【展望】鈴木選手逃げ切るか。宇佐見選手が鍵
いよいよ今週末に迫ったU-30ドリームトーナメント津風呂湖戦。年間優勝を勝ち取って、スターダムにのし上がるのは誰か。試合の展開を展望した。
年間優勝はポイント制で決まる。単戦の優勝者には100ポイントが付与され、順位が下がるごとに1ポイント減る仕組みだ。4月に行われた新利根川戦の結果、暫定順位は、1位=鈴木寛人選手(100ポイント)、2位=山添優介選手(99ポイント)、3位=辛島大選手(98ポイント)、4位=加藤栄樹選手(97ポイント)、5位=赤木誠二選手(96ポイント)となっている。
まず上位陣が意識するのは、新利根川戦で優勝した鈴木選手の動向だろう。もし鈴木選手が好調を維持して上位にとどまれば、年間優勝を狙える選手は少なくなる。筆者は、鈴木選手が津風呂湖戦で5位以上を勝ち取れば、鈴木選手の年間優勝の可能性が高くなると予想している。
年間優勝の行方を左右するのが、マッディーシャロー戦で、きっちりと6位につけ、95ポイントを獲得した宇佐見素明選手だ。会場となる津風呂湖のようなクリアレイクと極めて相性が良く、当日のキーになるであろうライブスコープサイトのテクニックは1級品。日本でも5本の指に入る実力者だ。11月4日~5日に河口湖で開催されたJBジャパンスーパーバスクラッシックでは、青木唯選手など並み居るプロを抑え、2日間合計10306グラムで優勝。彼が津風呂湖で素直に実力を発揮すれば、優勝は必然だと言える。
一方、宇佐見選手が津風呂湖戦で優勝して100ポイントを獲得したとしても、鈴木選手が5位以上であれば、宇佐見選手は追いつけない。仮に鈴木選手が6位となり、2戦合計195ポイントで並んだ場合、2戦の総重量で決まる。宇佐見選手が優勝する場合は、おそらく爆発的なウェイトが出るはずで、鈴木選手を超える可能性は非常に高い。鈴木選手がまず安心できる順位が「5位以上」なのだ。
対する鈴木選手は、津久井・相模湖をホームとしており、津風呂湖への対応力もある。5位以上は十分狙える実力はある。逃げ切るために、どういう戦略を打ち立てるのか注目だ。鈴木選手は事前インタビューで「初日ゼロの時点で終了」と語っている。プレッシャーの掛かる大舞台での躍動を、選手の息づかいまで聞こえるライブ中継で見て欲しい。
仮に宇佐見選手が、25日の初日を終えた時点で年間順位が3位以内になると、26日の最終日は宇佐見選手にライブ同船することになる。宇佐見選手に懸念があるとすれば、年間優勝へのプレッシャーか。ライブシューティングは極めて繊細な船の操船テクニックが必要。初日とは異なり、カメラマンが同船すれば、操船の感覚や長距離移動時のスピードも変わる。U-30初代チャンプのプレッシャーにこの慣れない環境が加わると、思い通りに釣りできないかもしれない。逆に視聴者にとっては、門外不出のシークレットテクニックが生中継で見られるチャンスがあるということだ。ライブ中継があることによって、トーナメントの見所が増している。
季節は晩秋から冬に変わったと言えるくらい試合当日は冷え込む予報だ。鈴木選手、宇佐見選手はライブスコープ戦略が軸になると見られるが、この季節の進行にどうアジャストできるかが鍵となる。また、暫定順位2位の山添選手、3位の辛島大選手はマッディーシャローを得意とする。経験に乏しい冬の津風呂湖は苦戦が想定されるが、どういった釣りで臨むのか、特に初日にライブ同船する山添選手の戦いぶりに注目したい。彼らがどこまで踏みとどまれるかも注目ポイントだ。このように、U-30ドリームトーナメントは、タイプの異なるフィールドでの合計2戦で年間を争うため、選手の総合力が試されるトーナメントと言える。
大注目のU-30ドリームトーナメント津風呂湖戦。中継には、黒田、川村プロら豪華ゲストを迎え、朝から生中継する。世紀の一戦を是非視聴してもらいたい。初日となる25日(土)のライブ配信は、午前6時40分から始まる。
配信について
大会名:U-30 DREAM TOURNAMENT
11月25日(土)DAY1 6時40分~
11月26日(日)DAY2 6時40分~
配信概要:下記のYouTubeチャンネルで、インターネットライブ配信
バスフィッシングライブ【公式】
https://youtube.com/live/WX9z9b5RKg
出演者
進行:彼方茜香
解説:川村 光大郎、 黒田健史
ゲスト:藤田京弥プロ、佐々木徹 Basser編集長、古川和弘 ルアーマガジン編集長
BASS FISHING LIVE
記者 近藤