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「ベイトマンニュース」スコットランド生活㊻終わりと始まり

私たち夫婦のスコットランド生活は、この度(またもや)一旦終了という区切りを迎え、新しい始まりを迎えようとしています。
ほんまにねぇ、移住から10か月が経過した現在も、新生活はなかなか落ち着く気配を見せず、まるでジェットコースターに乗っているような上り下り、始まりと終わりを繰り返しています。

まずは夫です。スコットランドに引っ越してすぐに、それまでずっと長い間働いてきたコンピューター関係の仕事をリストラされた夫は、夏の間有名ゴルフ場でゴルフオペレーターという「おもてなし」の仕事をしていました。
このゴルフ場は冬の間は閉鎖になるので、夫もその間は仕事がない、ということになります。
ありがたいことに私たちは夫が数か月間働かなくてもなんとか暮らしていける状況なので、「夏にあれだけ頑張って働いたんやから、冬の間はゆっくりしたらいいやん。」という気持ちでいました。それでも、とにかくじっとしていられない性格の夫は、いろいろとパートの仕事を探し、結局数か月間だけの契約で、この冬の間はアマゾンで働くことになったんです。
夫にとっては初めてやったゴルフ場での仕事が無事に終了し、これまた初めての工場での仕事が今週から始まります。

そして私の方は、こっちに越してきて以来近所の野菜工場で働いていましたが、この度ようやく病院での仕事が始まることになりました(私は元看護師で、イギリスでもずっと病院で働いていました。)。
野菜工場での仕事は単純作業の連続で、ストレスをあまり感じることがなかったんですが、工場はとにかく寒いんですよ。これから本格的に冬を迎えるにあたり、工場のあまりの寒さに不安いっぱいだった私(だってベルトコンベアーで流れてくる人参がガチガチに凍っているほどなんです!)は、やれやれ、やっと古巣である病院勤務に戻れる、と正直ほっとしています。
それでも新しい病院、新しいスタッフ、新しい仕事、と慣れるには時間がかかるやろうけど、今度は少し落ち着いた気持ちで働いていけるかなぁ、と思っています。

この歳になっても、こんな風に初めてのことを経験し、いろいろと感じたり考えたりする毎日は、しんどいけどたくさんの刺激をもらうので、感謝すべきことなのでしょう。
私たちがこの新しい地で、新しい仕事をし、新しい人々と縁を繋ぎ、新しい経験をしていくのも、きっとそういう役割があるんやと思って、頑張って挑戦するつもりでいます。
ただ、今回はいろいろと挑戦していくにあたり、私なりの課題があります。それは「きちんと考える」ということ。若い頃はただ言われるままに、あるいは皆がやっているから、と、自分の頭で考えることもしないまま、ただただ必死に目の前のことに取り組んできました。でもこれからは、ただ与えられた仕事を言われるままやるのではなく、きちんと自分で考えて、私が正しいと思うことを自分らしくやっていきたい。多くの情報が溢れている現代社会で暮らし、働いているからこそ、やはりきちんと自分の頭で考えて判断していきたい、と思っています。

さて、こんな風に大きなことを言っておりますが、病院で働き始めて早速、スコットランド人の同僚たちの強い訛りの会話の理解に悪戦苦闘しています。そうやった。野菜工場ではほとんど会話することなく働いていたので、スコットランド訛りの英語に全く慣れていないのだった…。泣。スコットランドの訛りはイギリス人である夫ですら理解できないこともあるほどの強者。これは自分の頭で考える、とかいう以前に、まずはスコットランド訛りの英語に慣れることが第一かもしれません。笑。

あ、ちなみに今週はイギリスで暮らす息子にとっても「始まり」の週になりました。9月にイギリス南部のゴルフ場で働き始め、今まで叔父さん宅に居候させてもらっていた息子ですが、ようやくアパートを見つけ、一人暮らしをすることになったんです。
いよいよ本格的に独り立ちすることになった息子。とにかく元気に楽しく、幸せに暮らしていってもらいたいですね。

ということで、2023年は終わりに近づいてきましたが、私たち家族は一足先に「始まり」を迎えています。さてこれからどんな毎日が待っているのかな。とにかく目に前のこと一つ一つに丁寧に向き合っていく覚悟で頑張ります。


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