【金管バンド】金管バンドとの出会いから今まで②
おはようございます。音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンドディレクターの河野一之です。
思い出に花が咲いている河野です。
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前回に引き続き自分の金管バンド歴をアウトプットしてみます。前回のものはこちらからご覧ください。
【金管バンド】金管バンドとの出会いから今まで②
洗足学園音楽大学を卒業する間近の冬、将来何をしようかと考えていたところRichard Evans先生に「You're a good player!」と励ましてもらい、さらに洗足ブリティッシュでの活動も楽しくて真剣に取り組んでいると様々な方が評価してくださったりと、とてもありがたい機会に巡り会いました。
以前のnoteでも書いたことがありますが、オーケストラ、吹奏楽、室内楽、そしてソロと何をやってももっと上手な方々がいらっしゃり、自分自身パッとしなく、悔しい気持ちも持ちつつ僕の他にもオーケストラや吹奏楽を本気でやりたいと思っている学生の方が多かったでしょうし『僕でなくても良いのではないか』という思いもありました。
つまりレッドオーシャン、ライバルがたくさんいる飽和状態の業界、そこで突出したいと思うほど情熱が持てず、さらに実力もそんなになかった自分にとっては(後付けになるかとは思いますが)、何かしっくりきていなかったのです。
ブリティッシュ・ブラスの授業では(以後ブリティッシュ)、当時オーケストラや吹奏楽の授業に比べれば優劣をそんなに決められる世界ではありませんでした。(オケや吹奏楽の授業は年度末のソロの試験の成績上位者からグレードの高かったり、希望のオケや吹奏楽の授業を履修できるため)
履修したい生徒がいたらいるだけ履修可能であったブリティッシュは河野にとっても居心地が良く、また先駆者が日本には少数しかいないという環境の中、がむしゃらに『金管バンドってなに!?』と同級生や後輩たちと研究するのはとても楽しかったです。
つまり、オーケストラ、吹奏楽、室内楽、そしてソロと色々自分が息をしやすいジャンル、つまり自分のチューバや音楽が活躍できる場所をずっと試して、探していましたが結局4年間どれも鳴かず飛ばずで、唯一評価をしていただいたり、自分自身のめり込んだのが金管バンドだったのです。(ソロに関しては僕含めチューバの同級生が3人でしたが、4年間毎年河野は成績がビリでした。)
なので、大学4年時の河野は「この世界 (金管バンド業界)で、生きていこう」と決めます。
そうなるとやはり、「金管バンドって本当はどういうものなの?」という疑問が湧きます。先生方やバンズマンの皆様に教わったり大学の資料、拙い英語でネット検索をしますがまだまだ知識と経験不足です。
当時やっとCDやDVDを自分で輸入したり、親切な方が貸してくださったり、少しずつFacebookやYoutubeも発達してきて海外の情報が少しずつ簡単に入ってくるようになりましたのでそういう媒体を使ってはなんとなく知っていましたが、全然物足りず。
Brass and Beat
そんな中、卒業間近の冬、有志の同級生や後輩たちと『Brass & Beat』という金管バンドを設立し、武雄先生やお世話になった各先生方への感謝を伝えるため、そして金管バンドをこのメンバーでもっとやりたいという思いのためにコンサートを開催しました。このバンドは河野が留学を終えた一年目まで続きました(下の映像)今でもとてもいい思い出です。
そして、その後洗足の先生方や洗足を卒業後にお会いした日本中のバンズマンの皆様との交流、また実際に留学をされていた多田さんや先輩方のお話をお聞きし、自分の中で「イギリスに行って直接学んでこないとよくわからない」という決心が生まれます。
そして、英国留学を決意しました。
イギリス留学準備
当時、イギリスに住みながら金管バンドについて学んだり、チューバ修行をするにはいくつか方法がありました。
