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人間失格を読んだ
32歳にして、太宰治の作品を初めて読んだ。
日本にはこんな凄い奴がいたのか!という感じだ。
どれだけ自分の文を磨いて、同時にどれだけ自分の内面に深く潜り込めばこんな作品を作れるのだろうか・・・
主人公の思考や考えていることは、方向性としては誰しもが考える自然なことであると思った。少なくとも自分は同じ方向性だった。ただ、普段は決して他人には見せない部分だと思う。だからこそ、他人の裸の心の中を勝手に覗き見ているような気持ちになり、ゾクゾクするような感じ、気持ち悪さ、あと罪悪感みたいなものも感じた。
主人公ほどではないが、誰もが破滅願望?みたいなものは持っていると思う(自分だけ?)。あそこまでの破滅を見せられてしまうと、誰でもああなってしまうという怖さを感じた。
あと、読んでる途中から、無性に映画『ジョーカー』を見たくなった。
手放しで「共感する!」とはなかなか他人には言えないが、誰もが持っている心のある部分や破滅願望、あと悲劇と喜劇の混ざり具合など、共通点は多いと思った。ちなみにジョーカーも見て死ぬほど感動しました。
誰もが思っていることだけど、決して他人には曝け出せない気持ちを、太宰は文章という形で残してくれた。それもとびきり美しい文章で。
なんか感謝の気持ちすら起こってくるほどだ。