「ベイトマンニュース」スコットランド生活㉔春です。
今年のスコットランドの春は遅く、もう5月も半ばだというのに今だに寒い日が続いています。それでもゆっくりゆっくり、春は近づいてきているみたい。
今まで体験したことがない自然の現象が目の前に現れて驚きます。
Haar(ハール)
春やからハールっちゅう変なダジャレではないですよ。笑。これはこの時期、イギリスの北側とスコットランドの東海岸限定に現れる自然現象の一つだそうです。
暖かい気候になってきたとき、北海からの冷たい海水から水蒸気が発生し、濃い霧になって陸地を覆います。
夫は海辺のゴルフコースで働いているんですが、この時期はハールがやってくるので見通しが悪く、大変みたいです。フェアウェイに点滅するライトを設置して、なんとかゴルフができるようにしているけれど、これって絶対危険だ、とキャディさんからも苦情が出ているとか。
ほんと、このハールに限らず、この辺りは霧がめっちゃ多いんですよ。農地が多いってこともあるのかな。地面からもゆらゆら水蒸気が立ち上り、海からも霧がやってきて、山の上は傘の雲。
冬場はお天気がよくて、景色も空もめっちゃきれいやったのに、暖かくなるにつれて辺りはすべて霞がかかったみたいです。
面白いですねぇ。
カラフル
花が一斉に咲き始めました。
水仙もチューリップも桜もりんごも、タンポポまで咲く時期は同じなんですね。お?ちょっと暖かくなってきたな、と思っていたら、ほんまに辺りが一斉にカラフルになってきました。
こっちの桜はどっピンクで、日本の桜のような儚さは微塵もないけど、とにかく派手!道の両端にはどでかいタンポポがびっしりです。
茶色一択やった農地はいつの間にか緑になり、まっ黄色になり、と、とにかく成長が早いです。
ゴルフ場も緑色が濃くなり、地面から新芽がにょきにょき出てきています。
スコットランドの春は、とにかくカラフルでパワフルで、自然の力に圧倒されます。
日が長い
とにかく日が長くなってきました。
引っ越してきたばかりの1月には日の出が8時ごろ、日の入りが4時か5時ってとこやったのに、今では日の出が5時ごろ、日の入りは9時を過ぎるかな。とにかく一日が長いっ!となります。
夫は朝早く仕事が始まるので、こんな美しい日の出にも出会えるようです。
気温の差が激しい
もう一つこの時期の特徴としては、とにかく気温の差が激しいです。朝晩の気温差ではなくて、日々の気温の差がびっくりするほど激しいんですよ。
昨日は暑いほどで、半袖一枚でゴルフをしていたのに、今日は気温がぐっと下がってセーターに毛糸の帽子。毎日が全く違います。
これはどうも地形が関係しているようです。この辺りは農地が多いので、この時期は湿気を含んだ暖かい空気が普通なんやけど、もし風が北東から、海から陸に向かって吹いてくれば凍えるように冷たい風となるんやそうです。
興味深いですね。こっちでは衣替えはできないですね。笑。
ということで、初めて過ごすスコットランドの春はとても興味深く、おもしろいです。寒い日もあるけれど、カラフルでパワフルなこの季節は、めっちゃ気分が上がります。よーし、今日もがんばりまーす。