【金管バンド】金管バンドとの出会いから今まで③
おはようございます。音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンドディレクターの河野一之です。
思い出の蓋を開けるとそこには感謝がいっぱいで、グッときっぱなしの河野です。
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前回に引き続き自分の金管バンド歴をアウトプットしてみます。前回のものはこちらからご覧ください。
【金管バンド】金管バンドとの出会いから今まで③
前回、家族をはじめとしたくさんの方々のおかげで遂にイギリス留学が実現し、飛行機でイギリスの首都ロンドンのヒースロー空港に着いたところまでお話しました。
今回はその続きから。
確かあれは9月の頭、まだ世間は若干夏休み気分で僕がヒースローについた時には入国審査の列に日本からの修学旅行生?っぽい集団が何百人といました。なのでそこから審査を受けるための長蛇の列をひたすら待ちます。
こちらはスマフォも何もかも持っておらず、持っているのはパスポートやビザ、入国してから住む寮の手続き書類、大学院入学許可証etcと入国管理局に何をつっこまれても良いように書類だけしかもっていません。
しかも、ゲートの外では当時Tongwynlais Temperance Band(以後Ton)の指揮者をされていた現Cory Band指揮者Phil Harperを待たせています。(お迎えを頼んでいました)
焦る河野、しかもさらにスーツケースやチューバがなくなっていたらやばいわけです。しかし、列は進みますがなにぶん人が多くて進まず結局2時間待ちました。
速攻で入国手続きを済ませ、半泣きでスーツケースとチューバをピックアップし、入国。Philは2時間待ってくれており(しかもこの間連絡は取れていない)、お礼と謝罪を拙い英語でたくさんしましたが、その後Philの車の中で見る英国の景色に本当にイギリス留学がはじまったんだとうっすら実感しました。
はじめての留学、そして初めての英国金管バンド体験
その後とんでもないハプニングがてんこ盛りでありましたが(ここはぜひ飲みの場で直接お話させてください)、無事英国ウェールズにあるRoyal Welsh College of Music DramaPostgraduate Diploma(以後RW)の大学院生としての2年間が始まりました。
てんたわんやの大学院生活がはじまり最初の週末、先述したPhilが振られているWalesのチャンピオン・セクションバンド(来年2025年来日ツアーされます!)のTonがコンサートをするのでぜひ聞きにおいでと言ってくれました。
英国に留学生として到着して怒涛、本当の本当に怒涛(死んじゃうかと思った)の日々を過ごしていた河野にとってやっと「金管バンド!!!!」となり、心待ちにしていたコンサートでした。これが河野にとっての初めて、生の英国金管バンドの音でした。現在でも僕にとっての原風景のような音です。
確かカーディフ(Walesの首都)のどこか街中にあるそんなに大きくない教会で、9月なのにものすごい寒かった記憶があります。Philがわざわざ迎えにきてくださって、その後コンサートが開始。
日本では聞いたことがない音色で、CDのどれとも違うライヴのBritish(Welsh) Brass Band Soundが僕を包み込みます。屋内とは思えないほど寒い教会内、独特の雰囲気を持った石造りの教会、少し埃っぽい香りと人々の息をひそめる雰囲気。目の前で繰り広げられるReal British Brass Band Concert、聞いているとこれまでの留学準備の1年間が早送りの動画のように脳内を駆け巡り、気づいた時には涙が出てきていました。この記憶は生涯忘れないでしょう。
大学バンドとトン(Ton)
RWの大学院に入学すると金管楽器専攻(オケ重視の学生以外)は大学が持つ2つの金管バンドに割り振られます。下級生用のバンドと大学高学年+院生の2バンドです。
河野は研究のためにも両方に乗りたかったのですが、大学院の授業が被っており泣く泣く高学年+院生バンドのみ乗りました。
二つのバンドとも当時Cory Band指揮者であったRobert 'Bob' Childs先生が振られており2~3ヶ月に一回のペースで演奏会をガンガン行います。その中にはコンサートピースの他にも普通に学術的な曲や、コンテスト用課題曲もガンガン入っており、とてもシリアスな雰囲気な中でリハーサルも進みとても勉強になりました。(普通に3~4回のリハでThomas DossのSpiritiなどをします。洗足なら恐らく半年15回分くらい。) このバンドではBb Bassを主に吹くことが多かったです。
大学バンドでは音大ということもあり地域の強豪バンドに入っている学生もとても多かったです。RWでいうとCory、Ton、Tredegar、Dyke(Flg.のZoeが遠方ながら頑張って通っていた)、Flowers、City of Cardiff、BTM & etc.
そしてPhilをきっかけに当時2nd Bb Bassが空いていたTonに入団をさせていただきました。そこから約3ヶ月間、素晴らしきTonでの英国金管バンドデビューが始まります。
各地で演奏を行ったり、時にはリメンバランス・デーのために街中を演奏しながら行進し、最後は教会で讃美歌を演奏したりしました。
1番の思い出は、スコットランドのパースで開催されたScottish Openに出場したことです。Tonの本拠地からバスで11時間、ウェールズからスコットランドまでバスで移動しました。
曲はスパークのMusic for Battle Creek、とてもいい曲で思い出も相まって大好きな曲の一つとなりました。そして、ここが僕の人生の分岐点の一つとなりました。
このScottish Openの審査員がBobで、我々の演奏を評価してくださり、そこでTonはなんと優勝を飾ります。河野史上生まれて初めて参加したコンテストで優勝、こんなに嬉しいことはありません。片道11時間の旅の疲れも吹っ飛びます。(河野は中段左から3番目)
親愛なるTeam Bass。お一人すでに天国へ行かれてしまって寂しいですが、みんなでセクショナルなど頑張りました。
優勝カップでスパークリングワインを飲んだのもとてもいい思い出です!
(カップの鉄臭さと安いワインなのかめっちゃまずかった笑)
その後留学生活を死に物狂いで生き残ったり、Tonや大学バンドでの演奏をこなしていき、大学院の授業も自身のソロもガンガン頑張っていました。
そんなある日、一本の連絡が来ます。それはCory Bandのレコーディンへのエキストラ出演依頼でした。ここから帰国までまさしくジェットコースターです。
今回はここまで、ここまでお読みくださり誠にありがとうございました。
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Kazz