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いま私のライフデザイン

いろどりの杜に行ってきました。

いろどりの杜は、入居者が住戸の内装を自分で変えられる DIY (Do It Yourself) タイプの賃貸集合住宅です。昭和30年代に建設された旧東綾瀬団地(東京都足立区)を民間の不動産投資事業会社がUR都市機構と連携して再生するプロジェクトが始まりです。


住戸内見学

今回はアヤセ未来会議 第2期メンバーさんのご案内で、住戸内を見せて頂きました。

屋久島地杉のやわらかい触感が印象的です。いつか自生する屋久杉に会ってみたいと思いました。樹齢千年のDNAを床で感じ取る生活は素敵ですね。

居室

一緒に参加した友人が、居室を iPhone でスキャンしたデータをオープンソースの 3D CG ソフトウェア Blender でインポートしました。

Blender でインポート
点群表示

目の前の居室をデジタル空間に取り込んで、「今、私の、ライフデザイン」をコンピュータ上でトライ&エラーできそうですね。モデル&シミュレーションで、DIY が身近になる気がしました。

職住近接 DIY アドバイザー

実現したい生活様式が 3D で可視化できたとして、それを現実の居室に再現するには、資材、道具、そしてそれらの使い方を教えてくれる先生が必要です。いろどりの杜にはこれらが手の届くところに揃っているため、初心者が DIY に取り組みやすい環境が整っています。特に、DIY アドバイザーの方に相談できるのは安心ですね。

見学当日、DIY アドバイザーの方が フィアット デュカト をベースにキャンピングカーを制作されていました。費用は車両代が半分、内装代が半分、計1,100万円ほどで、納期は3年待ちだそうです。(詳細は販売元にご確認下さい)コロナ禍のキャンピングカーブームの需要が供給を依然として上回っているようです。

ニューダンチで DIY スキルを持つ居住者が増えれば、そのスキルを活かした雇用が生まれる可能性があるかもしれません。それが実現すれば、職住近接のコミュニティが形成され、さらに魅力的な場所になるでしょう。ただ、そのためには、DIY スキルだけでなく、ビジネススキルやマネジメント能力も必要になるかもしれません。それがうまく組み合わさって、新しい形のエコシステムが生まれているのかもしれませんね。いかがでしょうか。

失われた世間の復興と脱近代

ニューダンチの成功要因は「コミュニティ」と言われています。居住者を惹きつけるコミュニティの魅力は何でしょうか。自分で住居をカスタマイズしたい人の集まりでどんな交流が生まれるのでしょうか。

五輪と団地

1964年。旧東綾瀬団地が竣工された年に東京五輪がありました。その年は、戦後の復興から高度経済成長に移行していた日本にとって、先進国への仲間入りを世界に告げる好機とされました。言わば、追い付け追い越せです。

2020年。いろどりの杜が竣工された年に東京オリンピック・パラリンピックが予定されていましたが、新型コロナウイルスの世界的流行のなかで近代五輪史上初の延期となり、街のにぎわいは消え、人々はマスク生活を強いられました。一方、ニューダンチでは、色とりどりの暮らしが自分で作りたい人々の意思によって興ってきたのでしょう。プロパガンダではなく、コミュニティで暮らす人々の足元から。

ニューダンチの成功は確かに「コミュニティ」の力が大きいと思います。人々が自分の住居をカスタマイズすることで、個々のアイデンティティが反映され、それがコミュニティ全体の多様性となります。この多様性が人々を引きつけ、新しい交流やアイデアが生まれる土壌となるのでしょう。

また、1964年の東京五輪と2020年の状況は、日本が直面している課題や社会の変化を象徴していますね。1964年は「復興」から「成長」へ、2020年は「成長」から「持続可能なコミュニティ」へのシフトが求められていると言えるでしょう。ニューダンチはそのような新しい時代のニーズに応えていると思います。

しかし、コミュニティが強いということは、新しい人々が入りづらいという側面もあるかもしれません。内で結束することと、外にオープンであることとが両立する工夫があるのでしょうか。

創造性を歩く

日常の非・不・未を見つけて、自らそれらを解消する取り組みは創造的だと思います。創造性を歩く居住者の学び合いは界隈のまちづくりに直結しているのではないでしょうか。

歩こう、歩こう、私は元気

DIY アイデアコンペ があります。今回の見学をご案内頂いた方が企画されました。 締め切りは、10/15(日)です。できるだけ沢山のアイデアを募集されています。この機会に応募してみてはいかがでしょうか。

また、DIY アイデアコンペの現地見学&アイデア検討会が企画されています。

日程:10月6日(金)15:00 ~ 18:00
場所:いろどりの杜(足立区東綾瀬3-8-24)
※敷地内に椅子と机を出して現場が開放されます。お菓子も用意されます。「見学→アイデアを考える→エントリー!」がその場でできます。

アヤセ未来会議 2023 LINE オープンチャット

現地へのアクセスは、綾瀬駅から東綾瀬公園を経由して散歩コースに丁度よいです。創造性を高めたい方は参加してみてはいかがでしょうか。10/1(日)現在、こちらの著者にも声をかけています。来てくれるかな?

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