見出し画像

【U-30展望】絶対王者、宇佐見選手連覇なるか。新谷選手は苦しい戦い。

 開催まで1週間をきったU-30ドリームトーナメント新利根川戦。年間優勝を勝ち取って、スターダムにのし上がるのは誰か。最強の呼び声高い宇佐見素明選手の連覇はあるのか。昨年の第1回大会に続き、試合の展開を展望した。

年間成績はポイント制

 年間優勝は2戦合計のポイントで決まる。単戦の優勝者に100ポイントが付与され、順位が下がるごとに1ポイント減る仕組みだ。7月に行われた奈良県・津風呂湖戦の結果、暫定年間順位は、1位=新谷健斗選手(100ポイント)、2位=志達海輝選手(99ポイント)、3位=安藤匠真選手(98ポイント)、4位=中川瑠凱選手(97ポイント)、5位=宇佐美大輝選手(96ポイント)、6位=吉川永遠選手(95ポイント)、7位=宇佐見素明選手(94ポイント)、8位=伊原諒選手(93ポイント)、9位=堀川海都選手(92ポイント)、10位=藤原直希選手(91ポイント)となっている。

2024年 初戦終了時点での総合成績

トップ10のうち、2選手が欠場

 このうち、10月14日のJB津風呂湖最終戦に出場する2位・志達選手、6位・吉川選手は残念ながら欠場が決まった。JB津風呂湖最終戦が、台風の影響で日程が変わってしまったため、両選手は断腸の思いで新利根戦欠場を決めた。来年以降の活躍に期待しよう。

クリアレイク勢は厳しい戦いか

 欠場選手を除くトップ10の顔ぶれを見ると、当然と言えば当然だが、クリアレイクホームの選手が多いことに気づく。その筆頭が年間暫定トップの新谷選手。ホームの津風呂湖では様々なテクニックを駆使して圧倒的な強さを誇るが、新利根川など、マッディーシャローでの実力は未知数。新利根川での釣行が、今回初めてのため、大きく順位を落とす可能性もある。新谷選手は「守りの釣りをする」と戦略を語る。1日目、2日目とも1200グラムがウエイト目標だ。
 また、年間暫定トップ10選手を対象に、昨年の新利根川戦順位を振り返ってみると、成績は芳しくない。昨年も言及したが、U-30ドリームトーナメントは、タイプの異なるフィールドでの合計2戦で年間を争うため、選手の総合力が試されるトーナメントと言える。

宇佐見選手が優勝候補

昨年最終戦、見事な大逆転で年間優勝に輝いた宇佐見選手

 ここで年間優勝候補に浮上するのが、やはり宇佐見素明選手だ。クリアレイクでのライブシューティングのイメージが強いが、実はカバー打ちが大得意。マッディーシャローの苦手意識はない。昨年の年間優勝の特典として、霞ヶ浦で行われたバサーオールスタークラシックのワイルドカードにも出場。見事、準優勝を果たすなど、マッディーシャローの実績も十分だ。年間暫定7位から一気にジャンプアップする可能性は十分にある。
 宇佐見素明選手に、新利根川の印象を聞くと「タイミングで当てていくゲームをしないとウエイトが出ない」と語る。今回、2日間の目標ウエイトを4キロに設定した。「今年も年間優勝を目指したい」と連覇を貪欲に狙っている。
 この他、年間暫定トップ10のうち、9位の堀川選手にも注目だ。リザーバーやマッディーシャローを幅広くこなすオールラウンダーで、年間優勝のダークホースとして注目したい。ハードベイトのみで戦うH1グランプリのマスターズカップ(21年―22年シーズン、牛久沼戦)では、参加59選手中、唯一バスをウェイインして、優勝を果たすなど、勝負強さが光る。

ライブ同船、ドクター伊原に注目

伊原選手はソルトルアーフィッシングの実力者。バスフィッシング歴3ヵ月で初戦8位にランクイン。

 戦況を解説したところで、昨年大好評だったライブ同船の選手を紹介したい。初日は、年間暫定トップの新谷選手、優勝候補の宇佐見素明選手、「ドクター伊原」こと年間暫定8位の伊原諒選手、昨年の津風呂湖戦で4キロ超のスーパービッグフィッシュをウェイインした年間暫定15位の徳田翔己選手に同船する。
 年間優勝を争う新谷選手や宇佐見素明選手の釣りに注目だが、ここでご紹介したいのが、「ドクター伊原」こと伊原諒選手。静岡県・浜名湖のソルトトーナメント出身で、バス釣りを今年4月に始めたスーパールーキーだ。職業は研修医で、来年から泌尿器科の医者として働く予定。昨年に続いてスタジオ解説を担当する黒田健史プロと親交がある。黒田プロのブログで存在を知った読者も多いことだろう。伊原選手に取材すると「必ず爪痕を残す」と力強い言葉が返ってきた。

無人同船カメラ導入

 ちなみに徳田選手には、バスフィッシングライブ(BFL)が新たに導入した無人同船カメラ「リアルスコープ」を実戦投入する。固定映像だけでなく、遠隔で操作できるシステムで、カメラマン同船なしで選手の釣りを把握できる。AI自動追尾機能を搭載しており、選手の動きを逃さない。このシステムが発展すれば、全選手にカメラを搭載した夢のバストーナメント中継が実現するかもしれない。BFLはスポーツとしてのバスフィッシング中継をより充実させるため、進化の歩みを止めない。
 なお、2日目は、年間暫定1~3位の選手と、スタジオ解説陣らの推薦選手の計4人に同船する。「リアルスコープ」システムは、推薦選手のボートに搭載する予定だ。

BFLが新たにシステム導入したリモートAIカメラ。通称『RealScope』

ライブソナーに頼らない戦略

 新利根川のようなマッディーシャローは、ライブソナー戦略が効きづらい。巻き、打ちなどの豪快な釣りが予想され、視聴者にとっても見応えのあるゲームになるだろう。どのようなメソッドで新利根川を攻略するのか。レンタルボートアングラーのみならず、陸っぱりアングラーにとっても、目が離せない中継になるはずだ。
 ライブ中継では、今回も高校サッカー選手権をはじめスポーツ大会の地上波放送、ライブ中継を経験した読売テレビのプロデューサー、松井陽生氏が「エンターテインメントとしてのバストーナメント」をテーマに、総合演出を手掛ける。昨年の津風呂湖戦で好評を博した伊藤巧プロの食レポなど、お楽しみ企画も満載でお届けする。
 大注目のU-30ドリームトーナメント新利根川戦。スタジオには、黒田、三原直之プロら豪華ゲストを迎え、朝から生中継する。初日は12日(土)。世紀の一戦を是非視聴してもらいたい。

当日のライブはバスフィッシングのライブ配信専門YouTubeチャンネルで無料生中継

配信について
大会名:U-30 DREAM TOURNAMENT
10月12日(土)DAY1 5時30分~
10月13日(日)DAY2 5時30分~

配信概要:下記のYouTubeチャンネルで、インターネットライブ配信
バスフィッシングライブ【公式】
https://www.youtube.com/@BFLRTV

出演者
進行:彼方茜香
解説:黒田健史 /  三原直之
現場リポート:伊藤巧
ゲスト:藤田京弥、佐々木徹(Basser編集長)、大場諒(ルアーマガジン編集長)、西根博司(NISHINE LURE WORKS代表) 

BASS FISHING LIVE
記者 近藤