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「ベイトマンニュース」Aboutスコットランド②漂う雰囲気と核

同じ島国ですが、英国(UK)は日本三分の二ほどの大きさです。意外ではありませんか?私は大体同じ大きさなのかな、と思っていたので、日本の方が大きいことにびっくりしました。
あ、でも人が暮らせる平地は英国の方が断然大きいですよ。日本は山ばっかりですからね。それでも人口は日本の方が断然多いので、どうしても混み混みになる。

そしてスコットランドはイギリスの北側、ここにあります。

大きさとしては北海道と同じくらいです。ちなみに人口も北海道とほぼ同じで550万人ほど。ただしそのほとんどの人口はスコットランドの2大都市、エジンバラとグラズゴーに集中しています。
この2つの都市はイギリスに近いローランドというエリアに東西に並ぶように位置しています。こんな風に人が集中する都市がイギリスに近い地域にあるのは、流通がしやすいとか、人が行き来しやすいとか、いろんな理由があるのでしょうが、実のところは、別の理由があるのではないか、と密かに推測しているんです。

そのことを書く前に、スコットランドの二大都市、エジンバラとグラズゴーについての印象を書いておきたいと思います。
実は私はこの2つの都市に全然詳しくないんですよ。エジンバラに行ったのはたった2回。そしてグラズゴーはなんと通っただけ、というお粗末さ。そんな私やけど敢えて言わせてもらえば、この2つの都市は受ける印象やイメージ、そしてそれぞれの都市が持つ雰囲気が全然違います。

スコットランドの東側にあるのがエジンバラです。この町は歴史と伝統と格式の町、といったところでしょうか。町の中心にある丘のてっぺんに古い石造りの由緒あるお城が建っている城下町。そんな風に書くといっぺんに小柳ルミ子っぽくなってしまう(古っ)けど、実際はもっともっと格式高い、伝統の町という印象です。
一方西側のグラズゴーはもっと近代的。工業、商業、人が多く、忙しく、典型的な「都市」。下町というか、労働者の町のような雰囲気がします。人混みが嫌い、速いペースが苦手な私にとっては、グラズゴーはかなり気合を入れないと行けない、そんな空気が漂っています。

実はスコットランドは東側と西側でも雰囲気がかなり異なります。
私たちが暮らしているのは東側(エジンバラ側)、そして息子が最近まで暮らしていたロックローモンドは西側(グラズゴー側)なんですが、これまた空気も湿気も雰囲気も異なっています。
まぁこれは日本の皆さんもわかってもらえると思うんやけど、太平洋側と日本海側では雰囲気も空気もなんとなく違いますよね?

スコットランドではエジンバラ側の東側の方がカラッとしていて開けている、庶民の下町みたいな雰囲気がします。反対にグラズゴー側の西側はもっと湿気や木が多くてモリモリっとしている。お金持ちや守りたい部分(護衛)が多くて閉じた雰囲気がします。色も東側が黄緑なら西側は深緑という感じ。
観光客が多いのは断然東側。セントアンドリュースなどのスコットランドならではの海岸線のゴルフコース「リンクス」が多くあります。
西側は限られた人の区域が多いです。お金持ちの人たちの避暑地や別荘があったり、潜水艦をつくる海軍基地があったりします。
東西でほんまに面白いほど雰囲気が違います。
興味深いのは、都市としては東側のエジンバラの方が格式高い雰囲気なのに、地域としては下町風。そして近代都市風のグラズゴー側(西側)の居住区は、もっと高級でアッパークラス、ということですね。

さて、ここからは私が感じることを書きます。おかしなことも書きますが、さらっと流して読んでください。
こうしてイギリスに近いローランドに2つの都市があり、人口やお金という「俗」なものがスコットランドの南側に集中しているのは、本当のところはスコットランドの「核」となる部分を守るためではないか、と私は密かに思っているんです。
スコットランドの核、というのは、ほんまに大事な部分、つまり国を護る神様がいるところで、それは北側のハイランド地方にあると私は思います。
ハイランドに行くには、都市部から橋を渡って、山を越えて、またもや橋を渡って、およそ4~5時間もかかるんですよ。とにかくめちゃめちゃ行きにくい。冬になれば山には雪が積もって通行止めになるのがあたりまえやし、橋もしょっちゅう閉鎖になります。
だけどハイランドに入った瞬間、その空気が、色が、景色がガラリと変わるのを感じます。もうあの領域には、人間が簡単に踏み込んではいけない「何か」があると思う。
スコットランドは敢えて人や欲望やお金が集まる都市をイギリスに近いローランドに配置し、ケンゴーン山脈という高い山脈を超えなければ、核であるハイランドに入れないようになっているんじゃなかろうか。
そんな風に思うほど、スコットランドのハイランド地方には特別な「何か」を感じますね。

ちなみに日本でも知られている「ネス湖のネッシー」は、ハイランドの入り口にあります。まぁネス湖あたりも独特な不思議な雰囲気が漂ってはいますが、あそこはまだ序の口です。

さてここから本格的にハイランド地方に入ります。


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