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【雑記帳16】ルアーの動く向き
皆さんは,巻物と撃ち物どちらがお好きですか?
どちらが優れているということはないと思いますが,やっぱりこの2つは区別して考えた方がいいですよね.
このノートでは,自分で考えて釣果を得るためのバスフィッシングフレームワークについて考察しています(【雑記帳8】も参照).その中でも最近は,「何を投げるかの判断」を「ルアーの強さ,向き,速さの判断」と捉えて,それぞれについて考察しています(【雑記帳14】も参照).前回の【雑記帳15】ではルアーの強さについて考えましたので,今回はルアーの動く向きについて考えてみようと思います.
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ルアーの動く向きについて考察します.
ルアーの強さだけを基準としてルアーを選んでよいのか?
ルアーの強さ(=魚からの気付かれやすさ)を基準としてルアーを選ぶという考え方がありますが(【雑記帳15】も参照),ルアーの強さだけを基準としてルアーを選んでしまってよいのでしょうか.強さ以外の性質を考えることで,より効果的な判断ができる可能性はあるはずです.
その際ですが,強さの種類の違いとして説明できてしまうようなものよりは,強さとは独立した概念を用いたほうがより効果的な判断につながると考えています.どういうことかというと,例えば,「さっきまでサイズの大きなルアーを使っていたけれど,釣れないからサイズを小さくして,その代わりラトルの入ったルアーに変えよう」というような判断は,サイズという強さを下げる代わりに音の強さを上げるという判断になっていて,大きくは強さの調整という考え方に含まれてしまうと思われます.そうではなくて,強さでは説明のつかない概念を判断の基準に加えることができれば,より幅広いルアー選択ができるのではないでしょうか.
動きの向き(横か縦か)
そのときに思ったのが,ルアーが横に動くか,縦に動くかという,動きの向きの概念です.いわゆる巻物と撃ち物の区別にも近いと思います.「さっきまで横に動くルアーを使っていたから,今度は縦に動くルアーを使ってみよう」という判断は,強さの調整としては説明がつきませんよね.ですので,これをルアー選択の判断基準の一つに加えてみてはどうかと思いました.
そして,横に動くルアーを強さ順に並べた表のようなものと,縦に動くルアーを強さ順に並べた表のようなものを別々に頭の中に持っておき,どちらがその日のあたりルアーなのかを確認していくことでより効果的に釣れるルアーを探せるのではないかと思います.
例えば,横に動くルアーであれば,最強なのはスピナーベイトで,その下にクランクベイトがあって..というように整理していくことができると思います.
縦に動くルアーであれば,サイズが大きくてフラッシングもあり,ボディとフックの接触音なども出るビッグスプーンなどが最強かもしれません.最近ノリーズが押しているシンコロ(シングルコロラドのスピナーベイト)に大型のトレーラーをつけたものをフォールさせるという使い方もかなり強い縦の釣りになりそうです(スピナーベイトは横にも縦にも使えますね).その下に来るのはフットボールジグやジギングスプーンでしょうか.
もちろん正解はないと思いますが,こういった形で自分の頭を整理して見てもよいのではないかと思います.
情報収集の効率性の違い
ルアーの動く向きについては,魚が食うかどうかという観点とは少し別の観点から考えることもできると思います.それは,情報収集の効率性です.ルアーを横に動かす釣りでは,広いエリアを効率的にチェックすることができます.一方,ルアーを縦に動かす釣りでは,広いレンジを効率的にチェックすることができます.私のフレームワークにおいて一つの釣り方を判断し実行する目的には,単に魚を釣ることだけでなく,釣り場の情報を得ることも含まれていますので(【雑記帳1】も参照),そういった意味でも縦の釣りと横の釣りを区別すると良いのではないかと思います.