①大学に入り直す、もしくは大学院に入る
これは誰しも想像しやすいと思いますが、英国の学生ビザ(イギリスで勉強するために決められた期間いて良いよという許可証)と行きたい大学(院)の入学許可証、そして渡英&在英に対して必要な資金
これらがあれば可能です。
②ワーキングホリデー・ビザでの滞在
ある一定の年齢までの日本人であれば、英国で指定された時間内まで就業をしてもいいという制度。河野の10年前のうろ覚えの知識からではなく、条件は以下のサイトよりご覧ください。
これにもし受かりビザを入手できれば、お金を稼ぎながら金管バンドを学ぶことができます。ですが、このサイトを見てもらえればわかりますが、当時の選考基準はとても厳しかったのです。
③6ヶ月のみ滞在
日本人は入国審査で許可されれば6ヶ月までなら特にビザを申請しなくても英国に滞在できます。そこで安いホステルに滞在するなどしながら金管バンドを学ぶのです。
➆語学学校に通う
6ヶ月以上滞在しながら金管バンドを学ぶのであれば語学学校などのために使用できる6~11ヶ月までの観光学生ビザもあるようです。当時の河野は知りませんでしたが、これでも少し長めに滞在できます。
このような手段があります。河野はチューバの技術もさらに上げたかったですし、できるだけ長く英国に滞在し金管バンドを学びたかったので洗足を卒業し学位も取ったということで①の大学院への進学を決めました。
1年間の金管バンド修行と留学準備
本当に頑張っていたのであまり記憶に残っていないのですが、洗足を卒業してからの一年間このようなことをやっていたと思います。
・楽器のローン返済(Besson BE981を購入)
・留学資金の貯蓄(音楽家業なんて音大新卒にはほぼないのでアルバイト)
・英語の資格をとるための勉強
・関東や東海地方の金管バンドの演奏会やイベントに乗らせてもらったり、聞きに行く(日本のバンドを知らなければ英国との比較が難しいと思った)
・チューバ練習
・大学院の入試、資料作成
・留学のための勉強(イギリスでの生活の仕方、イギリスで金管バンドを学ぶ方法の模索(地域のバンドに入ったり、人とのコネを作ったりetc.))
この中でやはり1番苦しんだのが英語です。河野の留学準備スタート地点での実力は「Be動詞って何?」からでしたので、本当に苦しみましたが、本当に家族をはじめとしたたくさんの方々のおかげで何とか資格が取れました。(IELTS)
日本中のバンズマンと
この留学準備中に今の自分の日本での活動の原点の一つ的なたくさんの素晴らしい出会いがありました。
ブラスバンドキャンプ・イン・浜松に始まり浜松ブラスバンド、東京ブラスソサエティやフェスタ・ブラス、東京シティコンサートブラス、埼玉プレミアブラスなどなど、今だに当時からお世話になっている方々ばかりです。本当に感謝していますし、これは死ぬまで変わらないでしょう。
そして運命の留学の年、河野の留学半年前(2011年9月)に東日本大震災が起きます。未曾有の大災害であったこの大震災で留学は無理かと考えました。河野も企画していた演奏会の中止や、洗足の後輩たちも卒業式や様々なことに障害が発生し、停電などもありましたが生きて生活ができているだけマシでした。
しかし、その後日本人のものすごい力や各国からのご支援のおかげで東京にいた河野の生活はほぼほぼ元に戻り、英語の資格、資金、大学院の入学許可証、学生ビザ、飛行機の予約、持って行く荷物、渡英後の寮の手続きなど奇跡的に全て揃いました。本当の本当に奇跡です。
たくさんの方々のおかげさまで河野はスーツケース、チューバ、ぱんぱんのリュックサック、計約50kgを持ってイギリスに飛びました。(筋トレしていて良かった笑)
約半日以上乗った飛行機の中ではワクワクよりも、とんでもない選択をしてしまったと8回ぐらい後悔したのは、ここだけの話笑
そして、ついに英国ロンドンのヒースロー空港に到着
ここから大学院入学までもしっちゃかめっちゃかでしたが、続きは下のリンクより
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Kazz