えた」スティーヴン グリーンブラット(著)河野純治(訳)
「世界を読み解く一冊の本」松田隆美/徳永聡子(編)
「オーウェル『一九八四年』 ディストピアを生き抜くために」(世界を読み解く一冊の本)川端康雄(著)
【展覧会】
【参考記事】
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