アーティストって何だろうね
昨夜からもやもやしている。
こんな事で悩めるのは体が元気な証拠だな、なんて思うんだけど、私にとっては多分重要な事だ。きっと全部の想いなんて書ききれないだろう。
私にとってアーティストとか芸術家だなんて重すぎる言葉だ。皆にとってもそうかも知れないけど。クリエーターのほうがずっと気楽な感じ。
昨夜、ふと何を思ったか大学時代にお世話になった先生の名前で検索をかけてみた。
痛い痛い心の奥。
大学の教室が画面に映ると胸がギューっと締め付けられるように痛い。
知ってる先生もどこか遥か遠い世界の人のよう。大学時代馴染めずに辛かったなぁって思い出す。
大学の先生はアーティストだった。
昨夜見たネットの記事にも、”需要を考えて作ると良いものは作れない”と書いてあった。大学時代も”人間ってお金を貰うと安心しちゃうんだよな”なんて話してた。
私は兄が3DCGデザインを会社勤めでしていて、数年前に体を壊したので実家に戻って来てその流れで兄に教えて貰って3DCGの仕事をしている。
3DCGのモデリングして作業をしてる。彫刻をデジタルで作業してるみたいな感じの仕事。
素材の販売をしているが大して稼げてる訳でもないからフリーランスでもない。兄が帰って来る前は似顔絵をネットで注文を受けて販売していた。作業効率が悪すぎてお金にならないため今はもう辞めた。
たまに兄とアートにおける需要とお金と創作の話しになる。兄はISTPでかなり現実主義者、先生の考え方とは違ってお金になるから嬉しいと喜んで作っている。先生は私の読みによると、INFPかなぁ...
それでも物作りに対する気持ちは大きくて、ともかく”可愛い”にこだわりが強い。笑
余談だが、私も良くバトンちゃんここを整形すると可愛くなると思う!って不要なアドバイスをされる。顔の造形に対する兄のアドバイスは結構的確で、なるほどと感心させられる事が多い。
因みに夫(ISFP)の仕事も大きな範囲でいうとクリエーター業、本人の意思により何の仕事をしているかは秘密で夫の仕事内容について知ってるのは身内でも私だけだ。
夫の夢は不労収益。夫について語るのは凄く難しい。掴みどころが無いというか、アートやら何かを目指しているってのとも違う。
強いていうなら、アレコレ言わずに作る。行動する、やってみる。そして上手くいったらお金をゲッチュー✌︎みたいな感じ。
1番現実的で1番無謀な挑戦をするようなタイプ🤔?夫はデザイン関係の仕事もしてないのに、フリーランスでデザインの仕事を始めたような人間である。
ここまで話して来て書きたかったのはつまり、アーティスト業って何だろうね?って事なのかも知れない。
兄曰く、自分の作りたい物だけを作って生計を立ててる人なんてほぼ居ない。芸術をしてる人でも、学校の先生をしたりバイトをしたり、オーダーを受けて作ってる。
そんな話しをしながら、私は確かにと思う。昔から画家や彫刻家や芸術家というのは、貴族やパトロンからお金を得て宗教画や肖像画を描いて生計を立てている。
芸術家というより、技術者的な側面が大きく、科学の発展、写真の登場など様々な時代の変化とともに芸術のあり方が大きく変わったのだ。
現代アートというのは、本当に難しいものだと思う。昔と違い分かりやすく技術の高い物が売れる訳じゃない。
人が価値が分からないような物を作るというのは、有象無象の世界だなと思う。
買い手は何が本物なのか分からない。売れてるからと言って玄人に人気だとは限らない。
どれだけ周りに認知されているか、付加価値や希少価値を感じて貰えるか、この人は凄いと思わせられるか。マーケティング能力が問われる世界だと感じる。
その道の成功者に認められるというのも、大きな成功への道筋かも知れないが。それだと時代をブレイクスルーするような既存の概念を打ち壊す作品など作れないのでは無いだろうか?
アートとは既存の物を否定し、新しく生み出す作業なのだと思っている。
アートは時代の変化と共に形態を変える。
写真や映画、映像技術の発展や時代の変化と共に、アートの需要は移り変わる。
昔は無かった映画や漫画やテレビやYoutube等が登場し表現の幅が広がる。絵画や彫刻等は最早”古典”のような存在であり、限りなく需要が低いのが現実的な話では無いだろうか?
今は映像作品や漫画を作るというのが現代的なクリエーターの王道のような気がしている。もしくはオーダーを受けて制作するようなデザインの仕事とかかな(完全に主観的な話だけど。)因みに美術系のクリエーターの話をずっとしてます。
彫刻や絵画をオーダーする個人なんて相当なお金持ちや公的機関くらいだと思う。昔と今では時代が違うという事を、ただ上を目指すのでは常に考え無ければならないと思う。
AI絵の登場により、多くのイラストレーターが打撃を受け職が無くなる不安を感じただろう。Youtubeでおすすめで上がって来るコンテンツを見ても、ただ描いた絵だけを載っけても視聴者は集められない。
最近は描いている過程を見せたり、描いてる過程を見せながら自分の苦労話を語ったりという手法を良く見かける。
ねぇ、アーティストって何だろうね?
そんな問いを抱きながら、そんなアートの端くれにいるかどうかも分からない自分を想う。
大学の先生の言ってる言葉はいつも自分の心に刺さってた。その道の達人が言う言葉は説得力を持って私に響いた。
だけど、なんだかずっと逃げ出したかった。先生の事は尊敬してたけど、先生のようにはなりたく無いって正直思った。遥かなる高みを目指して凄く厳しい印象だった。
私はそんな厳しさより誰かに対して優しくあることや、癒しになる存在でありたいみたいな気持ちが強かった。
大学卒業後は人のためになる仕事をしたいと思って子どもと接する仕事に就いた。それでもやっぱり色々あって、美術方面に戻って来た。
私って何がしたいんだろう?そんな答えっていつも出ないんだ。でも夫の生き方って結構好き。アレコレ考えるより、とりあえずやりたい事やって金にしようの精神。
アーティストっていうのはさ、ただの誰かの評価であって、本当はその道の一歩ずつなんじゃ無いかって思うんだよね。今は世間的にくだらない事してるって自分で思ってても、その道の先には新たなアーティスト像なんてものがあるのかも知れない。
自分が純粋に好きだと思える事を一歩ずつ積み重ねていくのが、大きな名声を求めたり野望を抱くより私にはずっとあってる気がするんだ。
そう思ってちょっとスッキリして、今日は仕事が出来そうだ(^∇^)
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